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【京都特別公開】山中の秘境にある世界遺産・清水寺奥の院☆通常非公開秘仏も「法嚴寺」

  • 2023.5.6

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は山科区音羽山山中にポツンとある山岳信仰のお寺。世界遺産・清水寺奥の院とも称され、今回春の京都特別拝観に初参加の寺院。

山中にポツンとある秘境の山岳信仰寺院

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山科区、滋賀県との府県境に位置する音羽山の主峰・牛尾山。その山中にポツンとあるお寺『法厳寺(ほうごんじ)』。通称『牛尾観音』と呼ばれるお寺。

2023年春の京都特別公開寺院として初参加で、一般公開は今回初めてというお寺。特別公開期間は当初4月17~21日、4月29日~5月7日までの予定でしたが、4月30日倒木のため急遽絵巻物などの公開中止という一報。でしたが、今回は遠方からも拝観を楽しみに来られる方も多いことから、本堂の御本尊のみの公開で拝観料無料という措置がとられることになりました。

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この周辺は登山客やキャンプ、バーベキューを楽しむ人が集う、緑豊かな山中で、私も以前キャンプで訪れたことのある場所。昔から『牛尾観音』の名で知られ、お寺の存在を知りつつ、実際足を踏み入れたことがなく、初訪の絶好の機会と。登り口から徒歩で参道前まで山道を歩いてやってきました。お寺は標高370メートルのところにあります。

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ですが、ここからさらに山道が続きます。比較的近年に建てられた黒門からさらに上を目指し、一直線に伸びる丸太の参道を登っていきます。

足に自信のない方はこの黒門までは車でも登ってくることができ、駐車場もあります。さらにスロープ状の山道も脇道としてあります。

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しばらく階段を上っていくと、少し拓けた場所にたどり着き、巨大な大杉、その背後にお寺の建物らしきものが見え、目指す法嚴寺がそれであることがわかります。

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スロープ道であれば、入口に赤鬼と青鬼が門番をしています。

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山の湧き水が注ぐ手水舎。

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先ほど登ってくるときに見えた大杉。こちらの御神木の大杉『天狗杉』は樹齢800年の巨木。それを祀る大杉堂が崖っぷちにあります。

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大杉へは階段伝いに近づけ、抱きしめることで御神木のパワーにあやかれるとか。といっても、かなりの巨木で周囲9メートルほどで、人が小さく見えます(笑)

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すると、山岳信仰のお寺らしくボランティアの方が法螺貝を吹くパフォーマンス。

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ここ法嚴寺は宝亀元年(770年)延鎮上人により開山され、幾度かの改宗を経てた修験道のお寺。

延鎮上人は平安時代前期の法相宗の僧で、現在の清水寺を創建したと伝えられ、こちらの寺紋は清水寺と同じ。清水寺の奥の院とも称され、その証拠として清水寺の境内に『音羽の滝』がありますが、その音羽の滝はここ音羽山山中にある『音羽の滝』から由来するとも言われています。

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本堂。建物は江戸時代のもので平成30年京都府暫定登録有形文化財に登録。御本尊・十一面千手千眼観世音菩薩(伝天智天皇勅作)が祀られ、他、本堂には延鎮上人、行叡居士、弘法大師、門空上人像が安置。そして延鎮上人、行叡居士像は清水寺にも安置されています。

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護摩堂も公開され、中でその様子をお寺の方が説明してくれます。その向かいに釣鐘があり、私も一突きさせていただきました。

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さらに、本堂と寺務所をつなぐ渡り廊下の奥に見える鳥居。

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その先には、この牛尾観音の霊水『金生水』があります。延鎮上人が霊夢により金色の水源を求めてここに辿りつき、法嚴寺を建立したと伝わります。私も特別に一口いただきました。

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今回、特別公開が中止になり拝観料無料という措置がとられ、そもそも檀家もいないお寺で収入源なし。住職も普段は他の仕事をされていて、通常はボランティアスタッフのサポートで運営されているとか。

なので、貴重な御朱印とお守り『愛染明王の巻物御符』を授与していただきました。今回一般公開される予定だった絵巻物のミニチュア版ですかね。先々代の頃のお守りで、数に限りがあり御開帳時のみの授与とか。

普段非公開ですが、毎年4月17日、10月17日は御開帳もされているとか。山中にあり、アクセスするにもハードルの高さはありますが、その秘境感、秘仏を拝観できる特別感は他のお寺にはないものがあります。5月7日までの一般公開、お早めに!

詳細情報

名称:法厳寺(ほうごんじ)
場所:京都市山科区音羽南谷1
電話:075‐581‐1586(日中の問い合わせ先075-595-3317)
公式サイト:https://www.hougonji.info/

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