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「ただの賄賂」孫を養子にとるため、ブランドバッグで嫁を従わせようとする義母<お金をせびるママ友>

  • 2023.6.1

石井かなこさん(28歳)は、生後9カ月の娘・えなちゃんの母親。育休中に通うことになった近所のリトミック教室では、1歳の男の子の母親・佐藤さとこさんと、生後9カ月の女の子の母親・谷川さゆりさんと同じクラスでした。初回のレッスンで、さゆりさんとは、子どもの名前や誕生日が同じなど共通点が多いことがわかり、意気投合。ふたりはレッスンのあと、ランチに行くような間柄になりました。ある日さゆりさんから、「義母にいびられてる。この子を義実家の養子にしろって迫られてて。夫の実家は大地主で、娘は跡取りだから仕方ないって……」という衝撃の告白がありました。かなこさんは、「この子のために最後まで戦うの」と言い、子どもを抱きしめながら涙を流すさゆりさんを前に、さゆりさんをできる限り支えようと心に決めます。

「夫がモラハラで、自由に使えるお金がほとんどない」というさゆりさんのために、「これからは私の家でランチをしよう」と提案したかなこさん。翌週、さゆりさんを家に招くため、準備万端でリトミックの日を迎えました。

しかし教室に入ると、ブランドもののバッグを見せびらかしながら「姑にプレゼントしてもらったの♡ 会社を何個も経営してて、しょっちゅうプレゼントくれるんだよね〜」と自慢げに話す、さゆりさんの姿が……。

「えっ、大地主なんじゃないの? なんか……おかしくない?」先週、カフェで聞いた話とつじつまが合わず、不信感を抱いたかなこさん。レッスンが終わり、さゆりさんと家に向かう途中、思い切って疑問に思ったことをさゆりさんに質問してみると……。

ママ友の返答に落胆…

「お義母さんと仲良くできてるの? さっき教室で、義実家は会社経営してるって言ってたけど、こないだは大地主だって言ってなかった……?」

「え……」

ムッとするような表情を見せるさゆりさん。

「聞いちゃった、気まずい……」

微かに流れる険悪な雰囲気に、かなこさんは気まずさを感じていました。

「かなちゃん。義実家は会社も経営してるし、大地主なんだよ」

「仲良くってこのバッグのこと? これはただの賄賂だよ」

さゆりさんの説明では、義母はさゆりさんを手なずけて娘を奪う魂胆だと言うのです。

「私はお金ないからさ、もらえるものはもらってるだけ」

「あ……そう……だったんだ……」

バツの悪さから、たどたどしい返事をするかなこさん。

「かなちゃん……私がウソついてるって思った?」

さゆりさんの問いに焦るかなこさんに、「いいよいいよ、私もややこしい言い方しちゃったし」とさゆりさんは笑顔を見せます。

「私は人を疑って、なんて情けないんだろう……。恥ずかしい……」

かなこさんはひどく落ち込んでしまうのでした。

「ブランドバッグは娘を奪うための賄賂」という真実を聞き、さゆりさんを疑ってしまった自分を責めるかなこさん。義母との関係を心配していたさなか、「義母からのプレゼント〜♡」と、バッグを自慢する様子を見てしまったら、疑問に感じるのはしょうがないようにも思います。皆さんはママ友に対して、疑念を抱いてしまった出来事はありますか?


著者:マンガ家・イラストレーター もち

ベビーカレンダー編集部

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