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SNSで話題の“蛙化現象” 悩む若者も急増中 発症してしまう原因&対策方法を専門家に聞いた

  • 2023.6.13
SNSで話題の“蛙化現象”とは…
SNSで話題の“蛙化現象”とは…

心理学用語の一つとしても知られる“蛙化現象”。最近、SNSでも話題に多く上がっている“蛙化現象”とは一体どのようなものなのでしょうか?また、“蛙化現象”に陥る理由や、ならないための心構えについて心理カウンセラーの小日向るり子さんに聞いてみました。

“蛙化現象”とは「好きが一転して大嫌いになる」現象

Q1.”そもそも“蛙化現象”ってどんな心理状況なのでしょうか?小日向さん「『蛙化現象』とは好意を持っていた相手が自分に好意があるとわかった途端に冷めてしまったり、生理的嫌悪感を抱いてしまうという心理状態です。しかし近年はそこから派生し、相手が自分に好意を持っているか否かは関係なく、自分が好意を持っている相手のささいな言動を見て急に気持ちが冷めてしまうという、いわゆる『好きが一転して大嫌いになる』という感情のことを指すこともあるようです」

Q2.“蛙化現象”と呼ばれるようになった由来やルーツはあるのでしょうか。 小日向さん「グリム童話の一つである『カエルの王様』という話がルーツになっています。しかし、童話のあらすじは、登場人物の好意感情が一転して嫌悪感情に変わるというものではありません。池に金のまりを落としたお姫様(美しさの象徴)が、金のまりを拾ったカエル(醜いものの象徴)の約束を守ろうとせず、嫌悪感を抱いたり、実はカエルが魔法をかけられていた王子様(美しさの象徴)に変身するというストーリーです」

Q3.“蛙化現象”になってしまう理由を教えてください(特に若者が陥ってしまう理由もあれば教えてください) 小日向さん「大きく3つの要因があるのではないかと考えます。1つ目は自己肯定感の低さ。大好きな人なのに、いざ両思いだとわかると『私なんかで釣り合うのだろうか』と不安になり、その不安から逃れるために自分が嫌いになる。これは根底に自己肯定感の低さがある場合が多いです。

2つ目は現実感の乏しさ。生身の人間はアニメや人形のようにキレイな容姿をずっと保てるわけではないですし、はたから見ると恥ずかしい言動や失敗もするものです。しかし、相手を理想化しすぎると現実感に乏しくなってしまい、現実に向き合ったときに裏切られたような気持ちになり、それが強い嫌悪感情につながります。

3つ目は経験値の低さです。“蛙化現象”が若者に多いのは、やはり年齢による経験値の低さがあるのではないでしょうか」

Q4.“蛙化現象”になってしまい、改善したい場合、どのように対処すればいいのでしょうか。 小日向さん「要因を先述しましたが、自分がどの要因に当てはまるか自己分析し、思考の癖を修正していくという意識を持ってください。例えば、好きな相手に対して『○○であるべき』『○○に違いない』など自分の理想を押し付けていないか?好意を持たれた時に『ありがとう』ではなく『なんで私?』と自分自身をおとしめる思考はないか?想像ばかりして実際行動する場面になるとしない理由を考える癖はないか?など、自分に該当するモノがないか振り返ることから始めましょう。

その上で、気付いた時にその場でその思考を修正していくのです。また、謙虚さを持つことも大切です。謙虚とは自己否定ではありません。自分の存在を認めて素直であることです。自分を受け入れると他人に対しても寛容になり、そこで初めて『自分も他人も完璧ではない』ということが体感できるのです」

凝り固まった思考を修正していく柔軟性と、自分自身を受け入れる謙虚なマインドでいることを心がけてみるのも良いのかもしれません。「自分も他人も完璧ではない」ということを自然に受け入れられたら、相手との関係構築を図っていく免疫が養われていくことでしょう。

(LASISA編集部)

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