1. トップ
  2. おでかけ
  3. 昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

  • 2023.5.23

平成5年(1993年)に閉校した築95年の立誠小学校をリノベーションした【THE GATE HOTEL(ザ・ゲートホテル)京都高瀬川 by HULIC】。非日常を味わえる館内の造りはもちろん、8階にあるロビーやレストラン、バーからは、東山まで見渡せるパトラマに感嘆。能楽師や嶋原太夫のイベントなども毎月開かれる、京都に魅了されるホテルです。

歴史に彩られたロケーション

高瀬川が流れる美しい木屋町通に面したザ・ゲートホテル京都高瀬川。飲食店が集まる先斗町は徒歩1分ほどで、京都随一のショッピングゾーン河原町もすぐ近く。観光や食事に便利な立地です。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲京都市でもっとも古い鉄筋コンクリート造りの小学校をリノベしたホテル

ホテルが入る「立誠ガーデン ヒューリック京都」は、お洒落な飲食店や立誠図書館、自治会活動スペースなどを備える複合施設。木屋町通からは高瀬川に架かる橋を渡って建物に入ります。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲3階建ての旧校舎を活用した「Schoolhouse(スクールハウス)棟」と、新築した8階建ての「Main(メイン)棟」からなる施設です

ホテルは土佐藩主山内家の藩邸があった場所で、明治30年(1897年)にはここで日本最初の映画上映が行なわれ、映画の街京都の基礎になりました。広々とした校庭エリア「立誠ひろば」は、地元の人々の憩いの場になっています。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲玄関を入って建物の中を進むと、ホテルのエントランスがあります

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲1階のホールには京都の経済を発展させた高瀬舟を展示。森鴎外の代表作『高瀬舟』でも知られます

施設の前を木屋町通に沿って流れる高瀬川は、頻繁に氾濫した鴨川が水上輸送に不向きなことから、京都の豪商角倉了以(すみのくらりょうい)が私財を投じて1614年に完成させた全長10.5kmの運河。京都経済を繁栄させた礎とも言われ、今も玄関横には角倉了以のレリーフが飾られます。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲フロントやロビーラウンジはホテル8階の最上階にあります

京都では眺望を楽しめる数少ないホテルの1つ。鴨川の緑と四条大橋東詰に立つ南座を手前に、清水寺や八坂の塔、祇園閣の尖塔と知恩院、如意ヶ嶽の大文字焼、比叡山までが見渡せます。ロビーには、眺望のいい窓に向かってバーがあり、レストラン「Anchor Kyoto(アンカー キョート)」からも見晴らしを楽しめます。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲旧校舎を活用した「スクールハウス棟」には昔の面影が残ります

スクールハウス棟の廊下は、床を木で張り直し、天井も当時の躯体を残すなど、小学校だったころのどこかノスタルジックな雰囲気を感じます。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲当時の面影を残すスクールハウス棟の階段

縦長の窓や、子供たちが上り下りするための広めの階段など、アンティークな雰囲気が楽しめます。

東山を眺望する客室「クラッシー」

客室は184室あって、「メイン棟」やアーチストとコラボした部屋のある「スクールハウス棟」、スイートルームなど、多彩な間取りや特別感のある部屋を用意。宿泊した「メイン棟」には、モデスト、エッセンシャル、シーニック、クラッシー、映画を楽しめるシネマ、スイートルームのザ・ゲートなど6タイプを用意します。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲新築した「メイン棟」にある客室「クラッシー」

38平米とゆったり過ごせる「クラッシー」は、キングとツインの2タイプ。英国スランバーランドのベッドが置かれ、窓に向いたソファは京都の風景を楽しむ特別席です。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲全ての客室が東側に向いた「クラッシー」では、眺望を楽しめます

ベッドサイドテーブルには、エムズシステムとコラボした、コンパクトなホテルオリジナルスピーカーを設置。ネスプレッソのコーヒーマシンも置かれます。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲クラッシー以上のグレードは、洗面がゆったり使えるダブルベイシンを採用

柔らかく肌触りの優しいダブルガーゼ素材のナイトウェアが置かれ、クラッシー以上のグレードにはバスローブも用意。上質な滞在を楽しめます。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲天然由来の原料で作られたバスルームのソープ類は、国産スパコスメブランドの「ゼミド」を採用。男女の区別なく好まれるダージリンティーの香りです

満ち足りた時間を過ごす専用のラウンジ

「ラウンジ&パティオ」は宿泊者専用のフリースペース。ゆったりくつろげるソファや、パソコン利用に便利なデスクスペースがあって、赤と白のハウスワインやソフトドリンク、スナックを無料で提供。有料のメニューも用意します。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲ラウンジには1階にある「立誠図書館」が監修した書籍が並びます

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲アウトドアでくつろげる「パティオ」

スクールハウス棟とメイン棟の間にあるパティオは、外気を感じながら過ごせる場所。昭和初期の建物が、異国の地にいるような雰囲気を醸します。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲夜はマシュマロ焼きも

