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ルイ・ヴィトンが極めた、新作ハイジュエリーの全貌とは?

  • 2023.7.5
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ルイ・ヴィトンは、新作ハイジュエリー コレクション「Deep Time(ディープ タイム)」を発表。

©️Solve Sundsbo

お披露目は、ギリシャにある世界最古の野外劇場で。

「ディープ タイム」の発表は、去る6月13日、西暦161年に完成された世界最古かつもっとも優れた野外劇場のひとつとされるギリシャのイロド・アティコス音楽堂のステージにてモデルプレゼンテーションの形式で行われた。

世界最古の円形劇場という舞台は、地球の成り立ちや生命の起源といった壮大なストーリーを内包する「ディープ タイム」発表の場にこれ以上ないほどふさわしい。

アクロポリスの丘の中腹に建つこの円形劇場は、2000年もの間、さまざまな芸術家たちが公演を行ってきた場所。本プレゼンテーションでは、ギリシャの著名な振付家、ディミトリス・パパイオアヌーが演出を手がけ、フランスのバイオリニスト、ルノー・カピュソンが新作コレクションのビジョンを伝えるメロディーを作曲した。これだけでも、メゾンがどれだけこの新作ハイジュエリー コレクションに力を注いできたかがうかがえるだろう。

モデルの着用により、美しい石がよりいっそう輝いて。

幻想的なパフォーマンスも行われた。

会場には、セレブリティが駆けつけて。

ルイ・ヴィトンのウォッチ & ファインジュエリーのアーティスティック・ディレクターを務めるフランチェスカ・アムフィテアトロフをはじめ、レア・セドゥ、女優の大政絢、タイ出身の女優/モデルのウッラサヤー・セパーバン、韓国のアイドルグループ f(x)出身のビクトリア、女優のクリッシー・チャウが来場した。

ハイジュエリーも含めルイ・ヴィトンを纏ったセレブリティが来場。左から:大政絢、ビクトリア、ウッラサヤー・セパーバン。

レア・セドゥは、ホワイトシャツに同系色のミディ丈スカートという装いにハイジュエリーをつけこなして。

「ディープ タイム」コレクションとは?

フランチェスカ・アムフィテアトロフがデザインした、ルイ・ヴィトンで5作目となるハイジュエリー コレクションとなる「ディープ タイム」は、地球の誕生から生命の起源に至る、究極的かつ深遠な航海を表現。この新コレクションでは、メゾンの独創的なデザインシグネチャーとハイジュエリーに用いられる卓越した技法が、ジュエリーや宝石の核心にある地質の起源や地質的遺産と融合を遂げている。今回発表される95点を含む170点以上のユニークなピースがコレクションの第1章で展開されることからもわかるように、記録的な数のプレシャスストーンを取り揃えた、メゾン史上最大のハイジュエリー コレクションとなる。

「ルイ・ヴィトンでつねに私たちは、驚きにあふれ思いもよらない場所を旅する冒険者。『ディープ タイム』は皆さまを深い過去へ、遠く離れおそらく理解することさえ困難な時間や場所へと誘います。同時に、これらのストーン ーー 数千年の時を超えた宝物 ーーは、地球の始まりへと導き、世界の歴史、そしてその神秘的な地質的遺産を発見する旅へ案内してくれるでしょう」とフランチェスカは語る。

16ものテーマを内包した壮大な物語。

「ディープ タイム」は、「ジオロジー」と「ライフ」というふたつの幕で構成され、合計16ものテーマを内包している。「地質」は、原初の地球に現れたふたつの超大陸のひとつと考えられているゴンドワナ大陸から始まる、私たちの惑星の驚異的な進化を描いている。希少なコロンビア産のエメラルドを使用した「ゴンドワナ」に続き、「ボルケーノ」「ウェーブ」「ラプチャー」をテーマに、さまざまな黙示録的進化を表現。最終章「ドリフト」は、アクアマリンとイエローサファイアの壮麗な組み合わせで太陽と海を体現し、「ディープ タイム」の第2幕へと続いていく。

