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サヤインゲンの茹で方や栄養・冷凍方法は?【専門家監修】

  • 2023.5.7

サヤインゲンは鮮やかな緑色や独特の風味が魅力。和え物、煮物、炒め物、スープなど、さまざまなメニューに使えます。面倒な筋取り不要の筋なし品種が主流になり、より手軽に食卓に取り入れやすくなりました。食感も色もよく仕上げるには、下茹で前の板ずりがコツ。野菜と豆の栄養素を併せ持つサヤインゲンをぜひ積極的にいただきましょう。

【特徴】インゲン豆のさやと若い実を食べるもの。旬は6〜9月

サヤインゲンはマメ科インゲン属の野菜で、インゲン豆のさやと若い実を食用にするものの名称です。

インゲン豆の原産地はメキシコ周辺の中南米で、コロンブスによってヨーロッパに伝播。日本には隠元(いんげん)禅師によって中国から伝わったという説があり、インゲン豆の名称も隠元禅師が由来とされています。当初は豆だけを食べていたようですが、幕末に伝わった品種が分化してさやごと食べるようになったようです。

サヤインゲンは全国で時期を変えて栽培されているため通年流通していますが、おいしい旬は6〜9月です。近年は品種改良されて、筋のない品種が主流に。筋取りの手間が省けて、食卓に取り入れやすくなりました。

【選び方】太さが均一で、先端までまっすぐでピンとしているもの

さやの緑色が鮮やかで、先端の細い部分までピンとしているハリのあるものは鮮度がいい証拠。全体的に太さが均一で肉厚、まっすぐで細めのものが良品です。

豆が大きくさやの表面がデコボコしすぎているものは、育ちすぎてかたくなっている可能性大。さやが黄色っぽいものや黒い斑点があるものも避けましょう。

【保存】ペーパータオルとラップで包んで冷蔵保存を。冷凍もおすすめ

サヤインゲンは低温と乾燥に弱いためペーパータオルや新聞紙で包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存を。2〜3日を目安に使い切りましょう。

使い切れないときは冷凍保存も可能。食感や味がほぼ変わらないのでおすすめです。生のままと茹でてからの2通りの方法があり、どちらも3〜4週間保存できます。

生のまま冷凍するときは、サヤインゲンを洗って水気を拭き取り、ヘタとかたい筋(あれば)を取り除いたら、冷凍用保存袋に平らに入れて冷凍を。使うときは凍ったまま茹でたり炒めたり加熱調理をしてください。

茹でてから冷凍するときは、塩を加えた湯でかために茹でて。冷めたら水気を拭き取り、冷凍用保存袋に平らに入れて冷凍しましょう。煮物や炒め物に使うときは凍ったまま加熱調理を、和え物には自然解凍して水気を絞って使いましょう。

【栄養・効果】βカロテン豊富な緑黄色野菜。疲労回復&美肌効果も

サヤインゲンの可食部100gあたりのエネルギーは23kcal。野菜と豆の栄養素を併せ持つ、栄養価の高い野菜です。特にβカロテン、ビタミンB群、カリウム、食物繊維などをバランス良く含み、緑黄色野菜に分類されます。

また、必須アミノ酸の一種である「アスパラギン酸」を多く含んでいるのも特徴です。アスパラギン酸は疲労回復効果や皮膚を整える美肌効果が期待できます。

【食べ方】ごま和えが定番。板ずりしてから下茹でを

サヤインゲンはごま和えやツナマヨ和えなどの和え物、煮物の彩り、炒めものやソテーなど、さまざまな料理に使えます。

生食には向かないので、和え物にするときはもちろん、煮物や炒め物に使うときでも茹でてから使って。下茹ですることで青臭さが和らぎます。

茹で方は、ヘタとかたい筋(あれば)を取り除き、少量の塩をまぶして板ずりをします。たっぷりの熱湯で2分ほど茹でたらザルに上げ、氷水で冷やして色止めを。長時間置きすぎると水っぽくなるので、粗熱が取れたらザルに上げましょう。

板ずりをするとうぶ毛が取れて食感が良くなり、茹で上がったときに緑色が鮮やかになります。ひと手間かけて、食感や色味も楽しんでくださいね。

レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。

栄養監修:内山由香

「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。

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