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50代で知っておきたい! 「老後の一人暮らし」生活費の実額

  • 2023.6.26

2023年6月29日、ファイナンシャルプランナー・馬養雅子さんの新著『人生100年時代 50代からのお金の基本』(新星出版社)が発売される。

本書は、現在の自分のお金を把握して老後資金の過不足を「見える化」できるよう、たくさんの図解とデータを掲載したもの。今回はその中から、高齢単身者の生活費について紹介する。

教養娯楽費、交際費も意外にかかる

老後資金を考える際には、実際の生活にかかる費用をイメージすることが重要とされる。では、高齢になってからパートナーと死別するなりして、1人暮らしをする場合の生活費はどのくらいかかるのか。

総務省「家計調査」(2022年)によると、65歳以上の1人暮らし・無職世帯の1ヵ月の平均支出額は14万3139円となっている。最も大きな割合を占めるのが食費(3万7485円)で、水道光熱費(1万4704円)や交通通信費(1万4625円)なども結構かかる。最近はインフレや公共サービスの老朽化・民営化で、これらの固定費は上昇傾向にあるという。

忘れがちなのは、教養娯楽費(1万4473円)・交際費(1万7893円)の存在だ。高齢者になるとお葬式への出席も増えるし、一人で生活していると娯楽は不可欠。これらの支出も固定費と同じ扱いで計算しておく必要がある。

会社員の夫を亡くした妻の場合、自分の老齢年金や企業年金のほかに、遺族厚生年金を受け取れることが多く、夫の分の生活費も減って、老後は比較的安心して暮らすことができる。しかし、2人での生活から1人暮らしになっても、生活費が半減するわけではないので、収入や貯蓄額に見合った生活を心がけることが重要だという。

■馬養雅子さんプロフィール
まがい・まさこ/ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、一級ファイナンシャルプランニング技能士。出版社勤務、フリー編集者を経て、2000年にファイナンシャルプランナーの資格を取得。個人のマネーのアドバイザーとして、金融商品、資産運用、家計管理、保険、年金、相続、リタイアメントプランなどに関する記事を新聞・雑誌・ウェブに数多く執筆するほか、大手企業の50代向け「マネープランセミナー」の講師を100回以上務めている。実用書の編集経験を活かし、難しいお金の話をわかりやすく伝えるのが得意。『明日が心配になったら読むお金の話』(KADOKAWA)、『プロが教える簡単マネーブック』( 笠倉出版社)、『だれでもカンタンにできる資産運用のはじめ方』(ナツメ社)など著書多数。

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