プチプラ雑貨を使って、もっと暮らしと花を楽しんでみませんか? 100均などのプチプラ雑貨とフラワーアレンジを日々楽しむ、フラワーデザイナーの川守由利子さんに、旬のプチプラ花コーデを教えていただきます。
#カンカン弁当の、花バージョンにトライ
お菓子が入っていた可愛い缶を、私は捨てられずに取っておくタイプです。小物を入れたり、花をアレンジしたりと活用しています。百貨店やウェブを見ていると、デザインに凝ったお菓子缶が増えているよう…。
少し前にあるテレビ番組で、小さい頃から缶を集めている方がさまざまな缶を紹介していました。SNSでは「#カンカン弁当」といって、缶にお弁当を詰めるのがたくさん紹介されています。
ちょうどそんな番組を観たときに、100均で300円の缶に出合いました。わざわざ缶を買わなくても…と思いつつ、かわいくてついつい手に取りました。長方形と丸いもののどちらにするか散々迷い、長方形を購入。
今回はこの缶に「#カンカン弁当」ならぬ「#カンカンフラワーアレンジ」を作ってみます。
花と好相性! カラフルな糸とボタンを購入
100均で見つけた缶は意外に大きくて、幅約18cm、奥行き約11cmでした。
花をこの缶にアレンジするなら、結構な量が必要です。そこで、他の素材も入れてアレンジし、プチプラに仕上げることにしました。
同じく100均で見つけた、18色入りのカラー糸を使ってみます。カラー糸はこんなに入っていて100円!
いろいろな色が入っていて花と合わせやすいうえ、何本も使えるので空間を埋めるのにも役立ちます。
もう一つ用意したのは、以前ダイソーで購入したボタン。こちらは、5色ほどのボタンが入っていました。
サステナフラワーがお得! 質と量に感動
花はスーパーの束売りコーナーで見つけたこちら。「サステナフラワー」358円(税抜き)です。
このサステナフラワーは、スーパーなどで売れなかった花を組みなおし、お手頃価格にしてまた売り場に届けているものなのだそう。こんなにたくさんの花が入っていました。
向かって左から、カスミソウ、カーネーション、ガーベラ、アカシア、キク、ナデシコ、アオモジ、となんと7種類7本! とってもお得です! 計算すると、1本あたり約50円でした。花もまだまだ新鮮で、その質と量に感動です。
とってもお得なサステナフラワー。これからも見つけたら買っちゃいます!
缶にアレンジするポイントは下準備にあり
カンカンアレンジの準備をしていきます。缶には吸水スポンジを用意して、セットしていきます。
①缶の幅に合わせて、吸水性スポンジをカッターでカット。
②缶のサイズに吸水性スポンジを合わせたら、次にスポンジの高さを考えます。
用意した花の中で、一番丈が長い花を基準に決めていきます。今回はカーネーション。これを缶の横に、吸水スポンジと一緒に置いて、必要な高さを見ます。
今回は、だいたい1cm強あればよさそうです。
③カットしたら、スポンジを吸水します。
吸水は鉢皿を使いました。鉢皿に水を入れてその上に吸水性スポンジをポンっと置き、吸水性スポンジに水が含まれるのを待ちます。このとき、スポンジを手で押してしまってはいけません。スポンジが自然に水を含んで、沈むまでこのままにしておきます。
④吸水できたらアルミホイルを用意して、缶にセット。
アルミホイルの上に吸水性スポンジを入れます。缶に花をアレンジする場合、缶から水が漏れたり、缶が錆びたりする場合があります。アルミホイルは、缶に水がつかない工夫です。
これで、花をアレンジする準備が完了。
グルーピングで存在感を出す、アレンジ方法
花をアレンジしていきます。
アレンジは、大きめでメインになる花からスタート。今回は、ガーベラとカーネーションを缶の中心に、吸水性スポンジに挿します。このとき、茎をまっすぐに挿すことがポイントです。
ここで、糸を用意します。
糸をどんなふうに、どこに置くかを考えます。置き場所が決まったらそこに、別の吸水性スポンジをセットし高さを出しました。ここが糸の置き場所になります。
水を含んでいるスポンジをセットしたので、糸が濡れないようにスポンジの上にアルミホイルを敷きました。
その上に糸を並べます。ガーベラがピンクなので、ピンクと相性がよさそうな色の糸を3本並べました。
アレンジを続けます。黄色いキクを入れました。
隙間にはアカシアを加えます。
そしてまた糸を置く場所にアルミホイルを敷き、糸をのせていきます。
先ほどと同様の手順を繰り返します。
糸は縦にも入れてみたいと思い、今度は3本の糸をアルミホイルでまとめました。
これを缶の中に立てて入れ、隙間に花を詰めます。
最後に、ボタンを糸の上にのせて完成。
アレンジは、グルーピングといってそれぞれの仲間同士でまとめる方法です。それぞれの花の存在感を強くし、まとまった印象を作ることができます。
糸は、18色の中から今回の花色に合わせたものを使用。
フラワーアレンジをしながら、クッキーを詰めたり並べたりするような感覚を味わえました。
今回の材料をご紹介
- サスティナフラワー(束売り)…358円
- 缶(スクエア缶)…300円*キャンドゥ
- カラー糸18色セット…100円*ダイソー
- ボタン…100円*ダイソー
- 吸水性スポンジ…100円*ダイソー
合計958円(税抜)
ほかに、アルミホイルとハサミとカッターを用意。
缶のアレンジは、サプライズの演出が簡単
クッキー缶にリボンをつけたら、プレゼントにも使えそう。
お菓子とみせかけて、フタを開けたら花が!
と、ちょっとしたサプライズになります。
Credit
写真&文 / 川守由利子 - 『ブーケ・ドゥ(Bouquet Doux)』主宰。 -
かわもり・ゆりこ/花店勤務を経て、2006年に独立。『花時間』第6回フラワーアーティストオーディションに優勝し、現在、東京・自由が丘にて花教室を主宰している。アトリエ名は、“甘くやさしい花束”という意味の仏語から。その名のとおり、心なごみ笑顔になる、柔らかな印象のアレンジを中心に、雑誌やwebでも活躍中。手作りが得意で、プチプラ雑貨と“花”を組み合わせて楽しむアイデアを連載中。