壮大な物語の始まりは、原初の地球にあったとされる超大陸「ゴンドワナ」のテーマから始まる。リングは、エメラルドカットのエメラルドを際立たせるために、あえてセッティングはクラシカルに。リング(上)「ゴンドワナ」(PT×エメラルド×ダイヤモンド)¥149,413,000(参考価格)、同リング(下)(PT×エメラルド×ダイヤモンド)¥107,505,200(参考価格)/ともにルイ・ヴィトン©️Laziz Hamani

「ボルケーノ」のテーマは、火山の噴火と地震活動を想起させるもので、デザイナーの芸術的な想像力に火をつけたもの。ラズベリーピンクトルマリンの輝きに吸い込まれそう。リング「ボルケーノ」(YG×PT×トルマリン×ダイヤモンド)¥34,620,300(参考価格)/ルイ・ヴィトン©️Laziz Hamani

地殻変動に劇的な変化をもたらす要因のひとつに結びつけられる「ウェーブ」。その象徴が、矢のようにカールして落ちる、押し寄せる波の磁力をとらえた、目を見張るようなハイカラーの「ウェーブ」ネックレス。大小のパヴェダイヤモンドとバゲットダイヤモンドを交互に配した特別なデザインのV字型は、6.19カラットのLV モノグラムフラワーカットダイヤモンドと、スリランカ産のオーバルカットサファイア(40.80カラット)がぶら下がっている。ネックレス「ウェーブ」(WG×ロイヤルブルーサファイア×ダイヤモンド)¥911,056,300(参考価格)/ルイ・ヴィトン©️Laziz Hamani

「ラプチャー」は、何億年もの地殻変動の結果で、超大陸の分離を告げるもの。その壮大な惑星の記憶を芸術的に表現するのは、ブリリアントカットのジルコン33個、オーバルカットのオパール15個(32.77カラット)、トライアングルカットのイエローサファイア1個(13.81カラット)から成る、型破りな石を用いた3連ネックレス。大胆なゴールドチェーンにより、フェミニニティとスポーティがネックレスの中で出合う。ネックレス「ラプチャー」(YG×PT×WG×オパール×イエローサファイア×ジルコン×ダイヤモンド)¥273,317,000(参考価格)/ルイ・ヴィトン©️Solve Sundsbo

「ドリフト」は太陽と海への頌歌。地球が新たな地質的時代に突入し、生命の新たな夜明けを告げる。この生命力は、艶やかで力強いアクアマリンとイエローサファイアという2つのメインストーンに閉じ込められている。リング(上)「ドリフト」(PT×YG×アクアマリン×イエローサファイア×ダイヤモンド)¥38,264,600(参考価格)、同リング(下)(PT×YG×アクアマリン×イエローサファイア×ダイヤモンド)¥34,620,300(参考価格)/ともにルイ・ヴィトン©️Laziz Hamani

第2幕の「ライフ」は、生命力が創造を促し、グラフィックが有機的なものに道を開く、複雑で洗練された宇宙の到来を告げる。「オリジン」「ミリアド」「フォッシル」「シーズ」「フラワー」など、それぞれのテーマは予想外のテクスチャーやレイヤー、そして最高に魅惑的な宝石を使った官能的な遊びと並置をもたらす。「『ディープ タイム』は過去だけでなく、自然の美しさや生命の信じ難いほどの儚さへの賞賛でもあるのです」とフランチェスカは述べている。

地質の黙示録的な進化と地殻変動による混乱の後は、第2幕である生命へと道を譲る。「ディープ タイム」の新幕は、ホワイトゴールドとダイヤモンドのみで作られた純白のジュエリー「オリジン」から始まる。これは成長し、増殖するひとつの細胞をテーマに、生命の動きと推進力を表現したもの。ダイヤモンドの連なりが織り成すネックレスには、生命の躍動と推進力が集約されているのだ。ネックレス「オリジン」(WG×ダイヤモンド)¥710,624,200(参考価格)/ルイ・ヴィトン ©️Laziz Hamani

