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「3x²-12を“因数分解”しなさい。」あなたは“因数分解”を覚えていますか?

  • 2023.7.28
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中学3年生で習った「因数分解」を覚えていますか。

数式を扱う上で、因数分解を用いた式変形は不可欠です。中学生のときは、公式を覚えたという方がいるかもしれませんが、公式だけでなく、式変形の手順も大切です。

今回はこの因数分解の式変形に挑戦してみましょう。

問題

次の式を因数分解しなさい。
3x²ー12

そもそも因数分解の「因数」という言葉の意味をご存知でしょうか。

因数とは、かけ算の形で表したときの個々の数や式のことです。

たとえば、30=5×6と表すことができるので、「5と6は、30の因数」と言うことができます。

6はさらに分解できそうですね。30という数を分解できるところまで分解すると、30=2×3×5となります。つまり「2と3と5は、30の因数」です。

これ以上分解できない数(素数)まで分解をすることを「素因数分解」と言います。

 

今回の問題では、xという文字が入ってきましたが、考え方は同じです。「因数分解」というのは、かけ算の形に変形をすればいいのです。

 

では、今回の問題の答えを確認してみましょう。

答えは「3(x+2)(x-2)」です。

解説

因数分解をするときの手順は以下の通りです。

①共通因数でくくる
②公式を使う

因数分解と言われて、真っ先に公式を思い浮かべた方もいるかもしれませんが、まずは「共通因数」を見つけなければいけません。

その名の通り、3x²と12の共通している因数です。どちらも3を因数として持っています。
(12=3×4となりますよね)

つまり、元の式は3(x²-4)と変形ができます。

次に、カッコの中の式を因数分解します。これは公式を使います。

x²-y²=(x+y)(x-y)

4=2²なので、3(x²-4)=3(x²-2²)=3(x+2)(x-2)

「x²-y²=(x+y)(x-y)」の公式は、「和と差の積」と表現する数学の先生も多いはずです。

x+yはたし算(和)、x-yはひき算(差)であり、(x+y)(x-y)の間にはかけ算(積)が省略されています。

まとめ

因数分解なんて何に使うの!? と思われる方もいるかもしれませんが、この「和と差の積」の公式は、うまく利用すると計算を楽にすることができます。

例えば、101×99の計算、筆算で計算しようとすると、間違えてしまいそうですよね。

そこで、こんなふうに計算してみましょう。

101×99 = (100+1)(100-1) = 100²-1² =10000-1 =9999

和と差の積の公式を利用して、計算を簡単にすることができました。慣れてくると、暗算でもできるようになるはずです!!


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース編集部