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「呈する」とはどんな意味の言葉?その類義語は?「苦言を呈する」とはどんな意味合い?

  • 2023.6.8

特定のものを贈ることを「呈する」と表現します。 また「呈する」は特定の状態を示す際にも使用されます。 日常生活では「苦言を呈する」などの表現として耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

今回はそれら「呈する」という言葉について解説します。 ここではその意味と併せて「苦言を呈する」についても説明させていただきます。

「呈する」とは

まずは「呈する」の意味について見ていきましょう。 これら「呈する」には2つの意味があるとされています。

「呈する」の意味①:おくる

「呈する」には特定のものを贈るという意味があります。

「呈」という漢字には進めるという意味も含まれているとか。 事実「贈呈する」や「進呈する」という風に使用されることもあります。

そのように特定のものを贈ることを「呈する」と言います。

「呈する」の意味②:状態を示す

「呈する」には特定の状態を示すという意味もあるそうです。

「呈」という漢字には正直で隠さないという意味も含まれます。 実際に「露呈する」や「呈示する」のように使用されることもあるくらいです。

そのように特定の状態を示すのも「呈する」となるのです。

「呈する」の類義語

ここからは「呈する」の類義語について見ていきましょう。 「呈する」の類義語としては「差し上げる」「献上する」などがあります。

差し上げる

「差し上げる」とは特定の相手に対して何かを贈ることを意味する言葉です。

特に目下の人が目上の人もしくは対等な人に贈ることを言います。 それら特定の物品を贈るところが「呈する」と重なるのではないでしょうか。

献上する

「献上する」とは主君などに特定の物品を贈ることを意味します。

中でもこれらは主人など特定の相手に差し出すことを言います。 それらの点が「呈する」と通ずるかもしれません。

「苦言を呈する」とは

最後に日常生活でも頻繁に耳にする「苦言を呈する」という表現について見ていきましょう。

ここからは「苦言を呈する」の意味についてまとめます。

「苦言を呈する」の意味

「苦言を呈する」とは言いにくいことをあえて告げることです。 これは相手のことを思いながらも正直に伝えることを言う表現となるのが特徴です。

例えば、自慢したがる友人に指摘する例を見てみましょう。

本来ならその自慢も聞き流すくらいがちょうど良いと言えます。 しかし、他の友人もそのことについて迷惑に思っているかもしれません。

その際、あえて「あまり自慢すると嫌味に聞こえるよ?」と指摘することをいわゆる「苦言を呈する」と言うわけです。 これらは「相手のことを思って」というニュアンスが前提となることを覚えておきたいです。

「呈する」のは悪口ではなく厳しい言葉

あくまでも「呈する」のは悪口ではなく厳しい言葉となると覚えておきましょう。

単に不真面目な部下に対して「君は本当にダメな奴だな」と伝えることを「苦言を呈する」とは言いません。 逆に「君は才能や能力があるのだから真面目に頑張るべきだ」と伝えるのは「苦言を呈する」と言えるでしょう。

このように見るに見かねる行為や誤った言動に対して、あえて厳しい言葉を伝えることを「苦言を呈する」と言います。 逆に単なる誹謗中傷は「呈する」とは言いません。

あくまでも相手のことを思って放つ言葉となるということです。 そこは勘違いしないようにしておきたいです。

「苦言を呈する」のはどの立場の人?

ちなみに「苦言を呈する」のは立場が上の人となります。 立場が下の人が言うのは失礼に当たるので気をつけましょう。

基本的には上司など立場が上の人が使用する言葉となるわけです。 ただ、例外的に逆に立場が下の人が「疑問を呈する」ことはあります。

苦言であれば「上司⇒部下」となりますが、疑問であれば「部下⇒上司」も成り立つということです。

例えば、上司のセクハラやパワハラなどに対して部下が異議を唱えることを「疑問を呈する」と表現することもあります。 その場合は立場が逆転することもあるかもしれません。

昨今は既存の風潮に対して異議を唱えることを「疑問を呈する」と表現することも覚えておきましょう。

まとめ

「呈する」は特定のものを贈ることを意味する言葉です。 もしくは特定の状況を示すという意味も持っています。 そこは使用される状況によって変わります。

これらは「苦言を呈する」のように使用されることも多いです。 この場合、目上の人が目下の人に向かって使用します。 逆に「疑問を呈する」などは立場に関係なく使用されることもあります。

そこは状況によって使い分けましょう。

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