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熟年離婚した妻の悩み「預金がゼロになったら生活保護を……」

  • 2023.6.27

熟年離婚をするにあたり、気になるのが財産分与だが、結婚してから貯めた預金は夫婦の共有財産とみなされ、名義にかかわらず2分の1を受け取れる。一方、退職金は財産分与の対象になるのだろうか。熟年離婚した女性のエピソードとあわせて見てみよう。

■「熟年離婚」したら退職金や年金はどうやって分ける?

離婚すると、専業主婦(夫)や収入が少ないほうも、結婚している間に得た財産(預貯金や退職金、年金)を受け取る権利があるが、果たしてどういう割合になるのだろうか。

こうした疑問を解消しておくべきなのは、熟年離婚するかもしれない夫婦だ。最近の統計でも、同居20年以上の熟年離婚は21%で、5組に1組が熟年離婚と意外に高い割合となっている。

●退職金も財産分与の対象になる

退職金も財産分与の対象になる。これは、離婚する時点で既に受け取った退職金も、定年間近で近いうちに受け取る予定の退職金も同様だ。

しかし、退職金も全額が対象になるわけではない。というのも、多くの会社では勤続年数をもとに計算されるためで、独身時代の勤続年数がもとになっている部分をのぞいて計算される。

●婚姻中の厚生年金は分割できる

会社員や公務員が加入する厚生年金や共済年金は、分割して夫婦それぞれで受け取れる。

ただし、離婚してすぐお金を受け取れるとは限らない。自分が年金を受け取る年齢になったときに、引き継いだ年金記録をもとに計算された年金を受け取れる。

また、退職金と同じで、分割できるのは婚姻期間中の年金記録だけで、独身時代の分は対象外となる。

■生活保護になってでも離婚したかった妻 自由な人生と引き換えに起こる熟年離婚の困りごと

耳にすることも多くなった熟年離婚。自分の人生を謳歌するために前向きな選択である一方、困りごとにぶつかることもあるようだ「熟年離婚の困りごと」について、実際にあったエピソードを交えて紹介しよう。

●義母の介護をきっかけに亭主関白の夫と離婚

昔から亭主関白だった夫。子供が成人して夫婦二人の生活になっても、家事などは一切せず私に頼り切りの生活は変わりませんでした。その上食事の内容に文句を言うことが多く、私はうんざりしていました。

夫の母が認知症になった際は、同居こそしなかったものの、私は毎日訪問をしたり食事を届けたりしていました。しかし、夫から感謝の言葉をかけられることは一度もありませんでした。

ある時、それまでの日々で蓄積してきた私の怒りが頂点に達し、夫に離婚を提案。夫は驚いた様子で一度は拒否しましたが、最終的には私の意志を認めて離婚に至りました。

夫は定年退職後に再雇用されましたが、収入は以前よりも少なくなっていました。私はパートをしていましたが収入は月5万円程度。預貯金が1000万ほどあったことから引っ越しの費用は用意できましたが、アパートを借りるのに保証人が必要になり、長男夫婦に依頼しました。しかし、長男は離婚に反対していたため、保証人にはなってもらえず……。仕方なく、保証人不要の物件を探して入居しました。

離婚後の夫は、元気がなくなり自宅で飲酒する量が増え、食生活も乱れたとのこと。私に執拗に連絡を入れたり、私の友人にも連絡をとるなどして、何とか繋ぎ止めたいと思っていたらしいです。

長男も夫からその思いを聞き私に接触をしてきましたが、結局再婚に至ることはなく、互いに別の道を歩むことになりました。

また、離婚後の様々な名義変更が大変でした。

慰謝料については出来れば欲しかったのですが、慰謝料をもらえるような決定的証拠がないと思ったこと、夫とすぐにでも離れたいと言う気持ちが強かったことから、慰謝料は請求しませんでした。

今後、預貯金を切り崩したあとは生活保護を受給することを考えています。

(30代・女性)

文/編集・dメニューマネー編集部

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