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「渋谷系になれなかった」スピッツの名曲がいつまでも古びないワケ

  • 2023.5.23

5月22日発売の「AERA(アエラ)2023年5月29日増大号」(朝日新聞出版)は、創刊35周年記念号。表紙に登場するのは、AERAと"ほぼ同期"のロックバンド「スピッツ」の4人だ。デビューから33年を迎え、音楽に対し原点回帰したという新アルバムについて語っている。

「背伸びしない」曲作り

老若男女から支持を集め、90年代に発表した曲が今も聴かれ続けているスピッツ。メンバー自身も「昔の曲を聴いても飽きない」(田村明浩さん)と感じているという。その理由について、草野さんは、歌詞に「等身大の自分が共感できるもの」を選び、曲も「背伸びして、その時々で流行っている音楽を取り入れたりはしない」スタンスでやってきたことを挙げている。

草野 そんなに器用じゃないんでね。同じ時期にデビューしたOriginal Loveが「渋谷系でかっこいいぞ!」と思っても、結局同じようにできなかった。多分、ヘヴィメタルをやってもスピッツっぽくなっちゃう。

新アルバム『ひみつスタジオ』のタイトルは、コロナ禍で思うような活動ができなかったとき、「今どんなことしてるんですか?」と聞かれ、「秘密の活動をしてます」と言うしかなかったことにちなんで、「実はこんなことしてました」というアンサーの意味を込めて名付けたという。

インタビューではこのほか、コロナ禍の中で行われた「全くメンバーと会わずに」完結する特殊なレコーディングや、その後、久しぶりにスタジオでメンバーと音を合わせたときの高揚感について語っている。

創刊35周年記念企画 「時代の顔」を切り取る

今週号のAERAでは、創刊35周年を記念して、歴代表紙を振り返るインタビュー記事が掲載されている。当時を振り返るのは、創刊から26年にわたって表紙のアートディレクションを担当した戸田正寿さん、2016年まで撮影を担当したカメラマン・坂田栄一郎さん、現在の表紙を担っている蜷川実花さんの3人。

坂田さんと蜷川さんは、ソニー会長だった盛田昭夫さん、歌手の忌野清志郎さん、米上院議員だったヒラリー・クリントンさん、ミュージシャンの坂本龍一さん、作家・僧侶の瀬戸内寂聴さん、フィギュアスケーターの羽生結弦さんなど、歴代の表紙を飾った著名人との撮影の思い出などを語っている。

連載「松下洸平 じゅうにんといろ」は、これまでゲストとして招いてきた10人との対談を松下さんが振り返る「特別編」。第1回のゲスト井浦新さんからはじまり、初対面だったミュージシャンの川谷絵音さん、放映中のドラマで共演している天海祐希さんなど多彩なゲストとのトークを思い起こしながら、松下さんが思い出を語っている。

今号では、以下の記事も掲載。

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