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「今なら利回り4~5%の銘柄がゴロゴロある」お金の専門家が持ち続ける高配当株おススメ3選

  • 2023.5.11

投資で成功確率を上げるのは簡単ではない。ファイナンシャルプランナーの藤原久敏さんは「私は投資で数多くの失敗を重ねてきましたが、その経験から成功確率の高い手法を見つけ出しました。それは高配当株投資です」という――。

オンライン株式市場のイメージ
※写真はイメージです

これまでの記事は、基本、私の投資失敗談を基に書いています。

実際、私はさまざまな投資商品(手法)で失敗しており、そんな数多くの失敗の中から、毎回のネタを考えています。

そんな中、先日、失敗の割合が極めて少ない投資商品(手法)があることに気付きました。

それは、「高配当株投資」です。

そこで今回は、そんな高配当株投資のコツや選び方について、そして、たまには失敗談ではなく、私の投資成功例も書いてみたいと思います。

今、高配当株は選びたい放題?

高配当株とは、配当利回りの高い銘柄のことを言います。

配当利回りとは、株価に対する配当金の割合のことで、一般には、高配当株の配当利回りは4~5%以上とされています。

現在、配当金を重視する企業が増えており、国内上場銘柄の配当利回りは平均でも2%台半ばと、過去最高水準の高さとなっています。

そんな状況の中、今、配当利回りが4~5%以上となる高配当株はゴロゴロあるのです。

たとえばメガバンクの一角、みずほフィナンシャルグループの配当利回りは4.19%、通信大手のソフトバンクの配当利回りは5.61%にもなっています。

このように、誰もが知るような大手企業でも、相当な高配当利回りであることも珍しくはありません。

今まさに、高配当株は選びたい放題の状態と言っても良いでしょう。

高配当株選びで見るべき3つの視点

とはいえ、高配当株であれば、どんな銘柄でも良いわけではありません。

中には、業績や財務状態が良くないのに、無理して配当金を出しているような企業もあるので、銘柄選びは慎重になる必要があります。

実際の銘柄選びにおいては、業績や財務状態はもちろんのこと、PERやPBRなどの諸指標、さらには企業理念や経営方針など、見るべき要素を挙げればキリがありません。

なので、何をどう判断して良いか分からず、途方に暮れる人も少なくありません。

しかし、スタンスを高配当株投資と割り切れば、見るべき視点はかなり絞り込むことができます。

それは、配当金に関する指標である「配当利回り」と「配当性向」、そして「過去の配当金実績」です。

配当性向は30%以下が望ましい

では、3つの視点を具体的に見ていきましょう。

●配当利回り

配当利回りとは、前述のとおり、株価に対する配当金の割合のことです。

もちろん、配当利回りが高ければ何でも良いというわけではありませんが、高配当株投資のスタンスであれば、少なくとも「高配当利回り」であることが最低条件となります。

具体的な数字としては4~5%以上が理想ですが、最低でも3%以上はほしいところです。

●配当性向

配当性向とは、利益のうち、どれだけを配当金に回したかという割合です。たとえば利益が100億円で、配当金が30億円なら、配当性向は30%となります。

そして、この配当性向については、あまりに高すぎるのは要注意です。たとえば配当性向が90%の場合、これは利益の90%を配当金に回したわけですから、会社には利益はほとんど残りませんよね。

極力、配当金を捻出してくれる姿勢はうれしいですが、それが負担となって、会社の業績・財務状況が悪化すれば、本末転倒です。

ですので、配当性向は50%以下、できれば30%以下くらいであってほしいところです。

●過去の配当金実績

過去の配当金実績とは、これまで配当金がしっかり支払われてきたのかという実績のことです。

少なくとも過去5年間程度は、大きな減配はなく、無配当もなく、安定的に十分な配当金を出し続けていることが一つの目安となります。たとえば、りそなホールディングスの配当金は、過去5年間、1株当たり21円でずっと変わりません。

もちろん、それが将来の配当金支払いを保証するものではありませんが、それくらい長い間、しっかりとした配当金の支払い実績があれば、将来的にも、減配や無配転落の恐れはかなり低いと言えるでしょう。

高配当株投資は、結果的に優良銘柄発掘にもつながる

配当金は、預貯金等の利子とは違って、必ずしも約束されたものではありません。

基本的には、業績が良ければ配当金は増えますし、悪ければ減るわけで、下手すれば無配当になることもあるわけです。

ですので、安定的に配当金を出し続けているということは、それは業績の安定した企業であるわけで、そのような企業であれば、財務状況も良好である可能性も高いでしょう。

つまり、過去の配当金実績が素晴らしい企業は、結果として、手堅い優良銘柄である可能性も高いのです。

そして、そんな過去の配当金実績に優れた銘柄が、今、「高配当利回りである(目安は3%以上)」ということは、配当金額に対して、株価は割安な水準ということなので、これは非常にお買い得な状態であると言えるでしょう。

また、その銘柄において、「配当性向はさほど高くはない(目安は30%以下)」状態であれば、これは、無理して配当金を出しているわけではなく、余裕をもって配当金を出しているということなので、将来的にも安心できますよね。

