花嫁におすすめの旬のヘアスタイルアイデア18選。

2023.5.5

未来の花嫁たちの間で大人気のヘアスタイルと、差をつけるディテールとは？

モニークルイリエ2023年春夏コレクション。photography: Imaxtree

花嫁にとってヘアはドレスと同じくらい熟慮を要するテーマだ。ラフに下ろすか、シニヨンにまとめるか、アクセサリーを使うか、ナチュラルにするか……悩みは尽きない。それでも、自分らしさと髪質に合っていることを重視するなら、いくつかの傾向が浮かび上がる。

美容師とクライアントを結ぶマッチングアプリChosenに出店するフランスのヘアスタイリストのガエル・ベルトレッティによると、数シーズン前から大流行しているのはナチュラルスタイルだという。「ボヘミアンムードのスタイリングは相変わらず大人気。中にはさらにナチュラルなルックを選ぶ花嫁もいます。普段の雰囲気のまま、それでも普段よりきれいに、というのが彼女たちの希望です」とガエルは分析する。ウエディングドレスデザイナー、ロール・ドゥ・サガザンのフォトシューティングでヘアを担当する彼女は、撮影現場での経験を通してブライダルヘアの知識を深めたという。「トライアルの時はクライアントにまず、普段どんなヘアスタイルをしているのか質問します。彼女たちが何よりも望んでいるのは（これはメイクにも言えることです）、自分らしくあることですから」

こうした前提からすると、有利なのはなんといってもボブ。とくにウェーブで柔らかさを出したアレンジがおすすめだ。また、自然に下ろしたロングヘアもいいだろう。「高い位置のポニーテールでもそうですが、テクスチャーに手を加えて、動きを出します。艶のあるストレートのポニーテールはむしろファッションショーのトレンドです」とファッションウィークでもヘアを手がけるガエルは説明する。「ウエディングでは、顔を引き立てるために、額やこめかみにかかる前髪も重要になります」

まとめ髪の誘惑

ではシニヨンはどうだろう？カールをかけた凝ったアレンジのまとめ髪は長い間、絶大な支持を集めていたが、三つ編みをはじとするボヘミアンなアップスタイルが登場し、人気が下降ぎみだった。「シニヨンも復活しています。人気は、わりと高い位置でまとめるスタイル。バックに編み込みを入れるなどアレンジもできます。うなじがすっきり見えて、より官能的な仕上がりに」

バレエシニヨンも未来の花嫁たちにとって魅力的なスタイルだ。「とはいえ頭のてっぺんでお団子を作るアレンジは人を選びます。花婿の背が高くないといけないし、ドレスのデザインも考慮する必要もあります。このアレンジにはとてもロックな雰囲気がありますから」とガエルは続ける。

アレンジの幅の広い三つ編みは依然として高い人気を誇っている。「さまざまなモデルがありますから、花嫁の希望や髪質に合うものが必ず見つかります」。三つ編みは髪の細い人でも、ボリュームがあるように見せることができるのも利点の一つ、とガエルは言う。いずれにせよ、夏の暑い時期の結婚式には、首回りがすっきりして熱がこもらないまとめ髪がおすすめ、というのが彼女のアドバイスだ。

海外からやってきたトレンド「ヘアのお色直し」

結婚式の日に途中でドレスを替えたい（時には数回）と思う未来の花嫁はいても、ヘアはそう簡単に変えられるものではない。ところが、フランスに来て結婚式を挙げる外国人女性たちの間では、ヘアのお色直しがまさにトレンドになっているとガエル・ベルトレッティは言う。「彼女たちはほぼ必ず、結婚式のプログラムに合わせてヘアを替えたいと注文します」。ヘアスタイリストがヘアチェンジのために花嫁に付き添うこともあれば、別のアレンジに替えるための手順をブライズメイドに実演して見せることもある。「髪束をビーズのヘアピンで何箇所か留めておき、花嫁のお色直しを手伝いうブライズメイドたちにも、どの髪束をほどけばいいかわかるようにしておきます」

ヘアアクセでさらに美しく

ここ数年、花輪や麦わら帽子が人気を博しているが、ベールはその美しさを少しも失っていない。「ベールは嫌と言っていても、最後の試着のときにベールの魅力に降参してしまう人もいます。人気が高いのはショート丈のモデルですが、それでもベールはベールです。ヴォワレットも好まれています」と、ガエルは愉快そうに話す。

ヘアを彩るアイデアにはほかに、ビーズや花のコームという選択肢もある。「私はよく、かすみ草を少しだけ挿してはどうかと提案します。費用はほとんどかかりませんし、花嫁のヘアだけでなく、ブライズメイドや、フラワーガールやリングボーイの子どもたちのヘアにもつければ、統一感を演出できます」。あっという間に想定額を超えてしまいがちな結婚式費用を抑えるちょっとしたこつだ。