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元秘書が直伝する、評価がグッと上がる“接待のコツ”「店選びだけじゃNGです!」

  • 2023.8.15
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RRice/shutterstock.com

社長秘書も含めて秘書歴はおよそ15年、現在はフリーライターをしている能美です。

新型コロナが「5類」に移行され、対面で人と会う機会が増えたと同時に「接待・会食」なども増えたなんて方も多いのでは?職場のカジュアルな飲み会よりも、いつものビジネスの場と密接しているのが接待だからこそ、「マナーってあったっけ?」「店選びどうしよう」と不安は尽きませんよね。

そこで今回は、元・秘書直伝!知っておくと役に立つ接待・会食の店選びの心得を伝授します。

接待には想像以上にビジネスチャンスが潜んでいる

細やかな気配りができるか否かで、相手に与える印象が大きく変わる接待。マナーと礼儀を間違えてしまうと印象を悪くしてしまい、仕事のお付き合いがなくなってしまう…なんてことも起こり得ます。

「たかが接待で‥」「接待なんて面倒臭い」「本当は行きたくない!」と思われている方も少なくないと筆者は思っています。実際に、筆者が新卒の時は「会食に行くなら気心知れた友人と美味しいものが食べたい」という気持ちが本音でした。

でも、この接待の場、実は多くのビジネスチャンスが潜んでいるとっても有効的な場所。ビジネスや人間関係、自分自身の成長に必ず役立ち、仕事に繋ぐことのできる絶好のチャンスの場と思っていただきたいです。

序章「接待」の心得

そもそも「接待」とは、どのようなものなのでしょうか?

接待は、信用や信頼をより一層深く築くためのひとつの手段です。ゲスト(取引先)を「おもてなし」することはもちろんですが、仕事をする相手との信頼関係を築き、スムーズに仕事を進行するためのチャンスでもあります。

接待というと特別な感じがしますが、どんな場面でも対外的なコミュニケーション全てにおいて「おもてなし力」「マナー力」が大事になってきます。店選びの段階からすでにセンスが問われているので、型やルールよりも、まず接待の目的を認識することが大事です。

【接待の心得】

  1. ゲストへの“おもてなし力”を磨く
  2. ゲストとの信頼関係構築のチャンスの場
  3. 今後の仕事の進行をスムーズにするためのチャンスの場

【マニュアルその1】ここで差が出る!!“リサーチ力”

店選びの前に、まず“カギ”となるのが、ゲストの“好み”のリサーチです!

まずは、会食・接待でもてなすゲストの「食と空間に関する好み」を把握しましょう。ポイントは以下の5つ。

【ゲスト側に確認すべき5つのポイント】

  1. 好みのジャンル
  2. 苦手な食べ物とアレルギーの有無
  3. 禁煙・喫煙可否
  4. お酒の好悪
  5. エリア確認と帰路の手段の確認

ゲスト側の秘書や担当者と積極的に情報交換をし、ゲスト側に素敵な時間を過ごしていただけるよう、綿密なリサーチを心掛けましょう。

まず、和食や中国料理、フレンチ、イタリアンなど、何が一番お好みかをリサーチしておきます。店や料理は接待する相手の好みに合わせて選ぶのが基本的なマナーとなります。もしゲスト側の秘書の方などに確認ができるのであれば、ゲストが前日に行く店、もしくはジャンルだけでも把握しておきましょう。

接待をよく受ける方であれば、連日で会食・接待ということも珍しくないため、ジャンルが被らない配慮をすると気が利く人だという好印象を持ってもらえるはずです。

【マニュアルその2】品格を上げる!店選びのポイント

 

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Andrey Bayda/shutterstock.com

ゲストの好みの確認ができたら、いよいよ店選びとなります。

接待の場合は友人などの飲み会と異なり、静かに落ち着いて話のできる雰囲気が重要となってきます。また、用途によりカジュアルな接待場面もあるかと思いますが、個室の用意がある店を選ぶのが基本となります。最低でも半個室の店を使うことを頭に入れておきましょう。

【店選びの5つのポイント】

  1. 店の場所、営業時間
  2. 個室の有無
  3. お席のタイプの確認(座敷なのかテーブルなのか)
  4. 料理内容の確認(品数、取り分けをしていただけるか)
  5. お酒の種類

ポイントは接待ではコースを選ぶこと、そして、飲み放題は避けることを筆者はおすすめします。

当日に相手の好みを聞きながら料理を決めることで、コミュニケーションを図るというのもひとつの手段ですが、接待の場においてゲスト側がメニュー表を見ることで金額がわかってしまうと、逆に気を遣わせてしまうことになるためおすすめしません。メニュー表を見せる必要もなく、スムーズに食事を楽しめるコース料理は、接待の場では最適な選択肢です。

飲み放題がNGな理由については、時間制限があるためです。店側から「あと〇分で飲み放題は終了です」と声をかけられてしまうと、その場の雰囲気も崩してしまいますし、相手に気を遣わせてしまうのでおすすめできません。

【マニュアルその3】さらに評価がグッと上がる!“店の下見”

接待では、選んだ店と自社はイコールであるという意識を持つことが大事です。それだけ店選びは重要であり、失敗は許されません。

大袈裟に聞こえてしまうかも知れませんが、店選びの失敗は、あなたと会社の評価に大きく影響を与える可能性があります。そうならないためにも、可能であれば事前に自ら店へ足を運ぶことをおすすめします。

【下見のポイント】

  1. 飲み物や料理の種類
  2. 料理を出すタイミングやかかる時間
  3. 照明やBGM
  4. 客層
  5. 隣席との距離感
  6. 料理長が挨拶に来てくれるかどうか
  7. 接客態度
  8. お化粧室の環境

    ネットは便利で調べて予約までできますが、実際に見ないとわからないことがあります。

「写真と店の雰囲気が違う」場合が、結構多いなと筆者は感じています。行ったことのない店であるならば、下見をおすすめします。

ベストはただ外から店の様子を見るのではなく、実際に来店し店の隅々まで「自分の目と耳と舌」で確認すること。実際に足を運べない場合には、電話で事前調査をするのでも◎。

【マニュアルその4】イメージアップに繋がる!当日の直前準備が命

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maroke/shutterstock.com

「店選びと予約が済んだらあとは行くだけ」ではNG!当日の行動でさらなるイメージアップを狙いましょう。

第一印象が店選びと予約、つまりセッティングまでだとしたら、当日の行動は第二印象を左右する要素になります。第二印象のポイントは状況と情報の把握、つまり当日の立ち居振る舞いとなります。

【当日直前の確認事項】

  1. 先方の会社の状況
  2. 経済や社会情勢
  3. 先方の体調
  4. 当日の天候
  5. 当日の道路状況・交通状況

当日の会話が弾むのはもちろん、例えばゲストの体調がイマイチなら気遣う振る舞い、当日が悪天候になるなら事前に傘を準備しておくなど、ゲストが「おお!」と驚くような行動ができますよ。

接待を有意義に!

気持ちが進まない接待も、発想を変え別の視点から見てみると、そこには大きなチャンスが待っているはずです。

「時間」は“有限”であり、平等です。その「時間」をどう使うかは自分次第。自己成長に常がることも楽しむことも“自分の気持ち”ひとつで変えることができます。

皆さんの「時間」が有意義で楽しい素敵な時間となりますように。

 

※記事内の画像はイメージです
※記事内の情報は記事執筆時点の情報です



ライター:能美黎子(のうみれいこ/ Instagram
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。
編集:TRILLニュース