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【ひとり親家庭に】知らないのはもったいない!FPが選ぶ道内の子育て支援制度3選

  • 2023.6.16
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最近、健康のために1日1万歩を目指している旭川在住のファイナンシャルプランナーの筆者です。
大雪山系の頂上付近を遠くに眺めながら、えっちらおっちら歩いております。みなさんも健康のためにしていることはありますか?
さて、前回ご紹介した地域の子育て支援制度。今回は、ひとり親家庭向けの子育て支援制度をご紹介します。

前回の記事:【FPが厳選】知らないなんてもったいない!道内の子育て支援制度

1:【18歳年度末/学生等20歳月末まで】ひとり親家庭等医療費助成事業(豊頃町)

Sitakke

病気になったときの早期治療と、ひとり親世帯の経済的な負担を軽減するための事業。特定の条件を満たすひとり親家庭の親・子、他の家庭に養育されている子に対して医療費の助成が行われます。

■対象者:
・ひとり親家庭の母または父
・ひとり親家庭の母または父に扶養されている18歳年度末までの児童(学生等は20歳到達の月末)。例えば5月で18歳になったら翌年の3月末まで(学生等は20歳になる日が5月1日なら5月30日まで)
・両親の死亡、行方不明などによりほかの家庭に養育されている児童
■条件:母または父および養育者の所得制限があります(児童扶養手当に準拠)
■助成額:
【住民税非課税世帯または18歳年度末までの児童】医療費の自己負担分全額
【住民税課税世帯】医療費の1割(自己負担額)を除いた額
■負担額:
【入院時食事療養費1の受給者】医療費の1割を負担する必要があります。ただし、自己負担の上限が設定されており、通院の場合は1ヶ月で18,000円(年間上限は144,000円)、入院の場合は57,600円(多数該当2は44,400円)が上限となります。
例えば、入院で医療費が100万円かかった場合の自己負担額は1割=10万円ですが、入院の上限額があるため、窓口で支払う医療費は57,600円になります。
【指定訪問看護の利用】基本利用料の1割を自己負担する必要があります。ただし、自己負担の上限は、課税世帯の場合は18,000円、非課税世帯の場合は8,000円です。
なお、非課税世帯または18歳年度末までの受給者は、食事療養標準負担額以外は自己負担がありません。入院の場合も、支払う医療費は300~630円/日×入院日数となります。負担が軽いと助かりますね。

*1・・・健康保険法では、入院したときの食事にかかる費用として1食につき460円(住民税非課税世帯は100~210円)を標準負担額つまり自己負担額と定めています。1日3食相当額を限度とするため、1日あたり1,380円(住民税非課税世帯は300~630円)が上限となります。標準負担額を超えた部分は「入院時食事療養費」として健康保険組合が負担します。
*2・・・療養を受けた月以前の1年間(12ヵ月)に、同一世帯(被保険者とその被扶養者)で3ヵ月以上高額療養費の支給を受けた場合は、4ヵ月目からは「多数該当」となり、自己負担限度額が軽減されます。

■申請方法:交付する受給者証を健康保険証と一緒に医療機関窓口に提示することで助成が受けられます。受給者証は、北海道内の医療機関で利用できます。
道外での受診や受給者証を提示できなかった場合は、医療機関窓口で支払い後、町へ申請することで、後日、助成分が支給されます。
■担当課:福祉課保険係
■電話番号:015-574-2211(代表)
■問い合わせ可能時間:8:30~17:15(平日のみ)

2:【満3歳まで】ひとり親生活支援事業(根室市)

Sitakke

ひとり親家庭等の経済的負担の軽減と自立を支援する事業。満3歳までの乳幼児を養育するひとり親家庭に、紙おむつやおしりふきなどを購入できる育児用品券が交付されます。おむつ関連用品に限られているようです。

