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「謎のヴィラン」の演技で参考にしたものが予想外!『ミッション:インポッシブル』ポム・クレメンティエフに取材

  • 2023.6.6

7月21日(金)に日本公開される映画『ミッション:インポッシブル/ デッドレコニング PART ONE』で謎のヴィランを演じるポム・クレメンティエフにフロントロウ編集部が取材!

『ミッション:インポッシブル/ デッドレコニング PART ONE』で謎のヴィランを演じる

画像: ©2023 PARAMOUNT PICTURES.
©2023 PARAMOUNT PICTURES.

シリーズ最新作にして初の2部作で作られた『ミッション:インポッシブル/ デッドレコニング PART ONE』。「デッドレコニング」とは「推測航法」のことで、海上で、距離や流れをもとに自分の現在地を推測して進行方向を決めていくことを指す。予告編では、トム・クルーズ演じるイーサン・ハントと彼のチームが様々な敵から追われている。「デッドレコニング」というタイトルからは、イーサンらが今の状況から次の出方を決めなくてはいけないほど、予測不能な状態に追い込まれることが伺える。

本作のオーディションではトム・クルーズからのムチャぶりを経て役を勝ち取ったポム・クレメンティエフが演じるのは、そんなイーサンたちを翻弄する謎のヴィラン。本作ではイーサイ・モラレス演じるヴィランも登場するが、ポム演じるヴィランは、脅威の上塗りをするように第二の敵としてイーサンたちを追い詰める。

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』ではヒーローを演じ、本作『ミッション:インポッシブル/ デッドレコニング PART ONE』ではヴィランを演じと、1年で真逆のカメレオン演技をするポム・クレメンティエフが自身の役について語った。

―「デッドレコニング」は興味深いタイトルですが、あなたのキャラクターはこのテーマにどのようにからんでくるのでしょうか?

ポム:脅威であり、謎めいていて、攻撃能力の高いキャラクターです。これ以上は言えません(笑)。もうひとつ言えるとしたら、毎朝セットに来たときに私が(監督・脚本・製作の)クリストファー・マッカリーに言っていた口癖は、『今日は誰を殺せばいいの?』だったということです。

―場面写真では特徴的なメイクをしていますが、このキャラクターはヘアメイクと衣装を通してどのようなストーリーを表現しているのでしょう?

ポム:あれは私のアイディアだったのです。もともと複数のキャラクターが仮面をつけるはずでした。そこで、私のキャラクターは仮面をつけるのではなく仮面を描いたらどうだろうと思ったのです。面白いと思ったし、反逆児である私のキャラクターに合っていると感じました。しかし結局、ほかのキャラクターは仮面をつけないことになり、私だけがクレイジーなマスク姿になった。でもあのキャラクターにはぴったりのルックだったと思います。

―俳優としてこのキャラクターを思い描くうえで影響を与えた人や物はありますか?

ポム:このキャラクターを演じるうえで、ハシビロコウという鳥を参考にしました。動画を見てみてください。すごくゆっくり歩き、謎めいた鳥なんです。映画のリハーサルは2020年7月に始まり、撮影が始まったのは2020年9月で、コロナ禍のなかひとりで隔離していた期間もあったので、ずっとこの鳥の動画を見て学習していました。

画像: ポム・クレメンティエフが演技の参考にしたハシビロコウ。目力がすごい。
ポム・クレメンティエフが演技の参考にしたハシビロコウ。目力がすごい。
画像: 捕食中のハシビロコウ。ポムの役も撮影のたびに殺戮を繰り返していたというが...。
捕食中のハシビロコウ。ポムの役も撮影のたびに殺戮を繰り返していたというが...。

―今回の撮影で役立ったスキルと、今作のために新たに習得したスキルはありますか?

ポム:格闘技やスタントファイトのトレーニングは以前からしているので、この知識と経験はすごく役立ちましたね。今作では、スタントコーディネーターのウェイド・イーストウッドのリードで、戦闘スタイルにそれぞれのキャラクターの個性が出ています。私の場合はしなやかなハイキックをはじめ、いろいろな技を探求しました。

―女性のレプリゼンテーション(表象)という点においてスパイ映画というジャンルは改善すべき点が多い作品が多いですが、そのなかでも、『ミッション:インポッシブル』は個性的な女性キャラクターが多いです。その中であなたのキャラクターはどのような爪痕を残しますか?

ポム:レベッカ・ファーガソンのイルザ・ファウストやヴァネッサ・カービーのホワイト・ウィドウなど、このフランチャイズには信じられないほど素晴らしい女性キャラクターが多いですよね。彼女たちは自己決定権を持っていて、自分自身の方法で力強い存在になっていると思います。ただ男性キャラクターとつながりがあるのではなく、独自の強さを持っているのです。衣装ひとつ取っても、世間的に期待されているようなセクシャルなものではありません。私のキャラクターはある意味で、今までの『ミッション:インポッシブル』シリーズにはない振る舞いをしています。反抗的でパンクな面があるのですが、だからこそ、演じていてとても楽しかったです。

ポムが出演する映画『ミッション:インポッシブル/ デッドレコニング PART ONE』は7月21日(金)に日本公開。(フロントロウ編集部)

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