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元コミュ障ライターが書いた 「興味を持てない相手」ともうまく話せる会話術

  • 2023.5.6
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2023年4月28日、いしかわゆきさんの新著『聞く習慣 自分と人生が変わるいちばん大切な会話力』(クロスメディア・パブリッシング)が発売された。発売前にAmazon.co.jpベストセラーランキング(常識・マナー/冠婚葬祭・マナー/セールス・営業 2023/4/18)で1位を獲得するなど、人気を集めている。

本書は、人見知りで元コミュ障ながらも、現在はインタビューライターとして活躍するいしかわさんが、「聞く」を意識して他人とうまく話すコツを紹介した1冊。もともと「他人に興味がない」という著者だからこそ書ける、「興味を持てない相手」ともうまく会話をしていくためのノウハウが詰まっている。

「興味を持てない相手」との会話の仕方

「会話が苦手」という人はたくさんいるが、仲の良い友達や家族との会話に困る人は少ないはずだ。多くの人が本当に頭を抱えているのは、会社の先輩、後輩、上司、取引先など、それほど親しくなかったり、親しくなりたいと思えない人と話すときだろう。

「仕事相手との距離を縮めたいけど、話すことがないな......」
「今度、上司と飲むけど、プライベートには興味が湧かないな......」

こういった、「興味を持てない相手」との会話こそ、「なにを話せばいいかわからない」「聞きたいことがない」という感情を抱いてしまう、会話の悩みの本質と言える。本書の著者であるいしかわさんも、かつては多くの人に対して「興味を持てない」と悩んでいたという。

ぶっちゃけわたし、他人にあまり興味がありません。べつに誰がどんなふうに生きていてもいいし、好きにすればいいじゃんと思っています。だから、根掘り葉掘り聞きたいこともない。ひとり旅に出かけても、誰とも交流せずに帰ってきます。ひとりで居酒屋に行ったときも、動画を観ながらビールを飲んでいました。「知らない人と話したい!」という願望がほとんどないんです。そんなんだから、会話や雑談に関する本を読んでいて、「目の前の相手に興味を持ちましょう」と書かれていたら、「それができたら苦労しないんだよ!」と毒づいていました。(本書より)

だが、いまでは、苦労の末に「当たり障りなく会話ができる」くらいのスキルは身につけることができたそう。本書では、そんな著者が見つけた「興味を持てない相手」ともうまく話すためのコツが語られている。

元コミュ障ライターが手に入れた「聞く」という武器

いしかわさんが、人とそれなりにコミュニケーションを取れるようになったのは、「インタビューライター」になったことが大きいという。

最初は緊張して挙動不審になってしまったり、尋問のようになってしまったり、変な質問をして相手を困らせてしまったりと、いろいろな失敗をしたいしかわさん。だが、いつしか自分が積極的に話さずとも「会話」がきちんと成り立ち、質問を投げかけられるようになっていく。やがて、「自分が1を振って、相手に10話してもらう。これでいいんだ」という気づきを得たのだという。

その気づきは仕事の現場のみならず、私生活でも役立った。気づけば聞き役に徹することが増え、ただ話を聞いているだけなのに、感謝されたり、好印象を持たれることが増えた。

相手に興味を持てなくても、インタビュアーの気持ちになって「自分」や「読者」のために話を「聞く」。そうすれば、どんな相手ともラクに会話ができるようになっていくという。本書では、そのための「44のコツ」が紹介されている。

【コツの例】
・「1対1」のサシで話す状況をつくる
・相手に会う前に「情報収集」をしておく
・「聞きたいことメモ」をこっそり忍ばせる
・主語を「自分」から「みんな」にしてみよう
・「オススメ」を聞いて、その場でポチる
・「ヤバくない?」と言われたら「ヤバーい」と返す
・「つなぎ言葉」で時間をかせぐ
・「知ったかぶり」より、無知の「知りたがり」に......など

<目次>

■いしかわゆきさんプロフィール
ライター。早稲田大学文化構想学部 文芸・ジャーナリズム論系卒。Webメディア「新R25」編集部を経て2019年にライターとして独立。取材やコラムを中心に執筆するかたわら、声優やグラフィックレコーダーとしても活動中。ADHDとHSPを抱えながら、生きづらい世界をいい感じに泳ぐために発信している。著書に『書く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜』(クロスメディア・パブリッシング)と『ポンコツなわたしで、生きていく。~ゆるふわ思考で、ほどよく働きほどよく暮らす~』(技術評論社)がある。

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