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20番目に入る数字が分かりますか?100番目でも“一瞬で導く方法”を解説!

  • 2023.9.2
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数学クイズの中でも、よく見かける問題のひとつが「数列」。

ある数の並びから、規則性を見つけて、当てはまる数を答えるというものです。皆さんも一度はやったことあるのではないでしょうか。

今日は、そんな「数列」に関する問題に挑戦してみましょう。

問題

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よくある数列の問題は「2,7,12,○,22」のように空欄がある問題ですが、今回は20番目を考えないといけません。

規則性はそんなに難しくないので気がついた方も多いでしょう。ただ、20番目を求めるとなると、少し大変そうです。

時間に余裕のある方は、順に書き出していくというのもいいかもしれません。

しかし、そのような地道な作業をしなくても、計算で求めることも可能なのです。どのような計算をすればいいでしょう?

 

さて、答えは「97」です。

解説

今回の数列の規則性は「5ずつ増えている」ということです。

このように、「はじめの数に、一定の数を足し続ける数列(もしくは、引き続ける数列)」を等差数列と言います。

数列に関する以下の用語も確認しておきましょう。

▼項(こう):並んでいるそれぞれの数
(例)今回の場合、1番目の項は2、2番目の項は7です。
1番目の項のことを初項(しょこう)と言います。

▼公差(こうさ):隣り合う2つの項の差(等差数列の増え方)
(例)今回の場合、5ずつ増えているので公差5です。

難しい言い方をすると、今回の問題は次のように言い換えれます。

初項2、公差5の等差数列の20番目の項を求めなさい。

では、等差数列の20番目をどのように計算すればいいでしょうか。

 

まずは、4番目の項がどのように計算できるか、考えてみましょう。

スタートとなる初項は2です。ここに常に5ずつ足し算を繰り返します。3回の足し算をすれば4番目になりますね。(4回ではないので注意)

つまり4番目の項は、2+5×3=2+15=17ということです。

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同じように、20番目の項を考えましょう。

スタートなる初項は2です。ここに5ずつの足し算を繰り返します。20番目になるためには、19回の足し算です。

したがって、2+5×19=2+95=97

20番目の数は97ということです。

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まとめ

このような計算方法を知っていると、「100番目の数は?」「1000番目の数は?」という問題でも簡単に解けてしまいます。

「規則性がある」ということは「数式で表せる」ということです。

どんな数式で表せるだろうか、と考えることが、算数・数学の面白さのひとつですね!


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース編集部