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全英1位デビューから11年!TikTokで今なおバズを生み出し続けるコナー・メイナードが語る現在とSNSマーケの秘訣【インタビュー】

  • 2023.6.11

2012年に全英1位を獲得したデビューアルバム『Contrast(コントラスト)』をリリースしてから今年で11年目を迎えたイギリス出身のコナー・メイナードは、2010年代から現在まで目まぐるしく移ろい続けてきたSNS時代に、最もうまく順応してきたアーティストの1人だ。YouTubeに投稿していた動画がきっかけとなり、後に自身のメンターとなったニーヨ(NE-YO)ら多くのアーティストからの称賛を集めてブレイクを果たしたコナーは、2020年にインディペンデント・アーティストとなって以降も、TikTokでは800万人以上のフォロワーを誇るなど、SNSを見事に使いこなしながら、多くのファンの心を掴み続けている。ニューアルバム『+11 Hours(+11 アワーズ)』をリリースするタイミングでそんなコナーにインタビューすることができたので、同作やこれまでのキャリア、TikTokを使いこなすコツ、そしてまだ未上陸の日本への思いなどを訊いた。(フロントロウ編集部)

2020年にインディペンデント・アーティストとして独立したコナー・メイナード

ー全英1位を獲得したアルバム『Contrast』でデビューしてから10年が経ちました。これまでのキャリアにおいてターニングポイントとなった出来事を3つ挙げていただきたいのですが、いつの地点が思い浮かびますか?

2つのことをまとめて最初のターニングポイントとして挙げたいのですが、そのうちの1つは、YouTubeに投稿していた動画が、複数のレーベルの目に留まったこと。そしてもう一つが、それがきっかけとなって契約したことです。YouTubeに投稿するようになって、それが契約へと繋がったことは、言うまでもなく僕にとって大きなターニングポイントでしたね。大きく変化することになったので。

それから、ファーストアルバムが全英1位を取ったことも、ものすごく大きかったです。全英1位というのは、ものすごい功績ですからね。そのときは本当に嬉しかったです。1位を取れたことは本当にクールでした。

画像: ー全英1位を獲得したアルバム『Contrast』でデビューしてから10年が経ちました。これまでのキャリアにおいてターニングポイントとなった出来事を3つ挙げていただきたいのですが、いつの地点が思い浮かびますか?

3つ目のターニングポイントは、独立したときだと思います。(2020年に)レコード会社を離れて、インディペンデントのアーティストとして独立してリリースするようになったことは、自分にとって大きな変化でした。それもまさに転換点という感じでしたね。コロナ下で急いで対応しなければならなかったこともあって、余計に難しいところもありましたけど、楽しみながら挑戦できました。そういうわけで、その3つの地点を挙げたいですね。

ニューアルバム『+11 Hours』は遠距離恋愛の末の破局がインスピレーションに

ーインディペンデントになってからは初のアルバムとなる、6月9日にリリースするニューアルバム『+11 Hours』について訊かせてください。この作品は11時間の時差があるシドニー出身の元恋人との別れにインスピレーションを得たアルバムだそうですね。

アルバムや同作からのシングルはすべて、去年の終わりに経験した失恋から生まれたものです。8ヶ月間の遠距離恋愛をしていたのですが、すごく大変で。別れたときは受け入れるのも忘れるのも難しかったのですが、音楽でそれを乗り越えることができました。僕にとっては、音楽がその状況を乗り越えるためのセラピーのような役割を果たしてくれたんです。そのときに多くの楽曲を書きました。6月9日にリリースするアルバムは、僕が失恋と折り合いをつけようとしていたなかで感じた感情や気持ちをベースにして作ったものです。たくさんの人たちに共感してもらえたら嬉しいですね。

ー搭乗券とパスポートを握りしめながら、黒いインクを流しているというアートワークはとても印象的ですよね。

アルバムと同作からのシングルのアートワークはすべて、美しくて、素晴らしいものになる可能性があったのに、ある意味ではそれが台無しになってしまったものにインスピレーションを得ています。

画像1: avex.lnk.to
avex.lnk.to

オーストラリア行きの航空券とパスポートを持っているアートワークは、オーストラリアに行く予定があったのに、それが台無しになってしまったことを表現しています。どこか汚れていて、僕の手から黒いインクが流れているように見えるのはそういう理由です。初めはとても美しくて素晴らしいものだと思っていたのに、破局によってそれが台無しになってしまったということを表現しようとしました。

