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「屋上屋を架す」とはどんな意味の言葉?その成り立ちや類義語は?

  • 2023.5.7

無駄なことを何度も行うことを「屋上屋を架す(おくじょうおくをかす)」と言います。 これは屋上に屋根を重ねることを言ったことわざとなります。 しかし、そもそもこの言葉はどこから来たのでしょうか?

今回はそれら「屋上屋を架す」について解説します。 ここではその意味はもちろん成り立ちなども説明するので、ぜひ参考にしてみてください。

「屋上屋を架す」とは

まずは「屋上屋を架す」の意味について見てみましょう。

「屋上屋を架す」の意味

「屋上屋を架す」とは無駄なことをすることの例えです。

「屋上」とはその言葉通り屋上を意味します。 「屋を架す」もそのまま屋根を架けることを意味します。

つまり、屋上に屋根を架けることを言った言葉となるわけです。 ただ、屋上に屋根を重ねたところで意味はありません。 そこから転じて何度も余計なことをすることを「屋上屋を架す」と表現するようになったそうです。

実際に無駄なことの例えとして使用されることが多いです。

「屋下に屋を架す」「屋上屋を重ねる」と表現されることもある

「屋上屋を架す」は「屋上屋を重ねる」とも表現されます。 他にも「屋上に屋を架す」「屋下に屋を架す」と表現されることもあります。

これらはどれも屋上に屋根を架けることを意味する表現です。 そのため、すべて同じ意味の言葉として使用して問題ありません。

ただし「念には念を入れる」という意味で使用するのは間違いです。

「屋上屋を架す」の由来

では「屋上屋を架す」はどこから来た言葉なのでしょうか。 ここからは「屋上屋を架す」の成り立ちを見ていきましょう。

劉義慶によってまとめられた「世説新語」における用いられ方

「屋上屋を架す」は劉義慶がまとめた「世説新語」で使用されている表現となっています。

これは中国で5世紀前半にまとめられた書物とされています。 それら「世説新語」の中に「此是屋下架屋耳」とあるとか。

その言葉が日本に伝わってきたと考えられています。

顔之推が著した「顔氏家訓」における用いられ方

「屋上屋を架す」は顔之推が書かれた「顔氏家訓」でも使用されている言葉となっています。

これは中国で6世紀後半に書かれた書物とされています。 それら「顔氏家訓」の中に「猶屋下架屋」とあるとか。

その表現が日本に伝わってきたと考えられています。

「屋上屋を架す」の類義語

最後に「屋上屋を架す」の類義語を見ていきましょう。 「屋上屋を架す」の類義語には「川に水を運ぶ」「高みに土盛る」など無駄なことを表現するものが多いです。

川に水を運ぶ

「川に水を運ぶ」とは無駄なことをすることの例えです。 言葉通りわざわざ川に水を運ぶことを表現した言葉となります。

すでに潤沢な水のある場所に水を運んだところでくたびれ儲け。 それら余計なことをするところが「屋上屋を架す」と重なります。

高みに土盛る

「高みに土盛る」とは無駄なことをすることの例えです。 文字通りわざわざ高台に土を盛ることを表現した言葉となります。

すでに十分な高さのある場所に土を持ったところで骨折り損。 それら余計なことをするところが「屋上屋を架す」に通じます。

まとめ

「屋上屋を架す」は無駄なことをすることの例えです。 実際に屋上に屋根を架けても意味がありません。 そのことを言った言葉が「屋上屋を架す」です。

これらは日常買会話でも使用されることがあるので、もし無駄なことを見かけたら「屋上屋を架す」と表現してみましょう。

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