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「おまえはダメ人間」モラハラ夫からの言葉の攻撃に苦しみ…私が家を出るまでの記録

  • 2023.7.11
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最近はよく耳にする「モラハラ」という言葉。今となっては自分が受けていたのがモラハラだと理解できますが、当時は、そんなことは思いもしませんでした。テレビで見る、モラハラを受けた人の話も「なんてかわいそうな……」と思って見ていたし、私にとっては他人事でしかなかったのです。これは私がモラハラを受けていたとき、それに気付けず「自分が不出来なせいだから……」と思っていた体験談です。

夫の暴言で自己評価が下がっていき…

私がダメ人間だから…と思い込み

23歳で結婚し、結婚生活も10年を過ぎたころから「お前はどうしようもない人間だから……」などと言われることが増え始めました。最初は反論したこともあったのですが、度重なる「お前はダメ人間」という言葉の攻撃にだんだん洗脳されていったんだと思います。

気付いたときには「私はダメな人間だから、生きているだけで申し訳ない」と思うようになっていました。誰かにやさしくされると「申し訳ない」「私なんかのために…」と思い、ますます落ち込みます。

今は離婚して平和に暮らしていますが、このころはどんなにひどいことを言われても、「子どもが大学を卒業するまでは離婚しない」と決めていました。経済的に不安だったからです。

そんなある休日の朝、珍しく早起きをした夫が「今日は友人の永田の所へ出掛けるから」と言っていました。久しぶりに聞く名前でしたが、そういえばお正月に届いた年賀状に「子どもが生まれました」と記載されていたのを思い出したので、会いに行くのは特に不思議なことではないかなと思ったのです。

しばらくして、一旦玄関を出た夫が戻って来て私を呼んでいました。「何?」と玄関に顔を出すと、「今日は泊って来るから」と言いました。

夫の怒り具合で「女に会う」と直感

「えっ? 生まれたばかりの赤ちゃんがいる家に泊りにいくのは迷惑になるからやめなよ」。とっさにそう言ってしまいました。年賀状の写真から推測して、生後7カ月ほどの赤ちゃんがいる家に泊りに行くなんて……しかも数年ぶりに会う友だちです。男同士はいいかも知れませんが、奥さんの気持ちを考えると、日中に少し訪ねていく程度のほうが良いと思ったのです。

「は? なんでおまえなんかに指図されなきゃいかんのだ。俺が行くって決めたら行くんだ」。そう言い放つと、勢いよく玄関ドアを閉めて出掛けていきました。その怒りの度合いを見て、直感で「あ、女だな」と感じました。

電話をするのは怖かったので、メールで「今日はどちらの女の子とデートでしょう?」と送ると、すぐに電話が鳴り「そうだ。女だ。何が悪い! 俺は遊びたいんだ!」と怒鳴られ電話が切れました。

悲しい気持ちを誰にも言えないまま

当時は私も悲しくて、その日はひと晩中眠れませんでした。結局その晩、夫は帰って来ず翌日の昼ごろに帰宅しました。帰って来てからも、私が怒るどころか「お前がいつも俺をイライラさせるからだ」「ダメ人間のくせに文句を言うな」など、夫から散々文句を言われて落ち込みました。

今の自分なら、文句の一つも返してやりたい気持ちになりますが、当時は本当に「私が悪いから……」と文句も言えず、またモラハラを受けているとは夢にも思わなかったのです。ひとりで悲しい気持ちを抱え、どう対処したらいいのかわからない状態でした。

ひとりで考えるのはつらいものです。誰かに打ち明けていれば、アドバイスを受けることもできたのかもしれません。でも、打ち明ける勇気も持てなかったんだと思います。

それから12年後の45歳のとき、結局子どもが大学を卒業するのを待たずに家を出ました。そのときには顔を合わせることすら怖くなっており、弁護士さんに相談して調停を申し立てたのです。そして調停員さんにもお願いして約1年後になんとか離婚できました。

自身がモラハラを受けていることに気付き、そこから逃げ出そうとようやく決意できたのです。当時、まだ経済的な不安は払拭できていませんでしたが、それより何より自由になりたいと強く思いました。そして今、平和に暮らしています。

まとめ

精神的ストレスは、知らず知らずのうちに心の中に広がって、気付かないうちに人を支配するものなのではないかと思います。「すべては私が悪いのだから、こんなことをされても仕方がない」と思い込み、疑うことすらありませんでした。何を言われても自分では対処できず、苦しい胸の内を誰かに話すことも考えられず、ただその時間が早く過ぎて忘れてしまいたい。いつもそう願っていました。これがモラハラだともっと早く気付いていれば、早く誰かに打ち明けていれば……。今でもそう思います。

実際私が、自分が受けていたのはモラハラだったんだと認識できたのはつい最近のことです。今は、そう気付けたことに感謝して、残りの人生を豊かに過ごしていきたいと思っています。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

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著者:くらげ

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

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