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稲見萌寧、テレサ・ルー… 【1ラウンド2イーグル】達成者が、現在史上最多タイの5人! 【数字でスゴさを読み解く国内女子ゴルフツアー】

  • 2023.7.12

国内女子ツアー第19戦「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」では、地元北海道出身の小祝さくらプロがツアー9勝目を飾りましたが、大会2日目にちょっとした記録が生まれました。今季5人目となる“1ラウンド2イーグルを岸部桃子プロが達成したのです。アベレージゴルファーにとっては1イーグルでもめったに出ないのに、2イーグルですからね。しかも、4カ月あまりで5人も達成するなんて“すごい”のひと言に尽きるでしょう。

◆2つのパー4でイーグルを奪った稲見プロ

稲見萌寧プロ/Getty Images

今シーズン、1ラウンドで2イーグルを達成したプロはなんと5人います。
「ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」2日目の稲見萌寧プロ、「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」初日のテレサ・ループロ。「フジサンケイレディスクラシック」2日目の内田ことこプロ。「資生堂 レディスオープン」2日目の川岸史果プロ、そして「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」2日目の岸部桃子プロです。

JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)のホームページによれば、1シーズンで1ラウンド2イーグルが5回出たのは、04年、19年、20‐21年に続いて4度目になるとのこと。これが史上最多記録であり、今回はタイ記録となります。

そもそもイーグルとはパーよりも2打少ないスコアのことを言いますが、パー3ではイーグル=ホールインワン。パー4ではセカンドショットがカップインするか、稀に1オン1パットのケースもあります。パー5では3打目が直接入るか、2オン1パットのケースです。どれも難しそうですが、比較的多いイーグルといえば、やはりパー5での2オン1パットでしょう。最近は女子プロといえども、飛距離が伸びてきているので、2オンすることが少なくないからです。もしくは、2打目である程度グリーンの近くまで運びながら、アプローチショットが直接カップインするパターンでしょう。

そう思って5人の2イーグルを見てみると、結構意外な結果だったりします。まずは、稲見プロですが、なんとどちらもパー4でのイーグルでした。1つ目が残り82ヤードを58度で、2つ目は残り92ヤードと52度で打ったそうです。
面白いのは、1つ目が入ったときは素直に喜びましたが、2つ目が入ったときは恐怖心があったこともあり、あまり喜べなかったとか。「帰り道に気をつけます」と、微妙な表情を浮かべていました。

2人目のテレサプロは1つ目を1番パー4で、2つ目をパー5で奪いました。トーナメン初日の最初のホールでいきなり2打目が入ったわけですから、一気に波に乗りたいところでしたが、残念ながらこの日はパープレー、2日目は1アンダーで予選通過ならず、でした。

◆2イーグルともパー5で奪った選手は1人のみ!

3人目の内田プロは1つ目がパー5だったものの、2つ目はなんとホールインワン。しかも前半のハーフだけで2イーグルでした。3つ目を期待されましたが、後半のハーフはノーバーディ、3ボギーに終わりました。そう簡単には3つめを取らせてはくれないようです。

4人目の川岸プロは1つ目をパー4で、2つ目をパー5で奪ったものでした。内田プロと同じく前半のハーフで2イーグルを達成しただけに、やはり3つ目を期待されましたが、2つ目のイーグルを奪った後はノーバーディ、3ボギー、1ダブルボギーとスコアを崩し、イーグルどころか予選カットラインギリギリで通過しました。それでも、決勝ラウンドではスコアを伸ばし、11位タイでフィニッシュしたのはさすがですよね。

そして、5人目となった今回の岸部プロですが、どちらのイーグルもパー5で達成した今季最初の選手となりました。「昨年よりも飛距離が10ヤード伸びたことで、昨年までは狙えなかったホールでも2オンにトライできました」と振り返ります。1つ目が2オン1パット、2つ目がアプローチを直接入れてのイーグルでした。

まだツアーは折り返し地点を過ぎたところだけに、このペースでいけば史上最多となるシーズン6人目の1ラウンド2イーグルを達成する可能性はかなり大きいと言えるでしょう。ちなみに、1ラウンド3イーグルは、JLPGAツアーではまだ誰も達成していないそうです。

取材・文/山西英希

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