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スタイリスト木村真紀による「ソロソロ、イイモノ。」Theme #13/カラーレンズのサングラス

  • 2023.5.2

似合うものは決まってきたし、あふれるほど欲しいわけじゃない。心地がいい、具合がいい、気分がいい、品がいい。いろんな意味でバランスの「イイモノ」に、少しの特別を添えて。

心地のいい気候と眩い太陽が美しい初夏は、パリが一層恋しくなる季節。ドライで澄んだ空気と、コントラストの濃い印象的な影を生む太陽の光がたまらなく好きです。いつもより一駅多く歩いたり、公園のベンチに座って空を眺めたりと、なんでもない時間こそが贅沢でした。

この季節に出番が増えるのがサングラス。パリ暮らしの頃は強い日差しのせいか、環境のせいか、より身近な存在に。パリ生活も2年目の頃、バカンスに向けてサングラスを新調。当時大好きだった〈セリーヌ〉の、蝶が羽を広げたようなフォルムのネイビーフレームで、顔半分を覆うほどのビッグサイズのもの。少し派手かな?と思いつつも、バカンス先での自分を想像し、うん、悪くない(笑)と購入。お気に入りとなったそのサングラスは旅先はもちろん、近所のカフェやピクニックでも大活躍。写真を見返すと共にいる、思い出のアイテムです。

しかしながら日本へ帰国後、ビッグサイズがなんだか気恥ずかしくなり、師匠から譲り受けたラウンドのブルーフレームへと浮気。スタンダードで合わせやすく重宝していたのですが、マスク必須のコロナ下でまたサングラス観が一新。気になったのは、マスクで表情が見えづらい上、従来のサングラスだと顔が隠れすぎたり、レンズが濃く視線が合わせづらい点。そこで目をつけたのがカラーフレーム×カラーレンズの組み合わせです。中でもピンクフレームは日本人の肌にも合いやすく、ファッション性も高め。レンズはブラックが主流ですが、フレームと同系色など抜け感のあるカラーを選ぶことで軽い印象に。最近は濃度をカスタマイズしてくれるメガネ店も多いので、目が透けるライトな濃さなど自分好みが見つかるはず。そして大きすぎないメガネライクなサイズを選ぶこともポイント。ノーマスク生活に戻った今だからこそ更新したい、新しい気分のサングラスです。

大人なモード感を楽しむライトなグレーレンズ。

サングラス35,200円(ブラン|ライト 03-5843-0100)

ファッション性の高いモダンなデザインと、福井県鯖江市の熟練した職人が手掛けるストレスのないフィット感が人気の〈ブラン〉。エッジが効いたクラウンパントはコンパクトで軽く、まさにメガネライクなサイズ感のレンズシェイプが今の気分。肌なじみのいいシャンパーニュピンクは薄いグレーレンズと合わせることで、大人のモード感を演出。

クリアピンクに映えるグラデーションレンズ。

サングラス46,200円(ピーター アンド メイ|ブリンク ベース 03-3401-2835)

パリ随一のメガネセレクトショップ〈マーク・ル・ビアン〉オーナーの娘がデザインを手掛ける、ファッショニスタ注目のブランド。多角形のエッジをおとした優しい印象のフォルムと縦幅をおさえた横長のバランスがユニーク。大人なクリアピンクフレームと好相性なパープル~ピンクのグラデーションのレンズに洒落感が漂います。

木村真紀 スタイリスト

きむら・まき/スタイリスト。出版社勤務を経て、スタイリストを志し、2014年に渡仏。2018年に帰国後、上杉美雪氏に師事。2020年に独立。服と同じくらいワインとパンが好き。

photo : Arata Suzuki (go relax E more),styling & text : Maki Kimura

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