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「にほん」と「にっぽん」2通りの読み方があるけれど・・、日本の正しい読み方はどっち?

  • 2023.5.14

みなさんは「日本」という漢字を見て、「にほん」「にっぽん」どちらで読むことが多いですか? 実はどちらの読み方も間違ってはいないのですが、世代によってどちらで読む頻度が高いかといった違いがあるようです。

そこで今回は、「日本」の正しい読み方について解説します。

日本の正しい読み方は?

 

「日本」の読み方には「にほん」と「にっぽん」がありますが、正解も不正解もありません! ただし、何度かこの読み方について論争が起こっています。

読み方は決められていない

実は「日本」の読み方について、法律などで明確に規定されているわけではありません。 そのため「にほん」と「にっぽん」での呼称に揺れが生じています。

「にほん」でも正しいですし、「にっぽん」でも正しいということになります。

ちなみに平安時代や中世では、「ひのもと」という日本を意味する読み方をされることもあったそうですが、現代では一般的な読み方ではありません。

1934年に出た「呼称統一案」

どちらでも正しいとされる「にほん」と「にっぽん」という読みですが、織り交ぜて使われていたのは昔からでした。 そのため1934年、日本の呼称について「にっぽん」という読み方で統一したらどうか、という案が国会で出ました。

しかし、政府の話し合いで結論が出なかったため、この案は採択されることはありませんでした。 当時から日本では、「にほん」と読むこともあれば、「にっぽん」と読むこともあったということですね。

ちなみに当時は、国号が「大日本帝国(だいにっぽんていこく)」だったこともあり、「にっぽん」という読みのが主流だったようです。

2009年に行われた初の閣議決定「どちらでも良い」

2009年に、この日本の読み方について初めて閣議決定されました。 この決定で、どちらか一方に統一する必要はないとされました。

つまり、「にほん」でも「にっぽん」でも良いと決められたということですね。

実際、「にほん」も「にっぽん」も広く使われている読み方です。 企業名や団体面でもどちらかに固定されているわけではありません。

そのため、混乱を招かないようにあえて「どちらでも良い」ということになったそうです。

「にほん」と「にっぽん」どちらの方が普及している?

 

「にほん」と「にっぽん」は、どちらも正解と言えば正解なのですが、普及しているのはどちらなのでしょうか? ここからは「日本」という読み方が、どのように浸透しているのかについてご紹介します!

現在は「にほん」が優勢?

調査結果によって相違が出ていますが、現在は「にほん」派が6割~7割で、「にっぽん」派が3割~4割という感覚で使われているとされています。

特に高齢者を中心に「にっぽん」読みが普及しているようです。 若者の間では「にほん」読みが広く浸透していることがわかっています。

最初に「呼称統一案」が出た1934年当時は、「にっぽん」という読みが主流とされていたので、100年掛からずにシェアが逆転したようです。

「にっぽん」読みが使われるもの

こちらは名称の読みに、「にっぽん」が使われている企業や設備です。 (声に出す際はつい「にほん」と呼んでいるものもあるかもしれません)

・日本テレビ(にっぽんてれび)  ・日本武道館(にっぽんぶどうかん)  ・日本郵便(にっぽんゆうびん)  ・日本電気(にっぽんでんき)  ・日本通運(にっぽんつううん)  ・大阪の日本橋(にっぽんばし)

「にほん」読みが名称に使われるもの

こちらは、「にほん」読みが使われているものです。 中には「にっぽん」と読み方を間違えているものもあるかもしれませんね。

・日本大学(にほんだいがく) ・日本航空(にほんこうくう) ・日本経済新聞(にほんけいざいしんぶん) ・日本たばこ産業(にほんたばこさんぎょう) ・日本相撲協会(にほんすもうきょうかい) ・東京の日本橋(にほんばし)

「にほん」と「にっぽん」という読み方はどこから来た?

 

そもそも、なぜ日本は「にほん」や「にっぽん」という読み方がされるようになったのでしょうか? これに関しては、古い歴史があるのです。

先に生まれた読みは「にっぽん」

日本という国号ができたのは7世紀ごろ、飛鳥時代から奈良時代にかけてです。 その当時、日本は「にっぽん」もしくは「にぽん」と読んでいたと考えられています。

当時は現代と50音の発音が異なり、「はひふへほ」は「ぱぴぷぺぽ」に近い発音だったとされています。 また、当時先進国として影響を受けていた中国の読みでは「にっぽん」になるためだということが有力な説となっています。

「にほん」という読みは江戸時代に普及した?

「にっぽん」という読みが先に生まれたわけですが、室町時代に入ると発音が変わり、「にふぉん」という読み方生まれました。 そして、現代のような「にほん」という読み方が普及したとされるのです。

この「にほん」という読み方自体が普及したのは、江戸時代ではないかと考えられています。 一説には、「にっぽん」という発音が、早口でせっかちな江戸っ子の気質から発音が短くなり、「にほん」になったともいわれています。

江戸時代には特に多くの市民が日本を「にほん」と呼び、どの世代にも広く浸透したとはいえ、「にっぽん」読みも廃れたわけではなく現在まで使われています。

まとめ

日本は、「にほん」でも「にっぽん」でも間違いではありません。 むしろ国がどちらでも良いと定めているので、両方正解です。

ただし、会社名や団体名などに限っては正式な読み方があるので、「にほん」と「にっぽん」のどちらの読みなのか把握する必要がありますよ!

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