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「汚れが怖い」不登校になった娘は、ハムスターを飼って変わった

  • 2023.6.8

皆さんは、動物と暮らした経験はありますか。かわいくて癒やしになる一方、お世話は大変ですし、人間より短命な生き物は、最期を看取るというつらい経験をすることもありますよね。今回紹介するお話『10歳の娘がハムスターのお母さんになった話』は、強迫性障害になった女の子がハムスターを飼い、その命に寄り添う姿を描いたものです。短命なハムスターと過ごす日々は親子にどんな変化をもたらすのでしょうか。ダイジェストでどうぞごらんください。

汚れが怖く、学校に行けなくなった娘

みおちゃんは小学校3年生。ある日、死ぬことに対し、強い不安を抱くようになります。その症状は少しずつ悪化していき、汚れや食べ物に対する恐怖心もわき上がってしまいます。

恐怖や不安に襲われることが頻繁になり、小学4年生になると通学も困難に。

みおちゃんの恐怖心の正体は「強迫性障害」。強迫性障害とは、自分では「そんなことはない」とわかっていても「汚い」「死んでしまう」などの考えが頭に浮かんで離れず、不安を振り払おうと何度も同じ行動を繰り返してしまい、日常生活に支障がある状態を指します。

まだ小学生のみおちゃんが、自らの意思にかかわらず恐怖や不安をおぼえなくてはならない状態はとてもつらかったことでしょう。また、見守るママにとってもつらい状況が続いていたことが想像できます。

娘に光を与えたい…ハムスターを迎えると決めた母

強迫性障害となったみおちゃんの癒やしは、ハムスターの動画をみること。ハムスターを飼いたいと言い出すみおちゃんですが、ママは短い命の小動物を迎えることに対して悩みます。

「死」への恐怖が大きいみおちゃんに、短命なハムスターを与えるのは正しいことなのか。また、糞や尿のお世話ができるかが心配だったママ。

しかし、みおちゃんの決意は揺らぎません。ママは「ハムスターが希望につながるなら」と、ハムスターを飼うことを決めました。

ハムスターが与えてくれたもの

みおちゃんは、強迫性障害と戦いながら精一杯ハムスターのお世話をします。ハムスターのトイレを交換できるようになるなど、以前は考えられないほど、汚いものにも触れられるように。

まるで本当にハムスターのお母さんになったように、毎日欠かさずにハムスターの世話をするみおちゃん。その姿を見たママも、不登校への不安ばかりにとらわれるのではなく、みおちゃん自身が自分で回復するのを待とうと考えられるように変化していきました。

ハムスターはみおちゃんとママに対し、さまざまな良い影響を与えていたことが漫画から見て取れます。そうしてあっという間に2年がたち、大好きなハムスターとお別れの時がやってくるのでした。

一歩を踏み出すタイミングは人それぞれだから

みおちゃんとママにとって、強迫性障害と向きあうきっかけはハムスターを飼ったこと。焦らず、みおちゃんのペースで進んでいってほしいと願うママの思いに包まれながら、みおちゃんはハムスターの命と向きあうことができました。

ハムスターと過ごす日々で成長していく親子を描いた『10歳の娘がハムスターのお母さんになった話』。心が温まるエピソードから、子育てに対する大切な気づきがたくさん得られるエッセー作品です。

※強迫性障害によってあらわれる不安(強迫観念)や、それを拭い去るための行為(強迫行為)は人によって異なります。また、患者によって合う治療方法、家庭での対処方法もさまざまです。ご自身の症状や治療についてはかかりつけ医師に相談してください。

原案:そぴと

著者:ゆずプー

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