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ホテルの隣部屋から鳴き声がすると連絡→宿泊客の“衝撃的な要望”にホテルマン困惑

  • 2023.7.19
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画像:PhotoAC

ホテルには日々、さまざまな人が訪れますが、それぞれの要望に沿った対応をしてくれるホテルスタッフのおもてなしや立ち振る舞い、企業努力には、時に目を見張るものがありますよね。

しかしその一方で、お客側からの無謀な要望に、ホテル側が困惑することもあるようで…。

本記事では、ホテルの一室にネズミが入り込んでしまった時の、お客からの衝撃的な要望についてご紹介します。

ネズミと一緒にいたいって…どういうこと!?

現役ホテリエの男性が、実際に経験した「ホテルでのネズミ騒動」について教えてくれました。

 

私はホテルスタッフとして、日々、多くの方を接客しています。楽しいこともあれば苦しいこともありますが、そのなかでもかなり衝撃的だった、あるクレーム対応のお話です。

その日、宿泊しているお客様から「隣の部屋から動物の鳴き声がする」という連絡を受けました。私たちスタッフは驚きつつも、状況を確認するため、急いで該当の部屋へ。

そしてドアを開けると…小さなネズミが一匹、部屋のなかを走り回っていたではありませんか!

予想外の出来事に困惑しながらも、まずは連絡をくださったお客様に謝罪し、別の部屋への移動を手配。それと同時に、ハウスキーピングチームに迅速に対応するよう指示を出しました。

しかし、本当の衝撃は、この後でした。

ネズミが走り回る部屋に宿泊されているお客様が「このネズミは特別に呼んだものだ。部屋の中にいてくれるようにお願いしたのだ」と言い出したのです。

一瞬、言葉に詰まる私たち。しかし、冗談ではないご様子だったため、我々スタッフも気持ちを切り替えて、真摯に対応することにしました。

そのネズミを愛し、一緒に過ごすことを楽しみにしている、というお客様の気持ちに寄り添いつつも、衛生面や他のお客様の安全を考慮し、ホテルとして要望を受け入れることはできない旨を丁寧に説明しました。

最終的に、別の部屋への移動は受け入れていただけましたが、お客様は最後まで、ネズミへの思いを主張していらっしゃいました。

このような、理解が難しい要望やクレームに対しても、私たちホテルスタッフは迅速かつ冷静な対応をする必要があります。お客様の気持ちを尊重しながらも、ホテルの方針や衛生面など、一定のルールを守ることもまた、私たちの責務だからです。

この時の経験は、お客様のさまざまな期待や要望に対応することの難しさを、改めて痛感する出来事でした。

ホテルスタッフのホスピタリティの高さ

今回のような、お客側の主張が一般的に受け入れがたい内容だったとしても、ホテルスタッフの皆さんは、可能な限り寄り添い、尊重しようという姿勢が強いことに驚きますよね。

その反面、ホテルスタッフの方の立場を守るためにも、ホテルのルールや規定などもしっかりと用意しておくことが必要なのかもしれません。

 


編集:TRILLニュース編集部

提供:現役ホテリエ・30代男性

※この記事では媒体で募集し集めた体験談を掲載しています