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『最後の給与』13万円分を硬貨で払う「嫌がらせ」をした雇用主に550万円支払い命令

  • 2023.6.30

ジョージア州の修理工場のオーナーが、元従業員に対して給料を1セント硬貨で支払う嫌がらせを決行。3.9万ドルの支払いを命じられた。

給料をすべて硬貨で払う嫌がらせ

ジョージア州にある自動車修理工場のオーナーが元従業員に1セント硬貨で給料を支払う嫌がらせを行い、ジョージア州北部地区連邦地方裁判所に3.9万ドル(約553万円)以上の支払いを命じられた。これには嫌がらせを受けた男性を含む9名への未払い賃金約2万ドルと、損害賠償金約2万ドルが含まれる。また、会社のウェブサイトとSNSから元従業員の写真と中傷文を削除し、判決について”目立つ場所”に掲示することも求められたという。

そもそもの始まりは、元従業員の男性が自宅の私道で約915ドル(13万円)相当の1セント硬貨の山を発見したことだった。1ドルは100セントなので、9万枚以上の硬貨が置かれていたことになる。両替が面倒という以前に車を出すための私道を物理的に塞いでいたのも問題で、取り除くのに7時間近くもかかったという。

この小銭の山が現れた4か月前に仕事をやめていた元従業員の男性。男性のガールフレンドによると、男性は退職届の提出後も2週間は働くつもりだったが、オーナーの対応が酷く、結局退職届を出した5日後に仕事を辞めたという。その後、最後の給料がなかなか支払われずオーナーに連絡したところ、店に損害が出ているとして支払いを拒否されたため、労働省に被害を訴えたところ、支払いを求めた給料と同額の小銭の山が自宅前に置かれたという。

これはオーナーからの明らかな嫌がらせ。さらにヒドイことに、硬貨は油まみれでとても汚れていたのだとか。男性は夜ごと1~2時間を費やして小銭を掃除したが、それでも5ドル分ほどしか綺麗にできていなかったという。結果的に、両替サービスを提供しているCoinstarという企業が支援を表明し、小銭を引き取ってくれたことで何とか解決したそう。

労働省はこの事態を重くみたようで、さらなる調査で他にも未払い金があることを明らかにしたうえで、今回の判決後、「この訴訟は、不当な賃金制度や明白な脅迫・報復は許されないという雇用主への通告となるはずだ」とプレスリリースで述べた。

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