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ルーツは古着。過去と現代を繋ぐ、古くて新しい下着〈オールド ホームステッダー〉

  • 2023.7.4
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〈オールド ホームステッダー〉アンダーシャツ

きっかけは、古着屋で出会った一枚のトランクスから

ヴィンテージライクな風貌ながら、着心地は抜群にいいアンダーウェア。一度〈オールド ホームステッダー〉のアイテムに身を包むと、やみつきに。そんな魅力がある。デザイナーの福原聡さんはどのような経緯で、ブランドを始めたのだろうか。

「僕のルーツは古着にあります。デザイナーとして新たな役目を模索していたとき、一枚のトランクスに出会ったのも、偶然訪れた古着店でした。半世紀以上も昔の古いものでしたが、とても美しく、かっこよかった。時を経ても輝き続けるプロダクトを僕も作りたいと、無我夢中で理想のトランクスを作りました。当時のパターンや縫製をそのまま真似ればいいわけじゃない。なぜなら、穿くのは今の人だから。過去に倣う半面、現代の雰囲気を掴(つか)んでいないと時代にそぐわない。その2つを繋ぐのが、デザイナーである僕の役割なんだと思います」

〈オールド ホームステッダー〉アンダーシャツ
ヘンリーネックのアンダーシャツは、代表的なアイテムの一つ。袖口のフィット感を高めるためにリブの編み地を変えるなど、さまざまな年代のアーカイブを基に理想の一枚を作り上げた。15,400円。
〈オールド ホームステッダー〉トランクス
一番最初に生まれたのはトランクス。腰回りなど快適な穿き心地のために1年の歳月をかけた。3,850円。
〈オールド ホームステッダー〉のパッケージ2
アイテムが収められている、紙箱のパッケージ。

始動した2015年頃は下着=消耗品として捉えられていた時代。

「アンダーウェアは、古着市場で出回ってるものでも値段がつくものでもなかった。でも服と同じ価値があると確信していたんです。未開拓の山を進んでいく感覚で、登り甲斐があるぞと逆に燃えました。認知されるまで4年かかりましたが、必要な年月だったなと思います。

デザインは、僕の憧れたアーカイブからヒントをもらって、模倣するのではなく、現代にアジャストしていくんです。要素を削り出して、磨く。決して足さない。そのバランス感覚が大切なんだと思います。物が変わるのではなくて、変わっていくのは人の受け取り方。どんなにかっこいいプロダクトでも、反応してくれる人がいないと成り立たないですよね。過去への憧れと現代的な利便性、〈オールド ホームステッダー〉はその両方を併せ持っていると感じています」

〈オールド ホームステッダー〉スウェットシャツ
スエットシャツなどニットコレクションも展開。
〈オールド ホームステッダー〉ハイネックトップス
襟元の立ち上がりが上品なハイネックトップス。型数を絞っている分、色や生地違いでバリエーションを増やしている。13,200円。
〈オールド ホームステッダー〉のパッケージ
紙箱のパッケージは同じデザインで統一。箱を開けたときの高揚感をぜひ味わってほしい。

Information

Olde Homesteader

2015年にデザイナーの福原聡が立ち上げたアンダーウェアブランド。ビスポークのシャツを仕立てるように丁寧に縫製されたトランクスをはじめ、ジャンルごとにその道のスペシャリストとの取り組みによって作られている。
Instagram:@oldehomesteader

profile

福原聡(〈Olde Homesteader〉デザイナー)

ふくはら・さとし/古着を扱う環境でデザイナーとしてキャリアをスタート。その後いくつかのブランドに携わり、〈オールド ホームステッダー〉を立ち上げる。

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