1. トップ
  2. 恋愛
  3. 40歳以上の女性の役はわずか14%、ハリウッドのジェンダー格差を変える女優たちの闘い

40歳以上の女性の役はわずか14%、ハリウッドのジェンダー格差を変える女優たちの闘い

  • 2023.5.11
  • 2621 views

2022年に公開されたハリウッド大作映画のうち、セリフのある役を女性が占める割合は36.9パーセントであることが判明。それを変えようとする、リース・ウィザースプーンら女優たちのアクションとは?

ヒット映画で女性がセリフを言う割合は4割以下

2022年にアメリカで公開されたヒット作映画において、セリフのある役を男性が占めた割合は63パーセントであるのに対し、女性が占めた割合は36.9パーセントであったことが最新の調査から明らかになった。

このデータは、前年にアメリカで興行収入トップ100となった映画を対象に、サンディエゴ州立大学が毎年行っている調査『The Celluloid Ceiling Report(セルロイドの天井調査報告)』の2023年報告分に基づくもの。

ヒット作でセリフのある役のうち、女性が占める割合は2021年の34パーセントから3パーセントほど微増したものの、男性役の割合と大きな隔たりがあることがわかる。加えて、この調査からは、セリフをもつ役に占めるトランスジェンダーの割合はたったの0.5パーセント、ノンバイナリーに至っては1役のみであったこともわかっている。

今回の調査を行なったマーサ・ラウゼン教授は「女性よりも、男性の物語を視聴者が実質的により多く目にした場合、それは男の子や男性の方が女の子や女性よりも意義深く、興味深く、究極的には価値があるのだというメッセージにつながるでしょう」と述べている。

オーバー40女性の役が少ないハリウッド、リースら女優たちが動いている

ハリウッド作品においてセリフのある女性役の割合が少ない要因として、女性が主人公もしくは主要キャラクターの作品数がそもそも少ないことがひとつ挙げられる。

特に女性は40代以降、年齢が上がっていくにつれて役の数は減少。上記の調査では、女性配役のうち36パーセントが30代女性であるのに対し、40代では14パーセントまで下がっている。一方、40代男性は29パーセントと、30代男性の30パーセントからほぼ横ばいであった。

画像1: オーバー40女性の役が少ないハリウッド、リースら女優たちが動いている

これを変えようとしているのが、知名度のあるトップ女優たち。タミー・フェイの視点で彼女の人生を描いた『タミー・フェイの瞳』や女性主導のアクション『355』を企画したジェシカ・チャステインや、アイコニックな女性キャラが登場する『オールド・ガード』をヒットさせたシャーリーズ・セロン、10代の描き方が絶賛された『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』やミソジニーを扱った『ドント・ウォーリー・ダーリン』といった作品で奇才を放つオリヴィア・ワイルド、性暴力を扱った『プロミシング・ヤング・ウーマン』を制作したマーゴット・ロビーなど、多くの女優たちが自身の制作会社を立ち上げているが、彼女たちが制作しているのは、ハリウッドの配給会社が作らない女性たちのストーリー。

そしてその代表格にいるのが、自身の制作会社ハロー・サンシャインを通して、女性を主人公にした多ジャンルの作品を送り届けているリース・ウィザースプーン。女性サイコパスを主人公にした映画『ゴーン・ガール』や5人の女性を主人公にしたサスペンスドラマ『ビッグ・リトル・ライズ』など、個性豊かな女性像が見られる作品をヒットさせ続けているリース。

画像2: オーバー40女性の役が少ないハリウッド、リースら女優たちが動いている

2023年4月には、51歳のジェニファー・ガーナー主演のドラマ『彼が残した、最後の言葉』がApple TV+で配信スタートした。本作でリースと共にプロデューサーも務めたジェニファーは、40オーバーの女性の作品を作ることに関してリースが語った言葉をThe Hollywood Reporterに明かした。

「正直言って、リースがかなり後押しをしてくれました。数年前に彼女は私に言いました。『50歳の女性が出てくるような何かをL.Aで撮れるかなとボーっと座って考えている人なんていないの。自分でつくらなくちゃ』と」

そう明かしたジェニファーは、「この街(ハリウッド)の女性たちはみんな、リースに恩がある」と、女優自身が面白い作品をプロデュースするという道を切り開いているリースを称えた。

リースの言葉のように、昨今多くの人気女優がプロデューサーや監督として映画制作に関わっているのは、「自分で作らないと自分たちを体現する作品がない」ということが一因にある。

ハリウッド大作が、人々の意識に与える影響ははかりしれない。そして、リースのような女優たちが変化を起こしてくれているとはいえ、本当に不均等を直すには、女優たちだけの努力では難しい。今回のようなデータを真摯に受け止め、制作現場に女性の視点を増やし、女性視点で女性たちのストーリーを伝えられるよう、業界の変化が求められる。

※2023年5月11日に最初に公開されたアーカイブ記事です。

シャーリーズ・セロン、“女性の活躍”に「意味」はいらない - フロントロウ | グローカルなメディア

『ブックスマート』監督、「女性が男性を追いかけ外見を変えない映画」が作りたかった - フロントロウ | グローカルなメディア

キャストのギャラは全員同額!女性スパイアクション映画『355』の画期的な試みをダイアン・クルーガーが明かす - フロントロウ | グローカルなメディア

元記事で読む
の記事をもっとみる