「添削」とはどんな意味？「校正」や「修正」、「推敲」との違いは何？

既存の文章に不足しているものを書き加えたり、不要なものを取り除いたりする作業のことを「添削」と言います。これら「添削」は作文やレポートを改め直すことを言います。しかし、似たような表現もあるからこそ注意も必要です。

そこで、今回は「添削」という言葉について解説します。併せて似た熟語との違いも説明するので参考にしてみてください。

まずは「添削」の意味について見てみましょう。

「添削」とは既存の文章に不足しているものを書き加えたり、不要なものを取り除いたりする作業のことを言います。

「添」は付け加えるという意味を持つ漢字です。「削」は取り除くという意味を持つ漢字となります。それらを組み合わせた表現が「添削」です。

これら「添削」は作文やレポートを改め直す表現とされます。ただし、その対象は文章だけとは限りません。

テストの答案などを改め直すことも「添削」に該当します。ちなみに、古くは他人の詩や歌を改め直すことも「添削」と表現したのだとか。

「添削」する場合は赤色の筆記用具を使用するのが一般的です。これは修正した部分をわかりやすくするための配慮となります。実際に教育機関などでよく見かける光景ではないでしょうか。

その様子から転じて、昨今では「添削」することを「赤入れ」「朱書き」と表現することもあります。

その他、塾の「赤ペン先生」も「添削」する人物を意味します。これはもともと大手塾における在宅添削指導員のことを指した言葉でした。

それが昨今は在宅添削指導員に限らず、丸つけする人物を総じて「赤ペン先生」と呼ぶようになったとされています。

ここからは「添削」と似た表現との違いを見ていきましょう。特にここでは「校正」「修正」「推敲」との違いをまとめます。

「添削」によく似た表現に「校正」があります。しかし、両者は微妙に違う熟語となるので注意が必要です。

「校正」は原稿に誤植や誤認がないか確認する作業を言います。中でも誤字脱字や文法を正しいものに直していく作業のことを意味します。

同じく「校閲」も間違いを見つけて正すことを言う表現です。

その一方「添削」は文章を追加したり削除したりして改め直すことを言う言葉となります。

特に文章の構成や表現を含めて書き換えることを意味します。そのため、両者は似ているようで微妙にニュアンスの違う言葉と言えるでしょう。

「添削」は単に「修正」という意味で使用されることもあります。ただし、これらは対象となる範囲が異なる熟語となります。

「修正」は特定の物事における間違いを正すことを言う言葉です。基本的に「修正」は文章に限らずすべての事柄に使用できます。対して「添削」は文章を追加したり削除したりする作業のことを言います。

そのため、対象となるものが違うと覚えておきたいです。

「推敲」は文章をより良くしようと何度も考え、作り直していくことを言います。

文章をより良いものにする意味では「添削」と似ています。ただし「推敲」は表現そのものを幾度となく練り直すことを言う表現です。

「他の表現もないか」と考えてより良い表現を模索することを「推敲」と表現するわけです。そのため、単に文章を加えたり削ったりする「添削」とは別物となるでしょう。

「添削」は主に文章を追加したり削除したりする作業を言います。これらは誤字脱字や文法などを改め直すことも意味します。そのため、文章に対して使用すると覚えておきたいです。

似たような言葉には「校正」「修正」「推敲」などがありますが、これらは微妙にニュアンスの異なる表現となります。そこはそれぞれの意味も理解しつつ正しく使い分けましょう。