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ホワイトからピンクまで......。さまざまな色のノイズで睡眠はどう変わる?

  • 2023.4.30

TikTokには徹夜しても全部チェックできないくらい大量の睡眠ハックがあるけれど、間違いなく再生回数を稼げるのは、さまざまな色の音で睡眠を促すハック。

ホワイトノイズは聞いたことがあるけれど、ピンク、ブラウン、グリーン、さらにはブルーのノイズまであるって知ってた?

アメリカのペンシルバニア大学の睡眠学教授で、睡眠補助としてのノイズに関する世界最大のレビュー論文を執筆したマティアス・バスナー博士によると、ノイズの有効性に関するエビデンスは「いまのところ曖昧で質が非常に低い」。とはいえ、TikTokで流行ったものは誰がなんといおうと流行る。

ノイズそのものが睡眠を誘発することはなくても、米アリゾナ大学で睡眠・健康リサーチプログラムを牽引するマイケル・グランドナー博士によると、特定の方法で使用した場合のノイズの効果は否定できない。

「ホワイトノイズマシンはサウンドマスキングまたは雑音マスキングと呼ばれる仕組みによって機能します」とグランドナー博士。「ホワイトノイズマシンは不要な音波を吸収する音のブランケットでユーザーを覆い、雑音や騒音が脳に届かないようにします。だから、雑音や騒音が気にならなくなるのです」

オーストラリア版ウィメンズヘルスから詳細を見ていこう。

あなたなら、どの色の音を使いたい?

ホワイトノイズ

ブラウン管テレビだった時代に、放送終了後に砂嵐と呼ばれる映像とともに流れていた「サー」という音が、ホワイトノイズの代表格。ホワイトノイズは、ユーザーをリラックスさせ、睡眠の質を高めるとされる可聴周波数。アメリカの研究では、成人がホワイトノイズを聴くと入眠が38%早くなるという結果が出ている。

別の研究では、騒音の多いニューヨークシティの住人がホワイトノイズを聞いたところ、入眠が早くなり、睡眠時間が長くなった。

インドの騒々しい病院の重症患者がヘッドフォンでホワイトノイズを聞いたところ、睡眠の質が改善したという研究結果も存在する。

ピンクノイズ

ピンクノイズは、「ザー」という雨音や滝の音などに例えられる。

ホワイトノイズは同じ周波数の音を一定の強さで伝えるため、しばらく聞いていると疲れるという人もいるかもしれない。

ピンクノイズは周波数が高い音ほど弱くなる特性がある低周波なので、ホワイトノイズよりも若干なめらか。

これまでの研究により、ピンクノイズには寝つきをよくするだけでなく、熟睡と記憶の定着を促す作用もあることが分かっている。

ブラウンノイズ

ブラウンノイズのハッシュタグが付いた動画はTikTokで843万回以上再生されている。

ブラウンノイズは低周波で、そのトーンは深くて強い。外部の騒音を遮断する一方で、慌ただしい思考を鎮め、眠りにつきやすくする。

ブラウンノイズはインナーモノローグを遮断するとも言われている。インナーモノローグは頭の中で考えている言葉のことで、気分転換の手段が少ない夜間は活発になりがち。

グリーンノイズ

グリーンノイズは周波数スペクトルの中ほどに位置するホワイトノイズのバリエーションで、その名の通り、自然の中で聞く音に似ている。

グリーンノイズは思考、感情、感覚をマスキングすることでユーザーの心を落ち着かせ、リラクゼーションを促すと言われている。かなり心地よいので、従来のホワイトノイズより魅力的かも。

ブルーノイズ

ブルーノイズはエネルギーバランスを取るのに役立つ深いトーンが少ない上に高周波寄りなので、ホースから噴き出す水のような音がする。

落ち着きのある音とは言えないけれど、大きな騒音を遮断する能力は非常に高い。でも、甲高い音が苦手な人には向いていない。

ブルーノイズの有効性に関するエビデンスはとくに少ないけれど、ほかの色のノイズが効かないときは試してみるといいかも。

それぞれの音を実際に聴いてみたい時には、検索するとYoutubeなどでも多数見つかるので、睡眠時にトライしてみて。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Kara Byers Translation: Ai Igamoto

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