ー今は奇しくも、ツアーでそのオーストラリアにいるところなんですよね。 オーストラリアからこのインタビューに応じてくれていると伺いました。

そうなんですよ(笑)。このアルバムはオーストラリア出身の女の子について書いたものなので、今ここにいるのはすごく違和感がありますね。オーストラリアに来るのは初めてなのですが、すごく奇妙な感じがします。これから彼女の出身地でもライブをやるのですが、興味深いものになりそうです(笑)。僕が正気を保って、ステージの上で崩壊してしまわないことを願うばかりです(笑)。

ー初めに取り掛かったのはどの楽曲だったのですか? どのようにアルバムのトラックリストを組み立てていったのでしょう?

ブレンダン・バックリーという友人と作ったアルバムなのですが、彼と正式に一緒に仕事をするのは今回が初めてだったので、まずは足並みを揃える必要がありました。どういう方向性で進めていきたいのかを、明白にする必要があったんです。たしか最初に完成したのは「Dark Side」だったと思いますが、この曲ができたときに、「いいね。気に入った。アルバムの方向性が決まった気がする」という風になったんです。取り組むべきことが決まったっていう。

とはいえ、それですべてが決まったわけではありませんでした。すべての楽曲を同じようなサウンドにはしたくはありませんしたし、多彩な楽曲を収録したいと思ったので、僕らはあらゆる楽曲を作りました。トラックリストに関しては、失恋したあとで僕がどういう思考回路を経験したかということに基づいています。あらゆる感情を経験するわけで、「彼女が恋しい。会いたい」って思う日もあれば、「もう二度と会いたくない」と思う日もありますよね。そういうわけで、このアルバムではそうした感情の行ったり来たりが表現されています。

ー「Storage」には「メッセージ」や「電話」という歌詞が登場していて、特に遠距離恋愛を想起させる1曲です。

「Storage」 は最も書くのが難しかった曲でした。歌詞の面でも最も凝った楽曲だと思います。どういう曲にしたいか、どういうことを伝えたいかということを特に意識したので。相応しいメッセージを持たせて、自分たちの交際についてのパーソナルな内容を含ませたいと思っていたので、完成した楽曲にはとても満足しています。歌詞で言えば、これまでに僕が作ってきた楽曲のなかでも最もお気に入りの歌詞ですね。僕が楽曲を通して伝えたいことを的確に、忠実に伝えられているので。

TikTokでも800万人以上のフォロワーを持つ人気クリエイター

ーコナーさんは800万人以上のフォロワーを持つなど、TikTokでも大人気ですよね。コナーさんといえば、YouTubeにアップしていたカバー動画がきっかけでブレイクしましたが、ミュージシャンとして、音楽を広めるツールとしてこうした動画のプラットフォームがあることをどのように捉えていますか?

どちらもすごく便利なプラットフォームだと思います。今で言えば、TikTokは多くの人たちが使っていますし、特に力を持ったプラットフォームになっていますよね。それぞれのプラットフォームをどう利用するかや、それぞれに合ったコンテンツをどう作成するかということを考えるのは、いつだって気が遠くなるような難しい作業です。それぞれに違いがあって、ユーザーの層も違うわけですから。

そういうわけで、それぞれのプラットフォームに適したコンテンツを作るのはかなり難しい作業なんです。例えば、プロモーションしたい曲があるとしましょう。その時には、YouTubeやインスタグラム、フェイスブック、そしてTikTokのそれぞれに投稿するものを作る必要があるのですが、そのすべてを違うものにしなければいけないのです。それぞれのアイディアを練るのは本当に難しい作業なのですが、工夫してコンテンツを作れるように努力しています。簡単ではないですし、厄介ではあるのですが、音楽を多くの方々に聴いてもらうためには、やらなければいけないのです。

ーTikTokでバズるご自身なりのコツなどはあるのでしょうか?

