マミヤさんの長女・2014年生まれの自閉症スペクトラムのしぇーちゃんが小学2年生のときのお話です。毎日楽しく過ごしていましたが、学校が始まるまでのカウントダウンを続け、夏休みの終わりが近づくと愚痴をこぼすように。2学期が始まり、行き渋りもなくスムーズに登校できたと思っていたら、「学校で体中痛くなって……体がおかしくなっちゃったの!」と戸惑いながら帰宅したしぇーちゃん。翌日も何とか登校できたのですが、1時間目の終わりにおなかが痛くなり、早退することに。しぇーちゃんは、「私、学校アレルギーかも」と言い、どうやら学校に行くと調子が悪くなってしまう様子。マミヤさんはしぇーちゃんと改めて話し合うことにしました。
しぇーちゃんは学校生活において、なかなか量を減らしてもらえない給食や、運動会の練習、騒がしい支援級が苦手で、つらいと感じてしまうようです。話し合いの末、今後も学校に通うか、家で勉強するか、しぇーちゃん自身に学校へ行って確かめてきてもらうことに。
翌朝、マミヤさんに付き添われ登校したものの、学校が見えた途端に表情が曇ってしまうしぇーちゃんでしたが、下校時には晴れ晴れとした表情で「大丈夫だった。来週から行けると思う」と話してくれたのです。
しかし週末、自宅で過ごしていると「月曜日は無理して5時間目までは頑張ろう」「月曜日は5限までで大変だけど、無理して行くんだよ」というしぇーちゃんの独り言が聞こえてきます。気になったマミヤさんが質問してみると、しぇーちゃんは「え? 私、そんなこと言ってた?」と、自分の発言に気づいていなかったのです……!
翌日から学校を休ませるべきか、本人が頑張ろうとしているのならサポートするべきか、悩み続けるうちに夜になって……。
学校、行きたくないんだよね?
日曜日の夜、
「明日ね、私頑張って無理してでも学校行くから安心してね」
としぇーちゃんが言ってきました。
それまで悶々と悩んでいたマミヤさんでしたが、しぇーちゃんから“ママを安心させるために学校へ行く”というような発言を聞いて、瞬間的に「そんな理由なら、行かなくていい」と思ったそうです。
そしてしぇーちゃんを抱きしめ、「無理して学校行かなくていいよ。ママのために行かなくていいんだよ? 学校、行きたくないんだよね?」と改めて確認。
すると、涙を流しながら「そうなの……。私、学校に行くのがつらいの」と正直な気持ちを伝えてくれました。
しゃーちゃんの本音を聞き出せたマミヤさんと、きちんと自分の気持ちを言葉にできたしぇーちゃん。
月曜日に、つらい思いをしながら無理して登校する前に、しぇーちゃんの本当の気持ちを確認できて本当によかったですね。
著者:マンガ家・イラストレーター マミヤ
ベビーカレンダー編集部