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何度でも観たい!野球ライターが選ぶ、『名作野球映画』4選

  • 2023.10.10
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出典:Popel Arseniy/Shutterstock.com

3月に行われたWBCでは侍ジャパンが世界一に輝き、メジャーリーグではエンゼルスの大谷翔平選手日本人初のホームラン王を獲得した2023年の野球界。

そんな日本人選手たちの活躍もあって、レギュラーシーズンも大詰めとなっている国内でも“野球熱”が高まったシーズンとなりました

もちろん、メジャーリーグやプロ野球の試合を観戦するのは最高に“楽しい”体験ですが、国内外問わず、エンタメ作品にも野球をテーマにしたモノはたくさんあります。

今回はそんな作品の中から、野球ライターである筆者がオススメする「野球映画」をご紹介!

野球初心者の方も笑って泣けて楽しめる、そんな作品をピックアップしたので、ぜひご覧になってみてください。

笑って泣けて楽しめる野球映画の最高峰エンタメ作品

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『メジャーリーグ』(1989年日本公開)

監督:デヴィッド・S・ウォード
出演者:トム・ベレンジャー、チャーリー・シーン、コービン・バーンセン

34年間も優勝から遠ざかるメジャーリーグ屈指の不人気弱小球団、クリーブランド・インディアンス(現ガーディアンズ)。亡き夫の跡を継いだ女性新オーナーが本拠地移転を目論み、わざと最下位になるべく、刑務所上がりの素行不良ピッチャーや全盛期を過ぎたベテラン、無名のブードゥー教信者などハチャメチャな選手ばかりを獲得。そんな「はみ出し者軍団」がオーナーを見返すべく、時に衝突しながらもリーグ優勝を目指す――。

基本的には笑えるコメディ映画ですが、終盤の展開は胸アツ&感動の嵐。ちなみに、続編の『メジャーリーグ2』『メジャーリーグ3』には若き日のとんねるず・石橋貴明さんがタカ・タナカ役で出演しています。

アフリカ系アメリカ人初のメジャーリーガー ジャッキー・ロビンソンの活躍と葛藤を描く

 

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『42~世界を変えた男~』(2013年日本公開)

監督:ブライアン・ヘルゲランド
出演者:チャドウィック・ボーズマン、ハリソン・フォード

近代メジャーリーグでは初めてアフリカ系アメリカ人選手としてプレーした実在の選手、ジャッキー・ロビンソンを、『ブラックパンサー』で知られるチャドウィック・ボーズマンが演じた作品。人種差別が色濃く残っていた当時のアメリカで、それまで白人しかプレーすることを許されていなかったメジャーリーグにたったひとりで挑戦したロビンソンの活躍と、葛藤を描いています。

見どころはやはり、主演のチャドウィック・ボーズマンの熱演。2020年に残念ながら43歳の若さで亡くなってしまいましたが、今作が彼のベストアクトのひとつなのは間違いありません。

ちなみに、タイトルの「42」はロビンソン選手の背番号で、現在ではその功績をたたえ、メジャーリーグ全球団で永久欠番に。

年に一度の「ジャッキー・ロビンソンデー」にはメジャー全選手が背番号42を付けてプレーしています

作品に関わる全ての人の“野球愛”があふれ出す“笑撃”作品

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『野球部に花束を』(2022年日本公開)

監督:飯塚 健
出演者:醍醐虎汰朗、黒羽麻璃央

『ドラフトキング』などで知られるマンガ家・クロマツテツロウ先生の同名マンガが原作。なにがすごいってこの作品、野球……いや、もっと言うと全国の“野球部”への愛が詰まりに詰まった作品なんです。

“非”野球部からすれば意味不明&とても効率的とは思えない、野球部だけの“あるある”ネタを中心に、野球部という特殊な空間、そしてそこに所属する野球部員という特殊な生物の生態を描き出し、経験者なら「あったわー」と笑え、未経験者は「そんなことあるわけねーだろ」と笑える……。

万人におすすめしたい野球映画のひとつです!

サラリーマンがパートタイムで阪神の覆面選手に?……でも野球描写はピカイチの怪作

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『ミスター・ルーキー』(2002年日本公開)

監督:井坂 聡
出演者:長嶋一茂、鶴田真由、橋爪 功

ミスタージャイアンツ・長嶋茂雄の息子にして、自身もヤクルト、巨人でプレーした長島一茂さんが主演。ふだんは平凡なサラリーマンなのに、仕事終わりに甲子園に駆け付け、素性を隠してマスクをかぶったまま阪神タイガースで抑えピッチャーを務めるという、ちょっと突っ込みどころが多すぎる作品……と思いきや、実は“野球の描写”にはかなりのこだわりが……。

阪神タイガース全面協力のもと、現役選手やレジェンドOBが多数出演。また、試合シーンは監督のこだわりで「社会人チーム」の選手が演じており、プレー描写のレベルの高さは野球映画の中でも屈指

コアな野球ファンは、野球映画の中のこの「プレーシーン」で萎えてしまうケースが多いですが、『ミスター・ルーキー』は作品のカラーとは裏腹に「プレー」に並々ならぬこだわりを見せている“怪作”です!

他にも名作はまだまだたくさん!

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出典:aslysun/Shutterstock.com

ここでは紹介できなかった作品の中にも、「名作」と呼ばれる野球映画はまだまだ存在します。

これだけ野球を描いた作品が多いのはやはり、野球というスポーツがそれだけ多くの人に愛されてきた証ではないでしょうか。

野球を見る“キッカケ”にもなるうえに、単純にエンタメ作品として楽しむこともできる「野球映画」の数々。

TRILL読者のみなさんも、ぜひ動画配信サービスやDVDでこれらの作品を楽しんでみてください。



ライター:花田雪(Kiyomu Hanada)

1983年、神奈川県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、2015年に独立。ライター、編集者として年間50人以上のアスリート・著名人にインタビューを行い、野球を中心に大相撲、サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、さまざまなジャンルのスポーツ媒体で編集・執筆。著書に『あのプロ野球選手の少年時代』(宝島社)『オリックス・バファローズはいかに強くなったのか』(日本文芸社)がある。

編集:TRILLニュース

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