すぐにリアクションしたくなるものでなければいけないと思います。見た人をすぐに楽しませるものでなくてはいけません。そうでなければ、TikTokではすぐにスクロールされてしまいますから。最初の2〜3秒で興味を引くということが大切です。それから個人的には、コンテンツにパーソナルな要素を入れるようにしていますし、自分が笑いが好きなので、笑えるものにできるようにもしていますね。あとは、音楽を作っていることもあって、コンテンツには音楽を入れるようにもしていますし、何かしらのサプライズも入れるようにしています。いずれにせよ、とにかく興味を引くものにするということですね。それが僕なりのコツです。

ー韓国のSHAUNとコラボした「Way Back Home (feat. Conor Maynard) [Sam Feldt Edit]」は、ここ日本でも特にTikTokでバズりました。ご自身としてはこのヒットをどう受け止めましたか?

実は数週間前にその事実を知ったんですよ! 日本でそんなにバズっていることを知らなかったので、本当に嬉しかったです。日本の方々が「Way Back Home」を聴いてくれていることを知ったときはすごくクールだと思いましたね。すごく嬉しいですよ。皆さんが聴いてくれて、しかも気に入ってくれているかもしれないなんて。なにせ、2018年にリリースしてから時間が経っていますからね。今になって好きになってもらえているというのは笑えますけど、日本のファンの方々からのサポートには感謝していますし、これからもそれが続いていってくれることを願っています。

ー先日、韓国で行なわれたソウル・ジャズ・フェスティバルではSHAUNとのコラボパフォーマンスも実現しましたね。

最高でしたよ! 彼に会うのは初めてだったので、お互いに会うのをとても楽しみにしていましたし、一緒のステージに立つこともすごく楽しみでした。とはいえ、初めてということで僕としては少し緊張もあって。というのも、僕はエネルギッシュにパフォーマンスするタイプで、右往左往するような感じなのですが、彼がどんなスタイルでパフォーマンスするかは分からなかったので、「彼は跳ね回る感じなのかな? どちらかというとそっちかな?」みたいな感じで、少し不安もありました。

画像: ーTikTokでバズるご自身なりのコツなどはあるのでしょうか?

蓋を開けてみたら、彼はすごく楽しくて、跳ね回るタイプだったんですよ。嬉しかったですね。パフォーマンスもクールなものになりましたし、ファンも最高でした。本当に楽しかったです。

ー5月の後半からオーストラリア&アジアツアーを回っていますが、アジアの印象はいかがですか?

最高です。体験できることもカルチャーも違うので、たくさんの素晴らしいことを経験できています。とても楽しめていますし、また戻ってくるのがもう楽しみですよ。7月にはインドネシアでフェスティバルに出演する予定なのですが、それも間違いなく楽しいはず。それから、次は日本に来ることができたら理想ですね。次のツアーで訪れることができたらと思います。

30代の目標は日本を訪れること

ー昨年に30歳を迎えましたが、30代で達成したいことは何でしょう?

言うまでもなく、日本での公演を実現させることです! それから、30代のうちにできる限りの音楽をリリースしたいとも思っています。あとは、実は演技が好きなので、演技にも挑戦してみたいですね。やりたいことはたくさんあります。ファッションも大好きなので、自分のラインを立ち上げられたらとも思っています。

画像1: 30代の目標は日本を訪れること

ー日本には来たことがありますか? 日本にはどんな印象をお持ちでしょう?

一度もありません。日本は僕にとって…これは日本のインタビューだから言っているわけではなく、本心なのですが、僕が死ぬまでに一番行きたい国なんです。僕は色々な国を訪れてきましたが、そのなかでも日本は(行きたい国リストの)最上位に来ます。近い将来に行けることを心から願っています。きっと素晴らしい国だと思うので。日本へ行ったことがある友人や知り合いのアーティストたちは口を揃えて、「素晴らしいよ」と言っていますし、早く僕も行ってみたいです。

ー最後に日本のファンへメッセージをお願いします!

日本へ行くのが待ちきれないよ。みんなのために近いうちにショーができたらと思う。これまでずっとサポートしてきてくれてありがとう! 「Way Back Home」を聴いてくれていることにも感謝しています。これからもどんどんリリースして、みんなに楽しんでもらえたらと思う。まずは、ニューアルバムをぜひ楽しんでほしい!

画像2: 30代の目標は日本を訪れること

<リリース情報>
Conor Maynard(コナー・メイナード)
ニューアルバム『+11 Hours』
配信中
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画像2: avex.lnk.to
avex.lnk.to

(フロントロウ編集部)

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