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伊達家御用達! 仙台随一の老舗で食す売り切れ必至のづんだ餅

  • 2015.12.14
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枝豆で作る黄緑色のあんが特徴の仙台名物ずんだ餅。地元で愛される郷土の味を、ていねいな手仕事で作り続けているのが、仙台にある餅の老舗「村上屋餅店」です。小さな店舗には、今日もスペシャルな「づんだ餅」を求めて、たくさんの人が訪れます。

職人技が生み出す「づんだ餅」

仙台市営地下鉄東西線の五橋駅から徒歩10分。ビルが立ち並ぶメイン通りから一本奥へと入った通り沿いに、「村上屋餅店」はあります。「づんだ餅」の文字を染め抜いた暖簾が目印です。

もともとは伊達家御用達の御菓子司。餅専門の店を創業したのは1877(明治10)年と、古い伝統があるお店です。

店内はおいしそうな餅菓子が並ぶショーケースと、懐かしい風情のテーブル席が置かれ、まさにレトロな昭和の風情。この小さなお店には、昔ながらの「づんだ餅」を求めて、毎日たくさんの人が訪れます。「村上屋餅店」のずんだ餅は、あえて“づ”んだ餅の表記を使っています。これも時代に流されない、本物にこだわる姿勢の一端かもしれません。

つきたての餅に、枝豆を摺って作った爽やかな黄緑色の餡をからめたずんだ餅は、枝豆の旬の時期に作るお盆料理として、宮城県、山形県を中心に親しまれてきました。地元客も納得する「村上屋餅店」のおいしい「づんだ餅」の秘密は、いったいどこにあるのでしょう。4代目のご主人に伺ってみました。

枝豆の風味がふわり広がる

餅は、もち米の王様といわれる宮城県産みやこがねを100%使用。粘りが強く、味わい深いみやこがねは、毎朝ご主人によって、蒸してついて、手でひねられて、艶やかな餅ができあがります。かたすぎずやわらかすぎない餅は、もち米そのものの甘みと香りがしっかり感じられる餅の名品。キメ細やかで伸びがよく、ずんだ餡ともよくからみます。

餅が見えないほどたっぷりかかったずんだは、枝豆の自然な色合いそのもののきれいな黄緑色。口に運べば、ふくよかな枝豆の風味と甘さが広がります。

枝豆は、宮城県内の契約農家が丹精した選りすぐり。枝豆そのもののおいしさを生かすため、枝豆、砂糖、塩、水のみで餡を作っています。豆の薄皮をひとつひとつ取り去る、手間ひまかけた作業が、きれいな色となめらかな食感のずんだを生み出す秘密。着色料や保存料をいっさい入れていないので、長時間経つと少し色がくすんできますが、それも無添加の証しです。

まじりけのないおいしさがストレートに伝わる「づんだ餅」。食べごたえのあるの餅のほのかな甘みと、枝豆の自然な甘みがぴたりと重なりあって、何度でも食べたくなる味わいです。

ほっこり素朴な、塩づんだまんじゅう

「村上屋餅店」のもうひとつの人気商品が「塩づんだまんじゅう」(194円)。薄緑色の皮の中には、ちょっと固めのほくほくしたずんだ餡がたっぷり入っています。沖縄の塩「ぬちまーす」を練り込んだ皮はマイルドな塩味で、甘さひかえめのずんだ餡ともぴったり。ほっこりナチュラルな食感が人気で、売り切れることも多いので、見かけたときは迷わずにお求めを。

仙台を訪れたら、街角の小さな「村上屋餅店」に立ち寄って、「づんだ餅」の本当のおいしさに出会ってください。

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