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壮絶なトラブルが何度も…“ハイスペックだけどクズ男”と付き合い続ける「28歳女性の思惑」

  • 2023.6.4

婚活サポート・結婚相談所を経営している、作家の安本由佳さん。ご自身のインスタグラムに届くお悩みを毎週掲載します。リアルな婚活市場を取材してきた知見を生かし、恋愛、仕事、夫婦、家族、友だちなどいろいろな悩みにお答えします!

ハイスペ彼氏と結婚すれば人生勝ち組…?

『安本由佳のお悩み相談室』では、個人のインスタグラムで募集し、回答してきた3,000を超えるお悩みアーカイブの中から、ananweb読者の皆さまにもぜひ共有したい内容をピックアップしてお届けしています。
みなさまにとって、自分らしく幸せに生きるヒントになれば嬉しいです!

さて、今回ご紹介したいお悩みはこちら。

お悩み:相談した友達全員から「別れた方がいい」と言われてしまう彼と付き合っています。これまで浮気・モラハラなど壮絶なトラブルが何度もあり、そのたび彼の過激かつ自己中心的な解決法でうやむやにされてきました。
大事にされていないことは、自分でもわかっています。
しかし彼は日本最高峰の大学を卒業し、有名企業で高年収を稼ぐいわゆるハイスペック男子。私が彼ほどの人に出会えたのは奇跡だと思っていて、どうしても手放したくありません。なので将来への投資だと思って我慢し続けてきました。

ただ最近、結婚を視野に入れた会話が出るようになり…本当に大丈夫かなという不安を感じています。彼と結婚したとして、私は幸せになれるのでしょうか。(28歳・会社員)

条件しか見ない女性は大事にされない

そもそもの話になってしまいますが、彼は本当に相談者さんと結婚するつもりがあるのでしょうか。結婚を視野に入れた会話が出ているそうですが、実際にプロポーズされたわけでないなら結婚前提の議論は時期尚早かと思います。まずは現状の、相談者さんと彼の関係性について話をさせてください。

ご自身でもおっしゃられているように、彼は相談者さんを軽視しています。浮気やモラハラなど繰り返し、相談者さんをケアするどころか過激かつ自己中心的に力でねじ伏せる…相手を尊重していたら、そんな態度は決して取れませんから。

こうなってしまったのは、もちろん彼自身の性格および人間性が最大の要因です。しかしながら一方で、そんな彼の性格や人間性に向き合わず目を背け、「ハイスペックだから」と条件だけを見てきた相談者さんの姿勢にも一因はあります。

日本最高峰の大学を出て有名企業で高年収を稼いでいる、私にはもったいない(?)彼だからーーそんなふうに上っ面だけで相手を過剰評価し、条件の前に平伏してしまう。何を言われても何をされても、別れたくないがために我慢する。ーーそんな女性を、男性が本気で愛するでしょうか。大事にしようと思うでしょうか。

人間関係は合わせ鏡。尊重されたいのなら、まず相談者さん自身が自分を尊重してください。自分を軽んじる態度・発言を許してはいけません。毅然と反論し正しく怒ってください。それでこそ健全な関係性が構築できます。

ハイスペ男性と結婚しても、あなたは何も変わらない

相談者さんは、自己中心的な彼の横暴を我慢してまで付き合い続けることを「将来への投資」とおっしゃっていますが、いったいその投資によって何が得られるとお考えなのでしょうか。

彼の学歴も収入も彼が彼自身の努力で勝ち取ってきたもので、たとえ結婚して夫婦になったとしても、永遠に彼のものです。相談者さんは相談者さんのまま何も変わりません。

確かに高年収の彼と一緒に暮らすことで余裕のある生活ができるとか、たまに高価なプレゼントがもらえるとか、おこぼれ程度のリターンはあるのかもしれませんね。しかしその程度の見返りが、浮気やモラハラを受け入れ続ける対価として果たして見合っていますか…? 私には到底そうは思えません。何より不健全です。

そんな我慢をしてまで他人の威を借りようとしなくても(そもそも借りることもできませんし)、経歴も収入も自分自身で勝ち取るために時間と労力を使った方が、よほど大きなリターンを得られるのではないでしょうか。

そして、先に述べたように人間関係は合わせ鏡です。

相談者さんの思考や行動が変わり自分を大事に扱うことができるようになれば、彼の相談者さんに対する態度も変わるはず。その先で、ということであれば、彼との幸せな結婚が待っている可能性も十分にあります。

筆者紹介

安本由佳 作家 / 婚活サポート・結婚相談所経営
慶應義塾大学法学部卒。2016年〜2020年まで東京カレンダーWEBで執筆し「二子玉川の妻たちは」「私、港区女子になれない」などのヒット小説を生み出す。著書に、婚活に悩む女子200名に取材して執筆した「不機嫌な婚活(講談社文庫)」、モテ商社マンと港区女子の恋愛模様を描いた「恋と友情のあいだで(集英社)」がある。リアルな婚活市場を取材してきた知見と、特技の四柱推命鑑定を取り入れた親身なアドバイスで婚活サポート・結婚相談所も経営している。

©/Getty Images

文・安本由佳

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