そのような銘柄であれば、配当金を目的とした株価の下支え効果も大きく、株価が大きく下落する可能性は低いと言えるでしょう。

というか、将来的な値上がりも大いに期待できるわけです。

私が、高配当株投資で失敗が少ないのは、そんな配当金重視の視点で徹底的に吟味したことが、結果的に、手堅い優良銘柄の発掘につながったおかげだと思っています。

宝箱と散らばった金貨
※写真はイメージです
増配銘柄は、さらに魅力的

ところで、安定して配当金が出ているだけでなく、その配当金が増加傾向であれば、さらに魅力的であることは言うまでもありません。

なぜなら、それだけの利益を稼ぎ続け、配当金にも積極的な姿勢を貫いているという証しなわけですから。

中には、何年、何十年と連続して増配している会社も少なくありません。

たとえば花王は30年以上、KDDIは20年以上連続で増配をしており、いずれも配当利回りは2%台半ば以上と、全体平均を上回る水準となっています。

配当金だけで、ほぼ元が取れた!

それではここで一つ、そんな増配銘柄での、私の成功例を披露させてください。

今から数年前、私は、ローコスト系の注文住宅会社であるタマホームを購入しました。

当時、タマホームの配当利回りは2%台半ばと、高配当株と言うには微妙な数字ではありましたが、タマホームで家を建てた友人のうれしそうな顔を見て、これは、と思って購入したのでした。

もちろん、配当性向や過去の配当金実績も、決して悪くはないことを確認したうえで。

その後、タマホームの業績は好調で、毎年増配を続けます。

購入当時、1株当たり15円だった配当金は、30円、53円、70円、100円、125円、170円と、面白いくらいに、グングン増え続けます。

ちなみに、私の購入時の株価は600円程度。

ですので、私の買値からすれば、現在、配当利回りは30%に迫る驚異の数字となっています(買値600円に対して配当金170円)。増配を続けるような銘柄は、元の買値からすれば、このように信じられないような配当利回りとなることも少なくないのです。

そして、これまで私が受け取った配当金総額は500円をゆうに超え、配当金だけで、ほぼ元が取れているのです。

また、これだけ増配を続けるような業績好調な銘柄は、株価もグングン上昇します。

現在、タマホームの株価は3600円程度と、買値から約6倍にも跳ね上がり、大きな含み益にホクホクしております。

高配当株投資、おススメ銘柄3選!

それでは最後に、私のおススメ高配当株を3銘柄、紹介させていただきます。

三菱HCキャピタル(4.35%)

三菱UFJフィナンシャル・グループの総合リース大手で、20年以上連続増配という、驚異的な実績を誇ります。

収益力が高く、海外展開に力を入れており、将来性も十分と言えるでしょう。

また、10倍以下のPER、1倍を大きく下回るPBRといった指標面でも割安で、最低購入単位は7万円程度と買いやすいのも魅力です。

日本取引所グループ(2.57%)

国内唯一の総合取引所グループで、傘下に東証、大阪取引所等を持ちます。

ある意味、究極の独占企業であり、捉えようによっては、日本で一番倒産する可能性の低い会社かもしれません。

配当利回りは2%台半ばと、ずば抜けて高いわけではありませんが、その唯一無二の存在性を考慮すれば、安心して保有できる銘柄と言えるでしょう。

タマホーム(4.41%)

増配銘柄の成功例として紹介したタマホームですが、業績好調の中、引き続き増配が期待できる銘柄です。

増配効果もあって、株価は大幅に上昇していますが、配当金も大きく増えているので、現在でも、十分な高配当利回りとなっています。

株価は大きく上昇しているとはいえ、現在の利益水準から見れば決して割高ではなく、今後、さらなる増配が続けば、まだまだ上昇余地はあると言えるでしょう。

もちろん、私自身、上記3銘柄はすべて保有しており、いずれも安定した配当金に加え、現在、それなりの値上がり益(含み益)も得ております。

また、これらの株価は総じて底堅く、その変動に一喜一憂することなく、安心して、これからも持ち続けるつもりです。

株式投資では、積極的に値上がりを狙うのではなく、配当金を目的に、じっくりと長期で保有することも、一つの有力な投資スタンスです(結果的に、値上がりも狙える)。

そのような投資スタンスにおいて、今回の「高配当株」投資の視点が、少しでも参考になれば幸いです。

※配当利回りは2023年5月9日時点

藤原 久敏(ふじわら・ひさとし)
ファイナンシャルプランナー
1977年大阪府大阪狭山市生まれ。大阪市立大学文学部哲学科卒業後、尼崎信用金庫を経て、2001年に藤原ファイナンシャルプランナー事務所開設。現在は、主に資産運用に関する講演・執筆等を精力的にこなす。また、大阪経済法科大学経済学部非常勤講師としてファイナンシャルプランニング講座を担当する。著書に『株、投資信託、FX、仮想通貨… ファイナンシャルプランナーが20年投資を続けてみたらこうなった』(彩図社)など。

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