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クリスマスシーズンに食される「パンドーロ」とはどんなパン?その名前はパンの色にあった!

  • 2023.7.13

イタリアはヴェローナの銘菓、それが「パンドーロ」です。 これは伝統的な菓子パンの1つとされ、クリスマス時期に食べるパンとして愛されています。 しかし、そもそも「パンドーロ」はどのようなパンなのでしょうか?

今回はそんな「パンドーロ」について解説します。 ここではその意味だけでなく名前の由来や語源についても説明します。

「パンドーロ」とは

まずは「パンドーロ」がどのようなパンか見てみましょう。

パンドーロはこんなパン

「パンドーロ」はイタリアのヴェローナに伝わる銘菓です。 「パネトーネ」とともにクリスマス特有の菓子パンの1つとされています。

材料は小麦粉・砂糖・卵・バター・カカオバター・酵母などが主流で、ドライフルーツは入れないのが特徴となります。 逆にドライフルーツなどを入れるものを「パネトーネ」として区別しているのだとか。

「パンドーロ」に関しては作り方が複雑でいくつかの作業工程を経るのも特徴の1つとされています。

その形状は先端のない円錐形で星型にえぐれています。 それでいて8つの頂点が作られることから、形状だけなら「カヌレ」に似ていると言われることもあるとか。

なお、生地は軟らかくて玉子由来の黄金色をしています。 食される際にはバニラの香りがする粉砂糖がまぶされるなど、見た目も美味しいパンの1つ言えるでしょう。

パンドーロの「ドーロ」はパンの色から来ている

「パンドーロ」の「ドーロ」はパンの色にちなむそうです。

事実「ドーロ」とは黄金色のことを意味しているのだとか。 確かに「パンドーロ」の中身は黄金色をしています。

これは材料に使用されている卵の影響のようです。 そのため「パンドーロ」は「黄金のパン」を意味する言葉として現地で広まったとされています。

「パンドーロ」の起源は?

では「パンドーロ」はどこから始まったのでしょうか? ここからは「パンドーロ」の歴史を見てみましょう。

古代ローマ生まれとする説

「パンドーロ」は一説によると古代ローマで生まれたとか。

当時「パンドーロ」は最高級の素材を使用したパンでした。 実際に無数の小麦を混ぜ合わせた最高級の小麦を使用していたとされています。 さらには当時高級品だった卵やバター、オリーブオイルもたっぷりと使用していたのが特徴だったそうです。

そんな時代に生まれたのが「パンドーロ」だったのだとか。 ちなみに「パンドーロ」のレシピは13世紀に貴族の宮廷で出されていた「pane de oro」のレシピから来ています。

イタリアの伝統菓子「ナダリン」が貴族用にアレンジされたのを始まりとする説

「パンドーロ」はイタリアの伝統菓子「ナダリン」から来たという話もあります。

もともとヴェローナには「ナダリン」と呼ばれるクリスマス菓子があったのだとか。 「ナダリン」はバターこそ少なめだが「パンドーロ」と同じ星の形をしたパンとなっています。

そういったところから「パンドーロ」の原型になったのではないかと考えられています。

特に「ナダリン」を貴族用にアレンジしたのが「パンドーロ」の始まりという説もあるようです。

1894年に特許を取得されたレシピがはじまりとする説

なお「パンドーロ」の公式レシピが登録されたのは1894年のこととされています。

当時、ドミニコ・レメガッティという人物がヴェローナで特許を取得したという記録が残っています。 その特許こそが「パンドーロ」を生産するための工程を記したものだったのだとか。

同じくクリスマスシーズンに食される「パネトーネ」や「シュトーレン」とは

最後に同じくクリスマスシーズンに食べる「パネトーネ」や「シュトーレン」についてもまとめます。

「パネトーネ」とは

「パネトーネ」は「パンドーロ」に似ているイタリア発祥の菓子パンです。

クリスマスの菓子パンという意味ではどちらも似ています。 そのため、混合されることも少なくありません。

ただ「パネトーネ」はドライフルーツがたくさん入ります。 対して「パンドーロ」にはドライフルーツが入りません。 そこが両者の大きな違いとなるでしょう。

「シュトーレン」とは

「パンドーロ」と似たお菓子にドイツの「シュトーレン」もあります。

「シュトーレン」もクリスマス菓子パンの1つです。 その点では両者に共通している要素もあるでしょう。

ただし、発祥の国が違います。 あくまでも「パンドーロ」はイタリアが発祥です。 そこはドイツ発祥の「シュトーレン」とは別物です。

まとめ

「パンドーロ」はイタリア生まれのクリスマス菓子です。 その形状は星形で何ともハッピーな見た目をしています。 名前の由来にもなっているように、中身も黄色で華やかなのが特徴です。

今年のクリスマスはそんな「パンドーロ」を食べながら過ごしてみてはいかがでしょうか。

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