■対象者:根室市が発行する児童扶養手当受給者証を持ち、満3歳までの乳幼児を養育している家庭。※生活保護を受給している方は除きます
■給付内容:
【購入できる品目】紙おむつ、おしりふき、またはこれらに準ずる品(おむつ用品関連)
【助成額】乳幼児1人につき月額4,000円まで
■申請方法:印鑑 ・児童扶養手当受給者証 ・「根室市ひとり親生活支援事業のご案内」(記事末の【参考】参照)を持参のうえ、こども子育て課こども子育て担当(窓口18番)へ
■担当課:市民福祉部 こども子育て課
■電話番号:0153-23-6111(代表)
■問い合わせ可能時間:8:50~17:20(平日のみ)

3:【小学3年生まで】ひとり親家庭等日常生活支援事業(芽室市)

Sitakke

大人の手が足りないときに、家庭生活支援員を派遣し、家事などをサポートする事業。利用例としては、児童の保育、食事の世話、住居の掃除、身の回りの世話、生活必需品の買物などです。

■対象者:小学3年生までの子を養育しているひとり親家庭等の保護者
■条件:支援を受ける当日において、町内に住所を有する方(その他利用条件あり)
■利用時間:7~21時までの間、1日あたり1回2時間まで。最大利用時間数は、月上限30時間、年間上限120時間
■負担額(1時間あたり):
以下の負担額を芽室町へ支払います。交通費は別途、規定の金額(地域で異なります)を家庭生活支援員に支払います。
【生活援助】生活保護世帯、町民税非課税世帯は0円。児童扶養手当支給水準世帯は150円。それ以外の世帯は300円。
【保育サービス】生活保護世帯、町民税非課税世帯は0円。児童扶養手当支給水準世帯は70円。それ以外の世帯は150円。乳幼児等の人数に応じた負担額とし、2人以上の乳幼児等1人につき1人あたりの負担額に0.5を乗じた額を加算します(10円未満切り捨て)。
■申請方法:あらかじめ登録が必要。対象者として該当する場合、派遣対象として登録。登録がお済みの方で利用を希望される場合は、子育て支援課子育て支援係まで連絡。
■担当課:子育て支援課
■電話番号:0155-62-2611(代表)
■問合せ可能時間:8:45~17:30(平日のみ)

まとめ

医療費の負担軽減、物品購入、人手など、サポートの形はさまざまですが、困ったときに助かりますね。子育てをサポートするための事業なので、自治体からのお知らせには目を通すようにしましょう。
将来お子さんが進学をするときに利用できる奨学金制度など、お子さんが夢をあきらめなくてもいいようにいろいろな制度があります。困ったときは、使える制度がないかネットで調べたり、関係各所に相談したりすることをおすすめします。
市の担当の方が、「本当に困っている人は声をあげることができない」とおっしゃっていました。困っているときは声をあげましょう! お子さんの健やかな成長をお祈りしています。

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文:FP鶴羽(ファイナンシャルプランナー)
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【ライター:FP鶴羽 PROFILE】
旭川在住の元陸上自衛官。
バブルの頃に野山を駆け回っていた見た目とギャップありのワイルドだろう系アラフィフ。
お金に疎すぎて色々と失敗を重ねたことをバネに現在は家計の専門家ファイナンシャルプランナーとしてセミナーやラジオでお金の情報発信中。

【参考】
HAGUKKUMU 北海道・結婚・妊娠・育児総合ポータルサイト「ハグクム」 子育て支援制度
豊頃町(子育て)/HAGUKUMU
ひとり親家庭等医療費助成事業/豊頃町
根室市(子育て)/HAGUKUMU
根室市ひとり親生活支援事業のご案内/根室市役所市民福祉部こども子育て課
芽室町(子育て)/HAGUKUMU
芽室町役場 子育て支援課
健康保険及び国民健康保険の食事療養標準負担額及び生活療養標準負担額/厚生労働省
入院時食事療養費/全国健康保険協会
高額療養費について/全国健康保険協会

【画像】freeangle、buritora、AKIRA、zakkee / PIXTA(ピクスタ)

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