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もう男性を好きになれません…出会いを求めた38歳女性の「挫折と大きな勘違い」

  • 2023.6.11

婚活サポート・結婚相談所を経営している、作家の安本由佳さん。ご自身のインスタグラムに届くお悩みを毎週掲載します。リアルな婚活市場を取材してきた知見を生かし、恋愛、仕事、夫婦、家族、友だちなどいろいろな悩みにお答えします!

結婚相談所での婚活、心が折れそう…

『安本由佳のお悩み相談室』では、個人のインスタグラムで募集し、回答してきた3,000を超えるお悩みアーカイブの中から、ananweb読者の皆さまにもぜひ共有したい内容をピックアップしてお届けしています。
みなさまにとって、自分らしく幸せに生きるヒントになれば嬉しいです!

さて、今回ご紹介したいお悩みはこちら。

お悩み:38歳の独身女です。これまではそれなりにモテてきた方だと思うのですが、昨年末に2年ほど付き合っていた彼と別れ、新たな出会いを探そうにも周りはすでに既婚者ばかりで…これはもう覚悟を決めるしかないと意を決して結婚相談所に入会しました。

しかし活動を始めて3か月、さっそく心が折れそうです。これまで自然に出会ってきた過去の恋人や同僚などが、いかに素敵で自分に合っていたかを痛感しています。これまでに5名とお見合いをしましたが、結婚相談所で出会う男性のことを好きになれる気がしません。(38歳・会社員)

結婚相談所はリアルの凝縮版

「結婚相談所で出会う男性のことを好きになれる気がしない」ーー相談者さんにとって結婚相談所での出会いは、どうやら思い描いていた理想とかけ離れていたようですね。期待が外れてがっかりした気持ちは理解しますが、少し冷静に考えてみませんか。

まず、ご自身が登録されていらっしゃることからもお分かりの通り、結婚相談所にいる男性はリアルにも存在しているごく一般的な方たちです。相談者さんと同じように、それなりにモテてきた、という方もいるでしょう。けれども仕事に忙殺されていたとか長く付き合った彼女と別れたとか、それぞれに何かしらの事情があって、短期間で効率的に婚活しようと考えいて相談所に登録されているわけです。

相談者さんはこれまでに5人の男性とお見合いし、残念ながらその全員とご縁がありませんでした。しかしそれは、結婚相談所での出会いだから、なのでしょうか。相談所以外の場所ーー例えば紹介や合コンで5人の男性と出会ったならば、ピンとくる人に出会えていたのでしょうか。

「これまでは出会えていた」とおっしゃられるかもしれません。では心惹かれる人がいたと仮定して、その人は間違いなく独身でしょうか? 結婚願望がありますか? 相談者さんとの結婚を真剣に考えてくれていますか?

…答えはノーのはず。それに、そもそもすでに周囲は既婚者ばかりで紹介や合コンでの出会いが期待できないからこそ、結婚相談所での婚活を決心したのですよね。

結婚相談所での出会いは、何も特別なものではありません。リアルで実現しようとすると何年もかかるであろう数の出会いを、データベースを使うことで数か月で可能にしたシステムです。言ってみれば、リアルの凝縮版。さらに言えば相談所には結婚を望む独身者のみが登録し、真剣にパートナーを探しています。年齢・居住地・職業・年収など、ともに結婚生活を送るにあたって重要な情報も最初から開示されています。結婚を望む相談者さんにとって、効率的な出会いが提供される場であることは間違いないでしょう。

せっかく安くない金額を支払って入会されたのだから、たった5人を見ただけで「好きになれる気がしない」などと決めてしまわず、積極的にシステムを活用しお眼鏡に叶う相手にどんどんアプローチしてみてはどうでしょうか。

「過去の恋人が自分に合っていた」…ワケない!

結婚相談所に登録している男性よりも、自然に出会ってきた過去の恋人や同僚など身近にいる男性の方がよっぽど素敵で自分に合っていたーーなんていう考えも、はっきり言って思い込みです。

なぜなら相談者さんは、それらの自然に出会ったきた男性たちと結婚に至っていないから。友人や結婚を前提としない恋人として考えたときには「合っていた」のかもしれませんが、人生をともにするパートナーとしては違ったのですよね。

職場や紹介や合コンで出会おうが、マッチングアプリや結婚相談所で出会おうが、出会いは出会いです。きっかけの違いに過ぎません。それなのに「結婚相談所にいる男性は」などと一括りにして語るのは不適切だし、不遜ではないでしょうか。

先入観や偏見にとらわれず、一つ一つの出会いを大事に、まずは人として相手と向き合ってみませんか。好きになれるかどうかも含めて、それが将来をともにするパートナー探しの第一歩です。

筆者紹介

安本由佳 作家 / 婚活サポート・結婚相談所経営
慶應義塾大学法学部卒。2016年〜2020年まで東京カレンダーWEBで執筆し「二子玉川の妻たちは」「私、港区女子になれない」などのヒット小説を生み出す。著書に、婚活に悩む女子200名に取材して執筆した「不機嫌な婚活(講談社文庫)」、モテ商社マンと港区女子の恋愛模様を描いた「恋と友情のあいだで(集英社)」がある。リアルな婚活市場を取材してきた知見と、特技の四柱推命鑑定を取り入れた親身なアドバイスで婚活サポート・結婚相談所も経営している。

©Maskot/Getty Images

文・安本由佳

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