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観葉植物の選び方と上手な育て方のコツ〜オフィスでガーデンセラピー〜

  • 2023.5.13

働いている人にとって、職場環境は長い時間を過ごす大切な場所。デスクに観葉植物を置いてみると、気持ちが少し楽になったり、癒されたり、ストレス軽減にも繋がるかもしれません。小さな観葉植物からガーデンセラピーをはじめてみませんか? ここでは、観葉植物を選ぶ際に気を付けることや、育て方のコツをハーバルライフコーディネーターの堀久恵さんにご紹介いただきます。

パソコン周りに観葉植物を置いてみよう

パソコン周りに観葉植物を置いてみよう

ガーデンセラピーという言葉をご存じですか? 日々の暮らしの中で、植物と触れ合うことを通じて、心身の健康を維持・向上させようというものです。

人は緑があると落ち着き、癒されるという報告があります。ですから、室内で緑を育てることはガーデンセラピーになりますが、特にオススメなのは、パソコンの周りに観葉植物を置くこと。日々の仕事にちょっと煮詰まったら、緑を見るだけで、癒されるはずです。パソコン仕事は、まばたきも忘れ、集中していることも多々…ドライアイが深刻化している私には、ふとした瞬間、緑を見ることで目の疲れも軽減されている気がします。

まずは1鉢で十分ですので、オフィスのデスクでガーデンセラピー! 観葉植物を育ててみましょう。

観葉植物の上手な選び方

どんな観葉植物を選ぶか! 選び方が非常に大切です。

観葉植物は、種類によって好む光の量が違います。明るい日差しが降り注ぐ南向きの部屋が好きなタイプから、光があまり入らない北側トイレなどでも育つタイプまで、さまざまあるので、「この葉っぱが好きだから! かっこいいから!」という視点で植物を選ぶのではなく、「ここに置きたい! この場所に合う子はどれかな? 」という順序で選ぶことがとても大切です。観葉植物、失敗しちゃう…という方は、ここをもう一度見直すと、失敗が少なくなるはずですよ。

今回でいえば、オフィスの環境です。光はどのくらい入ってくるか、一度観察してみましょう。窓があって光がよく入ってくる場所だったり、窓はあっても、自分のデスクは窓から離れた場所かもしれません。また、観葉植物の多くは、熱帯や亜熱帯が原産地です。湿気や暑さは好きですが、寒さは苦手です。オフィスは冬、何度くらいになりそうでしょうか? 温度もチェックしておきましょう。

場所の観察ができたら、お店に行って観葉植物の種類をみよう

光と温度の観察ができたら、お店に買いに行きましょう。お店に行ったら、それぞれの植物についている表札をチェック! 耐陰性がどのくらいあるか、そして冬越しするためには何度必要かを確認します。

<代表的な観葉植物>
<代表的な観葉植物>ポトスとテーブルヤシ
左:ポトス、右:テーブルヤシ

ポトスもテーブルヤシも、共に日陰でもよく育つ、耐陰性の強い植物。最低気温は5℃です。

コーヒーノキとシンゴニューム
左:コーヒーノキ、右:シンゴニューム

コーヒーノキは、明るい室内で育てましょう。最低気温は15℃と高めです。

シンゴニュームは、明るい場所~ある程度光が入れば大丈夫。最低気温は5℃です。

観葉植物をうまく育てるコツは?

観葉植物を上手く育てるコツは?

気に入った観葉植物を購入したら、今度は上手に育ててあげることが必要です。いくつかポイントをお伝えしていきますね。

◯水やりと換気を忘れないこと

水は土の表面が乾くのを待って、たっぷり与えるのが基本です。水の量は、鉢と同量を目安にしましょう。「え? そんなに!?」と驚かれますが、しっかり空気の層を入れ替えるためにも、量は多めにしてください。ただし、この量で頻繁に水やりをすると、根腐れを起こしますので、必ず乾いている状態まで待って、からにしてくださいね。

ですが、売られている観葉植物の中には、土の軽さを重視したものも。そういう土は通気性が高いようにブレンドされているので、水や空気の通りがよく根腐れも防げますが、水持ちがよくないという側面も。水持ちがよくないと、土が乾くのが他の植物に比べて早く、水やりの回数を増やさないといけません。水やりの回数やタイミング次第で、植物はイキイキもし、死にもします。この匙加減が大事になります。それには、土の表面や植物の状態をよく観察することが近道ですよ。

また、閉め切ったの室内は、人間と同じように、植物にとっても息苦しい環境です。また、土が乾かないと根腐れやカビの発生も心配です。できるだけ窓を開けて、自然の風を入れてください。また、冷暖房の風が直接当たらない場所に置くことも心掛けましょう。特に冬場の暖房は、植物にとってはかなりダメージを受けます。葉水をまめに施して乾燥を防ぎましょう。

◯受け皿を置かないこと

観葉植物を買うと、受け皿が付いていることがよくありますね。これは観葉植物に限りませんが、植物は鉢の下や側面からも空気を吸っています。水やりの時に出た水がそのままになっていると、空気を吸えないどころか窒息状態です…。水やりはシンクや屋外で行い、水がしっかり切れるのを待って、定位置に戻せば、鉢底から水がもれる心配はありません。受け皿は使用せず、このサイクルを繰り返すことがオススメです。

小さな観葉植物でも1鉢あるだけで、気持ちの変化を感じるはず。オフィスでガーデンセラピー! 実践してみてくださいね。

Credit
写真&文 / 堀久恵 - 花音-kanon- 代表 -

ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。

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