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キクラゲの戻し方や食べ方は?栄養や保存法も【専門家監修】

  • 2023.6.10
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キクラゲは炒め物やスープ、サラダや和え物、ラーメンのトッピングなどにあるとうれしい食材ですよね。コリコリとした食感に加え、豊富な栄養素も魅力のひとつ。特に日本人に不足しがちな食物繊維、鉄、ビタミンDが多く含まれ、便秘や貧血予防に役立ちます。中国から輸入された乾燥キクラゲが主流ですが、近年では国内での栽培も盛んに。旬の6〜9月ごろにわずかに出回る生のキクラゲもぜひ食べてみてください!

【特徴】キノコの一種。6〜9月には生キクラゲも出回る

キクラゲはキクラゲ科キクラゲ属のキノコの一種。原産地は不明ですが中国では古くから食用にされており、日本へは中国料理とともに伝わったと考えられています。

クラゲのようなコリコリした食感が名前の由来。耳の形に似ていることから、漢字では「木耳」と書きます。

現在流通しているキクラゲのほとんどが中国から輸入した乾燥キクラゲですが、近年では国産の乾燥キクラゲが少しずつシェアを伸ばしています。

国産が増えたことで、旬の6〜9月ごろには生キクラゲもわずかに出回るようになりました。生キクラゲはプリプリとした食感で、クラゲの食感により近いイメージ。見かけたらぜひ入手してみてくださいね。

【選び方】乾燥は厚みのあるもの、生はツヤのあるものを

乾燥キクラゲは、形が大きく厚みのあるものを選びましょう。

生キクラゲは色が濃く、カサが大きく肉厚でツヤのあるものが良品。形は平らや花びら状など不ぞろいなものなので、気にしなくて大丈夫です。

表面に白い粉のようなものが付いていることがありますが、これはキクラゲの胞子。水洗いすれば落ちますし、食べても問題はありませんよ。

【食べ方】水で時間をかけて戻すのが◎

キクラゲは中華だしやオイスターソースなど、中華風の味付けがよく合います。炒め物やスープ、サラダや和え物、ラーメンのトッピングなど、さまざまなメニューに大活躍。炒め物やスープなら卵と、サラダや和え物ならキュウリやちくわ、カニカマなどと相性抜群です。

乾燥キクラゲは戻してから調理する必要があります。ボウルにキクラゲとたっぷりの水を入れてラップをし、冷蔵庫で6時間以上置いて。5〜7倍の量に戻ったら、石づき(根元のかたい部分)があれば取り除いてから調理しましょう。時間をかけてゆっくり戻すと、生キクラゲの食感に近づきます。

もっと早く戻したいときは、ぬるま湯で戻す方法も。耐熱容器に40度前後のぬるま湯を用意し、そこにキクラゲを投入。15分程度で戻ります。ただし、水で戻したものよりも食感や風味が落ち、栄養素も流れ出てしまうので、できれば水で時間をかけて戻すほうがいいでしょう。

生キクラゲも下処理が必要。沸騰した湯で30秒ほど湯通しして水気を切り、石づきがあれば取り除いてから使ってください。

生キクラゲを入手したら、ぜひお刺身に。湯通ししたものを冷水でしめ、ワサビ醤油でいただきます。生キクラゲならではのしっかりした弾力と食感を堪能できますよ。

【保存】生キクラゲは冷蔵&冷凍もOK

乾燥キクラゲは、未開封なら表示の賞味期限通りに常温保存するのでOK。開封後は湿気を防ぐために密閉容器やジッパー付きの保存袋に入れ、常温保存で3カ月を目安に使い切りましょう。

生キクラゲは購入時のパックのまま冷蔵保存を。乾燥に弱いので、開封後はピッタリとラップで封をしましょう。ぬめりや臭みが出てくる前に、1週間を目処に食べ切ってください。

生キクラゲを長く保存したいときは冷凍もOK。湯通しの下処理をしてから千切りやひと口大など使いやすい大きさに切り、冷凍用保存袋に入れて冷凍を。約1カ月保存可能です。

炒め物やスープなど加熱調理に使う場合は、凍ったまま鍋に入れて。サラダや和え物など加熱しないで食べる場合は、さっと湯にくぐらせるか自然解凍してから使ってください。

ちなみに、戻した乾燥キクラゲが余ってしまった場合は、生キクラゲと同じ方法で冷蔵&冷凍保存できます。忙しい人は、時間があるときにまとめて戻して、冷凍しておくと便利ですよ。

【栄養・効果】不足しがちな食物繊維・鉄・ビタミンDが豊富

茹でたキクラゲの可食部100gあたりのエネルギーは14kcal。食物繊維、鉄、ビタミンDなど、現在の日本人に不足しがちな栄養素が特に多く含まれています。

食物繊維は特に不溶性植物繊維が豊富。腸の動きを促して便秘解消に役立つので、腸内環境を改善したい人におすすめです。

鉄は貧血予防に効果的。動物性たんぱく質やビタミンCと一緒に摂取すると吸収しやすくなるので、肉や野菜たっぷりの炒め物やスープに加えると効率的ですね。

ビタミンDはカルシウムの吸収を促し、丈夫な骨や歯を維持するのに欠かせない栄養素。筋力低下や骨粗鬆症の予防に役立ちます。

レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。

栄養監修:内山由香

「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。

[All Photos by shutterstock.com]

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