駅員が伝えたい、飲み過ぎて『電車内で嘔吐してしまった時』の対応

ついつい飲み過ぎてしまった夜、帰りの電車に揺られている間に「あ、まずい…吐くかも」と焦った経験のある方もいるでしょう。もし、電車や駅などで嘔吐してしまった場合、あなたはどうしますか？

本記事では、飲み過ぎた乗客による迷惑行為についてご紹介します。

※嘔吐にまつわるエピソードです

鉄道会社のスタッフとして働く30代男性が、お酒にまつわる乗客の困ったエピソードについて教えてくれました。

私は電車の運転士や駅員として15年ほど勤務していますが、お酒を飲み過ぎたあとに電車を利用される一部のお客様の行為に、頭を悩ませています。

仲間と楽しく、時には一人でお酒を飲んで帰路につかれる日があるのは当然のことですが、その帰りに電車を利用される方のなかに、我慢しきれず、電車内や駅、ホームで嘔吐してしまう方が多くいらっしゃるんです。

そして、嘔吐にもさまざまなパターンがあり、私たちはいつも翻弄されています。

例えば、赤ワインを嘔吐された時には、その色から吐血したのかと慌てたことがありました。

またトイレで嘔吐される方も多いですが、何とかギリギリまで吐くのを我慢したのでしょう。勢いよく吐いてしまったのか、床に飛び散ってしまっているケースもよく見かけます。

もちろん電車内や駅のホームのど真ん中に吐かれて放置されていることも…。

普段、電車をよく使っている方のなかには、嘔吐された痕跡を見つけて、思わず「うわっ」と思ったことのある方もいるのではないでしょうか。

そして、それを片付けるのは私たち駅員なんです。

ノロウイルスなどの感染症リスクもありますが、私たちしか片付ける人はいないので果敢に掃除しに行くしかありません。

本当は嘔吐してしまったら「〇〇の場所で吐いてしまいました」と申告していただきたいのです。

なぜなら見つけ出すのが遅れると、汚れが落ちにくくなるだけでなく、他のお客様が通行する際に靴が汚れてしまい、私たちが謝らなければならないから。

そして「ごめんなさい」と一言でいいので言っていただきたいのです。

なぜならそれだけで、私たちの心は救われるから。

しかし実際は、何も言わずに立ち去る人がとても多く、私たちは片付けのたびに辛い思いをしています。

電車を利用される皆様に、駅員より切実なお願いです。

お酒は楽しく飲んでも、吐くほど飲まないでください。そして、乗ったまま寝過ごさないようにも注意してくださいね。

お酒だけでなく、体調不良などで嘔吐してしまうこともあるかもしれません。

もし電車や駅で嘔吐した場合は、早急に車掌や駅員の方に、どこで嘔吐したのか伝えましょう。

そして自分は何をすればいいのか、駅員の指示に従って行動してください。

鉄道会社にもよりますが、基本的には吐瀉物処理のための清掃グッズを用意しており、駅やホームであれば処理剤などをかけて片付け、電車内の席であれば車内清掃や（必要に応じて）座席シートの交換などを行うことがあります。

どのような場合であっても、報告する際には「申し訳ありません」という言葉や気持ちも、駅員の方に伝えることを忘れないようにしたいですね。

編集：TRILLニュース

提供：15年間鉄道会社に駅員や運転士、指導員として勤務/30代男性

※この記事では媒体で募集し集めた体験談を掲載しています
※画像はイメージです
※お酒は20歳になってから