不安の声は当然？“声優業”に挑戦するK-POPアイドルたち…過去には少女時代やRed Velvetの成功例も

アイドルやタレントがアニメや音声吹き替えの“声優”を務める事例は、以前から着実にあった。

スターをキャスティングする主な目的は広報と話題性であるだけに、声優業に参加できるかどうかは芸能人にとって、人気の尺度として作用することもある。

最近では、韓国で来る5月24日に公開を控えた映画『リトル・マーメイド』の主人公アリエルの韓国語吹き替え版の声で、人気ガールズグループNewJeans・ダニエルが指名された。

映画『リトル・マーメイド』は、1989年制作のディズニーのアニメ映画『リトル・マーメイド』の実写リメイク版で、キャスティングの段階から多くの関心を集めた。そんななかでNewJeans・ダニエルのシルエットと共に、韓国語吹き替えのキャストが公開された。

吹き替え自体が初めてのダニエルに対して憂慮の声も出ているが、彼女が韓国版『リトル・マーメイド』をどう描き出すかが注目を集めていることはたしかだ。

吹き替えで成功したK-POPアイドルたち

ダニエルのように、高い人気を集めているガールズグループのメンバーが吹き替えにキャスティングされる例は、2010年代初めから活発に行われてきた。

人気アイドルという理由だけで専門の声優に代わってアニメ主人公の声を担当することに対しては、常にレッテルのように大衆の反発や憂慮がついて回った。ただ、なかにはプロの声優に劣らない自然な演技で、好評を得た成功事例も少なくない。

例えば少女時代のテヨンとソヒョンは、2010年に公開された3Dアニメーション映画『怪盗グルーの月泥棒』で韓国語吹き替えを引き受けた。テヨンは「マーゴ」を、ソヒョンは「イディス」を演じた。

テヨンとソヒョンは、幼い子供のキャラクターにふさわしい声を見事に消化し、非常に成功したスターマーケティングの代表事例となった。2人の吹き替えに深い感銘を受けた『怪盗グルー』のアメリカ制作会社が、2人に『怪盗グルーのミニオン危機一発』でも声の演技を引き受けてほしいと頼んだという話も有名だ。

Apinkのチョン・ウンジは、2013年に公開された映画『サンタを救え！～クリスマス大作戦～』から2017年に公開された『ドッグス！～オジーの大冒険～』まで主演キャラクターの声を演じた。『サンタを救え！』では高い歌唱力を土台に、主題歌を録音したりもした。

彼女は映画の他にも、最近は酒類ブランドのキャラクターの声を担当し、ショートアニメーションの吹き替えをするなど安定した演技で着実に“吹き替え経歴”を積んでいる。

2019年にはOH MY GIRL・ユアが映画『ダックダックグース』（原題）の「オキ」役で初吹き替えに挑戦した。『ダックダックグース』のオキの場合、アメリカでも人気歌手兼女優ゼンデイヤが声の演技を引き受けて話題を集めた。ユアも真剣に吹き替えに臨み、安定的な結果を作り出した。

それだけでなくRed Velvet・ウェンディも、2020年に公開されたドリームワークス映画『トロールズ ミュージック☆パワー』の吹き替え版の主人公としてキャスティングされた。ウェンディはキャスティングに対する憂慮のなかでも見事な演技で良い評価を受けた。

特にウェンディをはじめとするRed Velvetメンバーたちは、K-POPアイドルとして初めて吹き替えではなく、原作映画でも「K-POPトロール」のキャラクターを演じ、人気を証明したりした。新型コロナのパンデミックで映画館に向かう観客が減った悪条件のなかでも15万人を劇場に導き、役割を十分に果たした。

一定の成功事例があるだけに、映画『リトル・マーメイド』の主人公アリエルの吹き替えを担当するNewJeans・ダニエルの演技にも注目したい。

（記事提供＝OSEN）

◇ダニエル プロフィール

2005年4月11日生まれ。父親がオーストラリア人、母親が韓国人で、韓国とオーストラリアの二重国籍。本名はDanielle Marsh。オーストラリアで生まれて4歳から3年ほど韓国で暮らし、キッズモデルとしても活動。小学校1年生の1学期末からオーストラリアに渡って生活した。13歳のとき、シドニーの韓国青少年のフェスティバルで人気賞に輝く。2022年7月にNewJeansのメンバーとしてデビューし、半年で韓国音源チャートを席巻。メンバーのなかで最も器用で、絵や料理が得意とも。