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チェコの病院に行った日本人女性→慣れない“お作法”に「病気のつらさが身に染みる…!」

  • 2023.6.19

今回ばかりは医者にかからなきゃ無理。そんな時ってありますよね。でも外国でお医者さんにかかるとなると「専門用語がわからない」「保険はどうすればいいの?」と右も左もわからないことだらけ…。ですが、それ以前の悩みがチェコでの診察にはつきものなのです。

重い体を引きずってようやくたどり着く病院や診療所。それだけでもしんどいのに、診察待ちになんと、チェコならではのお作法がありました。

「最後尾はどなたですか?」

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診療所のドアを開けると、いきなり待合室があります。診察待ちの人たちの視線を一気に受ける瞬間。少々気まずい空気の中、受付に…はいきません。というか、受付がないんです!

診療所に着いてまずしなくてはいけないこと、それは診察待ちの人たちに「最後尾はどなたですか?」と訊くこと。すると、誰かしら名乗りを上げるので、それ以降はその人の動きに注意します。

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そして診察が終わって人が出てくると、その背中の向こうから飛んでくるのは看護婦さんの「次の人!」の叫び声。看護婦さんといえば、たま~に診察室から出てきて健康保険カードを回収し、また診察室へ消えてゆきます。

そう、順番は患者が自分で管理するのが流儀なのです。これを怠ったら大変。一度、この人が最後尾だろうと目検討を付けて診察室に入ったところ、何人か飛び越えてしまったらしく、非難轟轟、大変な目に遭いました。

便利と不便がアンバランスすぎる!

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証明書をもらうだけでも一苦労。順番に並ぶ必要はありませんが、診察室のドアをノックしてはいけないので、いつ出て来るかわからない看護婦さんを延々と待たねばなりません。5分で出てくることもあれば15分経っても出てこない時もあり…。待つのは先が見えこそすれ我慢できますが、先の見えない場合は苦痛というしかありません。

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こんな不便を羅列しましたが、一方でIT化が進んでいるチェコ。処方箋はQRコードをSMSで送るところが増えました。薬局で読み取り機にかざせば、黙っていても薬を出してくれるシステムです。新型コロナウイルスの大規模予防接種も予約は基本的にオンライン、1回目の接種が済むと自動的に2回目の案内も送られてきました。

IT化している部分はストレスフリーで楽ちん。なのに、なぜいまだに大半の病院で診察待ちがあのシステム?こんなアンバランスが案外、いい意味でもそうでなくても(?)チェコらしさだったりする…気がします。



筆者:フィーチェク
チェコ人に日本の魅力を、日本へチェコの魅力を発信中。大変化を遂げたチェコの20年を見てきました。心躍るお菓子と絵本が大好き。
編集:TRILL ニュース / イラスト:わんわん(Instagram

※記事内の情報は記事執筆時点の情報です。
※記事内のイラストはイメージです。