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太陽光の46万5千分の1。満月の光だけで撮った神秘の世界

  • 2023.5.24
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写真家の石川賢治さんは、満月の光だけで撮影を続ける「月光写真家」だ。世界各地で撮影を続けた作品集は、多くの人の心を動かしてきた。

2023年5月19日、新作の作品集『月夜の晩に』(小学館)が発売された。

満月の光は、太陽光の46万5千分の1の明るさといわれる。そんなわずかな明かりを求めて、撮影のため、世界中の聖地から海底、ヒマラヤまで巡ってきた石川さん。本作では、生まれ故郷に近い福岡県・糸島半島を中心に撮影された。

石川さんは2016年から関東から糸島半島に移住した。自然豊かで、夜になると星空と月以外の光がない土地だ。

古代の人たちとの感覚に近いかもしれない。人間と草花、虫、すべてのものが宇宙とひとつながりになる感覚を味わえるという。

本書では、「私たちは宇宙と一体で、生かされている存在」という日本人本来の感覚を表現するために、通常の写真集とは異なる右開きの仕様となっている。石川さんが体感した言葉は縦書きの日本語で表現されている。

一度見たら忘れられない幻想的な青の世界からは、力強さも感じられる。地上にいながら宇宙を感じられる1冊だ。

■石川賢治さんプロフィール
いしかわ・けんじ/月光写真家。1945年福岡県生まれ。
1967年日本大学芸術学部写真学科を卒業。同年、ライトパブリシティ写真部入社。1976年フリーの写真家としてコマーシャルフィルム及びスチールを数多く手掛ける。1984年から1985年まで日本とサイパンで月光写真の露出テストを繰り返す。1986年サイパンで本格的に月光写真の撮影を開始、『月光浴』(小学館)を発表。月光写真家として世界各地を巡り作品を撮り続け、写真集を多数発表。2016年に福岡県の糸島半島に移住。新たな月光写真の創作に挑んでいる。

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