新社会人になったら、将来に向けて貯蓄を始めることをおすすめします。これからの人生では、結婚資金・マイホームの購入・子供の教育資金・老後資金など、大きなお金が必要になる機会が増えるからです。
貯蓄するなら、つみたてNISAがよいでしょう。少額の投資でも、コツコツ積み立てることにより、定期預金よりも効率的に資産形成できる可能性があるからです。
では、つみたてNISAを利用した場合、何歳で1,000万円達成できるのでしょうか。
■新社会人になったらすぐにつみたてNISAをやるべき理由
新社会人がつみたてNISAを今すぐ始めたほうがよい理由は3つあります。
1.少額でも長期で運用するほど複利の効果が出る
2.利益に対する税金が運用開始から20年間は非課税
3.貯蓄の習慣化ができる
つみたてNISAは、長期で運用するほど、複利の効果により雪だるま式に資産が増えていく可能性があります。そのため、新入社員のうちから始めれば、積立てできる期間が長くなるので、効率的に資産形成できる可能性があります。
さらに、通常の投資であれば利益に対して20.315%の税金がかかりますが、現行のつみたてNISAの場合は運用開始から20年間は非課税です。
また、自動的につみたてできるようにすれば、「貯蓄の習慣化」も可能です。生活費を差し引いて余った分を貯金しようとしても貯まらないので、強制的に貯められる仕組みを新社会人のうちから作るのが大切です。
■2024年の新しいNISAもやるべき!
実は、現行のつみたてNISAは2023年で終了し、2024年からは新NISA制度が始まります。新NISA制度でも今までのように積立てができるので、引き続きつみたてNISAを続けることをおすすめします。
新NISA制度を利用すべき理由は2つあります。
1.積み立てできる金額が現行のつみたてNISAより増える
2.非課税期間が無期限になる
現行のつみたてNISAでは、年間40万円の積立てしかできません。しかし、新NISA制度では、年間120万円まで積立てできるようになります。
また、非課税期間についても20年から無期限になります。ただし、非課税保有限度額は全体で1,800万円なので、その範囲で運用しなくてはいけません。
現行のNISA制度に比べてもお得な制度なので、ぜひ引き続き運用を続けてください。
■何歳で1,000万円になる?
それでは、22歳の新入社員がつみたてNISAを始めた場合、実際に1,000万円貯めるためには何年かかるのかを金融庁のシミュレーションを利用して説明します。
●シミュレーション1:毎月2万円を利回り3%で運用するケース
毎月2万円を利回り3%で運用できたら、50歳で10,511,521円になるシミュレーションです。
●シミュレーション2:毎月2万円を利回り4%で運用するケース
毎月2万円を利回り4%で運用できたら、47歳で10,282,591円になるシミュレーションです。
●シミュレーション3:毎月3万円を利回り3%で運用するケース
毎月3万円を利回り3%で運用できたら、43歳で10,513,620円になるシミュレーションです。
このように、月2万~3万円の少額投資であっても、塵も積もり40代では1,000万円になる可能性があります。
しかし、経済状況により元本割れしてしまうリスクもあるので、その点は理解しましょう。
参照:金融庁
文・勝目麻希(ファイナンシャル・プランナー)
新卒で総合職としてメガバンクに入行し、法人融資・金融商品販売等を担当。現在はFPの知識を活かして金融系メディアを中心に執筆。そのほかマネーセミナーも実施中。