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JR北海道の車内で聞こえてくる、英語でも日本語でもない「イランカラプテ」の正体とは

  • 2023.7.12
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画像:PhotoAC

 

私たちを安全に目的地へと届けてくれる列車。「列車の写真を撮るのが好き!」「列車の心地よい揺れが好き!」という方もいるのではないでしょうか。

実は、JR北海道では、「イランカラプテ」というアナウンスが流れるそう。こちらは、いったいどういう意味なのでしょうか?

海外の観光客も「?」の表情に

こちらのエピソードは、北海道札幌市に住む女性が教えてくれました。

JR北海道では、車内に流れるアナウンスの挨拶で「イランカラプテ」と言います。

例えば「イランカラプテ。今日もJR北海道をご利用くださいまして、ありがとうございます」といったふうに。どういった意味かわかりますか?

先日、特急に乗った際、近くの席に観光客の方が乗っていたのですが、アナウンスを聞いて、お子さんは「イランカラプテ」と真似し、親御さんはこの言葉を検索しておられました。

これは、アイヌ語で「こんにちは」という意味です。

数年前に北海道白老町にアイヌの歴史・文化を学び伝えるナショナルセンター「ウポポイ」が開設されてから、JRのアナウンスでも、アイヌ語の挨拶が取り入れられました。

現時点では、観光客もよく使う路線が多い札幌駅と新千歳駅から出る車両のみで流れています。

アイヌ民族の文化を知らない乗客にも文化に触れてもらうきっかけになっています。道民には、こちらのアナウンスは浸透してきているものですが、観光客の方にもこれからもっと知ってもらいたいですね!

馴染みが薄いアイヌ語を身近に

私たちが日常で使う言葉である「トナカイ」「ししゃも」「ラッコ」は、元々アイヌ語だったと言われています。北海道の地名も、アイヌ語が由来になっている場所が多いそうですよ。

普段使っている言葉が、どこの言葉から来ているか調べてみると、さまざまな歴史や文化を振り返ることができます。皆さんも生まれ育った地域の方言や言語の歴史をぜひ調べてみてくださいね。


編集:TRILLニュース編集部

提供:北海道札幌市出身・30代女性

※この記事では媒体で募集し集めた体験談を掲載しています
※画像はイメージです