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木村拓哉さんインタビュー!「人生は乾く時期も必要なんだよね」

  • 2023.5.24

「いつもみんなをドキドキさせるものを作りたいなって思うんです」。常に時代の先頭に立って、数々のドラマや映画で私たちをドキドキさせてきた木村拓哉さん。変わりゆく時代の中で、変わらない美学を守って進化し続けてきた彼が、今、大切にしているものとは?

木村拓哉 インタビュー
出典元:MAQUIA ONLINE
人を愛し、時代に愛される男

木村拓哉しなやかに進化する美学

現場では人をずっと見ている

撮影中、カメラマンはもちろん、周囲に飛び交う声も注意深く聞き取って、表情やポーズを自在に変化させていく。そのしなやかな表現力は、人や物事や状況への鋭敏な観察力あってこそ。
「仕事の現場に入ると人をずっと見ています。人が好きだし、誰が何をしてくれているのかを見ているのが好きだから。撮影中のドラマ『風間公親―教場0―』もそうだけど、撮影現場って、各持ち場でプロフェッショナルな職人の方々が集まっているから、観察するのが楽しいの。その人の素晴らしい技術や情熱に感化されて、こっちもさらにエンジンがかかるんですよね」
彼にとって人を観察することは、親愛の情の表れでもある。
「たとえば、ドラマの技術スタッフさんを見ていて、明らかに日焼けの度合いが普通じゃない人がいたら、『入ってます?』って声かけます。サーフィンする人なら、それだけでわかる合言葉というか。『海、入ってるよ』って返されると嬉しくなる(笑)」

人生は乾く時期も必要なんだよね

本誌にて「亀カメラ」を連載中の亀梨和也さんにとって、木村さんは、最も敬愛する先輩の1人。そのことを伝えると「迷惑かけてない?(笑)」とまるで兄のような口調に。亀梨さんは、昨年、一緒にゴルフに行った際に木村さんからもらった言葉が忘れられないと語っていたけれど……。
「“乾くって大事だよ”って言葉のこと? あの日は、和也が作品の撮影が延期になったことで、色々考え込んでいたみたいだったから、もったいないなと。せっかくの休みの時期は、仕事のことなんて微塵も考えなくていい。全力で遊べよって意味でそう伝えたの。遊ぶ時はちゃんと遊んで、乾き切ったほうが、仕事への新たな欲望が生まれてくるから。仕事も遊びも、半乾きが一番良くないと思う。惰性で時間を過ごしちゃうとリスタートかける時、良いパワーが出てこないから。何をする時も、思い切り、“今、その時”を生きられたらいいよね」

苗字より名前で呼びたい

映画もドラマもチームでもの作りをしているという意識が強い。木村さんは、大勢のスタッフ全員の名前を覚えてしまう人だ。
「無理に覚えようと思ってない。ただ、現場にいると、スタッフがお互いを呼び合っているのを目撃するから、自分も同じように呼んでみようかなって(笑)」
さらに、老若男女、仕事仲間であろうとも、「苗字ではなく、名前で呼びたがり」なのだと。
「でも世の中的に、名前呼びは推奨されてないんでしょ? 何でだろう。個人的な感情は出さず、冷静に割り切ったお付き合いをしましょうという意味なのかな(笑)。自分は、仕事の人は仕事の人って割り切らない。その人自身に接したいから、ファミリーネームより、ファーストネームで呼びたくなるんだと思う」

『風間公親—教場0—』
出典元:MAQUIA ONLINE

INFORMATION『風間公親—教場0—』2020年、2021年に新春SPドラマとして放送され大好評を博した『教場』シリーズ最新作。木村さん演じる風間公親が教官として警察学校に赴任する以前、新人刑事の教育に“刑事指導官”として当たっていた時代を描く。毎週月曜21時〜フジテレビ系にて放送中。

MAQUIA 6月号
取材・文/芳麗 企画/萩原有紀(MAQUIA)

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