「ミリアド」では、DNAや二重螺旋構造のような永遠の動きを表現。螺旋を描く官能的なダイヤモンドの波が微妙なV字を描き、優美さと力強さを醸す。この複雑な作りの超コンテンポラリーなデザインのネックレスには、取り外し可能な4.11カラットのLV モノグラムスターカットダイヤモンドがあしらわれて。ネックレス「ミリアド」(WG×ダイヤモンド)¥273,317,000(参考価格)/ルイ・ヴィトン©️Laziz Hamani

「ディープ タイム」が掲げる地質と生命のつながりを示す柱は「フォッシル」のテーマにある。時間と空間の産物である化石は、大陸がもともとひとつであったという謎を解き明かす。壮大でありながら微視的なこのアイデアを、いままで目にしたことのないような3連のネックレスで表現した。メゾンのアイコン、ダミエをホワイトゴールドとダイヤモンドで表現し、パヴェダイヤモンドの格子模様に仕立てたホワイトゴールドのビーズが2連目を引き立てる。3連目は繊細な蜂の巣モチーフで、パヴェダイヤモンドがデザインの複雑さと奥行きを際立たせている。ネックレス「フォッシル」(PT×YG×WG×ブルーサファイア×ダイヤモンド)¥728,845,700(参考価格)/ルイ・ヴィトン©️Laziz Hamani

「プラント」は、青々としたグリーンのエメラルドと豊かなレッドのルビーの配置が絶妙で、こうしたチョーカー風ネックレスによく見られるエメラルド・カットやクッション・カットではなく、すべてブリリアント・カットというのが斬新。まさにミュージアムピース級の逸品だ。ネックレス「プラント」(PT×YG×ルビー×エメラルド×ダイヤモンド)¥493,488,600(参考価格)/ルイ・ヴィトン©️Laziz Hamani

空を飛ぶ鳥を祝福する「フライト」は、「ディープ タイム」最大のテーマで、全15点で構成。羽毛の浮遊するような軽やかさをダイヤモンドとルビーで描き、鳥が飛び立つ瞬間を捉える。ネックレス「フライト」(WG×ルビー×ダイヤモンド)¥291,538,500(参考価格)/ルイ・ヴィトン ©️Laziz Hamani

構造と動きを中心に据えた「ボーンズ」は、人類の構造に対するディープタイムの頌歌で、コレクションの中でももっとも複雑で息を呑むような作品に象徴されている。オーストラリア産のオパール、モザンビーク産のパライバトルマリン、タンザニア産のタンザナイトといったまさに太古の地球からの贈り物とも言えるような宝石を使用。親指にかけたブレスレット「ボーンズ」(WG×タンザナイト×ダイヤモンド)¥81,995,100(参考価格)、同ブレスレット(WG×PT×タンザナイト×オパール×ダイヤモンド)¥89,587,300(参考価格)、同リング(WG×PT×オパール×ダイヤモンド)¥54,663,400(参考価格)/以上ルイ・ヴィトン©️Solve Sundsbo

「シーズ」は、「フォッシル」のテーマと呼応し、深遠な過去と自然の進化を思い起こさせる。ゴールドとダイヤモンドの格子模様が「フォッシル」のリフレインのような1連ネックレスには、13個のジューシーなルベライトとスペサルタイトガーネットのカボション(合計256カラット)があしらわれて。ネックレス「シーズ」(YG×PT×ルベライト×スペサルタイトガーネット×ダイヤモンド)¥200,432,100(参考価格)/ルイ・ヴィトン©️Laziz Hamani

「シーズ」のパワーとエネルギーが「フラワー」へと導く。このテーマはモノグラム・フラワーで表現されているのが特徴。リング、ネックレス、イヤリングで構成されるこの象徴的なテーマは、「ディープ タイム」という驚くべき航海のエピローグを飾るもの。大陸の相互連結から始まり、黙示録的な進化と生命の増殖を経て、そして最後は、驚異的で儚い自然の美しさによって幕を閉じる。リング「フラワー」(YG×ダイヤモンド×ルビー×ピンクサファイア)¥21,865,800(参考価格)/ルイ・ヴィトン©️Solve Sundsbo

●問い合わせ先:ルイ・ヴィトン クライアントサービス0120-00-1854(フリーダイヤル)jp.louisvuitton.com/

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