夜のパティオではファイヤーピットに薪火が灯り、パチパチと音を立てて燃え上がります。ワインを飲みながら炎を眺めて過ごすのも贅沢なひと時です。

嶋原太夫を鑑賞する稀有な機会

スクールハウス棟にある「リトリートルーム」では、日によって華やかな嶋原太夫の舞や能楽師のイベントが行なわれ、宿泊者は無料で観覧できます。この日は嶋原太夫の舞や琵琶の演奏が披露され、貴重な体験を楽しむことができました。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲宿泊者が無料で鑑賞でる嶋原太夫のイベントは月に1度開かれます

60畳のリトリートルームは、小学校時代「自彊(じきょう)室」と名付けられ、道徳や礼儀作法を学ぶ大広間として使われていました。イベントがないときは、宿泊者が自由に使えるフリースペースです。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲イベントの始まりは、リトリートルーム横の廊下で、太夫が従者と共に練り歩く“太夫道中”を再現します

京都にある6箇所の花街のひとつ嶋原は、日本初の公許花街として賑わった場所で、幕末には坂本竜馬や西郷隆盛、新選組の隊士などが足しげく通ったと言われます。なかでも嶋原太夫は天皇に謁見が許された「正五位(しょうごい)」の官位(豊臣政権下の大名に匹敵)を授けられ、公家や宮様に芸事を披露したと伝わります。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲舞の姿も美しい「末廣屋」の葵太夫さん

イベントは太夫道中から始まり、かしの式(客への紹介)、舞、琵琶演奏など、最高位の芸が続きます。特に、その所作の美しさや目の表情の妖艶さなど、まさに息をのむ体験でした。 ※能楽鑑賞や嶋原太夫などの開催日程は、ホテルのホームページに掲載しています。

京都ならではの場所で「朝ヨガ」

毎週土・日・祝日の朝9時から10時まで、リトリートルームでは朝ヨガを開催。格天井を仰ぐ障子に囲まれた60畳もの和の空間でヨガをする特別感たっぷりの体験です。参加するには、滞在中フロントに申し込みます(1人¥1,000)。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲凛とした空気が漂う朝ヨガ

参加者の年齢層に合わせたポーズを行なうので、若年層から年配の方まで気軽に参加が可能です。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲インストラクターが丁寧に教えてくれるので、初めての方でも十分楽しめます

簡単そうに見えて本格的なポーズも織り込まれ、四肢を伸ばして身体のバランスを整えます。静寂の空間でおこなう朝ヨガは、心身をリセットして自らを見つめ直すいい機会になりました。

眺望を楽しみながらのモーニング

朝食は宿泊者以外の方も利用できるので、素敵な眺望を楽しみながら食事を味わいたい方におすすめです。料理は洋食と和食からメインを注文し、テーブルに用意されるサラダやフルーツ、パンなどはセルフです。洋食は、ザ・ゲートホテル名物のエッグベネディクトとフレンチトーストの2種類から選べます。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲眺望抜群のテラス席が人気のレストラン「Anchor Kyoto(アンカー キョート)」

今回は1日限定30食の和食膳を注文。京食材を使ったおばんざいの小鉢が16種類も並ぶ人気のメニューです。小鉢は季節によって変わりますが、この日は生麩揚げ出しや、筍と京揚げの煮物、アブラガレイの西京味噌焼きなど。ご飯は京都のオリジナル品種「京の輝き」で、ご飯とお味噌汁はお代わり自由です。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲「和食膳」は予約不可。早起きして食べたい朝食です <画像提供:ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC>

小鉢を持ち上げると、敷き紙に料理の名前が記されています。ひとつずつ確かめながらいただくのも楽しみ方のひとつ。“京都の台所”錦市場に店を構える名店「打田漬物」のお漬物や梅干しも並びます。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲小鉢のひとつは、京野菜を代表する九条ネギを使ったイカのてっぱい(酢味噌和え)

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲風味豊かな「ごま豆腐」

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲「牛肉とごぼうの煮込み」は甘い味付けに肉の旨味がたっぷり染みて、たいへん美味しかったです

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲テーブルにはセルフのサラダやフルーツ、ヨーグルトが並びます

ホテルの入る施設1階「AMACO CAFE」で売っているAMACO BREAD。実は京漬物で有名な「西利」のお店で、発酵技術をパンに応用。AMACO(あまこう)は、甘麹をさらにラブレ乳酸菌で発酵させたもので、しっとりとしたパンは耳までフワフワ。ほんのり甘味を感じる美味しい食パンでした。

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲食パンはAMACO BREADの甘麹熟成食パン。フランス・ブルターニュで作られるボルディエの有塩バターも用意します

昭和の小学校をリノベーション。【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】で感じる京都の魅力

▲栄養満点の巣蜜や蜂蜜も用意され、パンにつけて食べると美味しいですよ

古い小学校をリノベーションした異色の【ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC】。東山まで見渡せるロビーやレストラン、客室のほか、京都の伝統に触れるイベントや朝ヨガ、美味しい朝食など、たっぷりの魅力をぜひ感じてみてくださいね。<text&photo:湯川カオル子 予約・問:ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC https://www.gate-hotel.jp/kyoto/>

元記事で読む
の記事をもっとみる