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濃厚なミートソースが魅力の"スルタンのお気に入り"

  • 2023.4.29
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料理名通りオスマン帝国の君主、スルタンもお気に入りだったと言われるほど、トルコ全土で好まれている一品です。驚くほど多彩な味わいを持っているトルコ料理をユーラシア大陸の料理の研究をライフワークとする荻野恭子さんに教えて貰いました。

濃厚なミートソースが魅力の"スルタンのお気に入り"

■“スルタンのお気に入り”のつくり方

ベシャメルソースとチーズを混ぜたクリーミィななすのピューレの上に、ミートシチューをかけた濃厚な一品。オスマン帝国の君主(スルタン)が愛し、今はトルコ全土で愛されている料理です。焼きなすの香ばしさは、日本人にもなじむ味わい。


◇材料 (4人分)

★ ミートシチュー:
・ 牛肉ステーキ用:300g(厚切り)
・ 玉ねぎ:1個分(みじん切り)
・ 小麦粉:大さじ2
A :
├ にんにく:1片分(みじん切り)
├ トマトペースト:大さじ2
├ タイム:少々
├ ローリエ:1枚分(手でちぎる)
├ 塩:小さじ1と1/2
├ 胡椒:少々
└ 水:400ml
バター:大さじ2
植物油:大さじ1(ひまわり油など)
★ なすのピューレ:
・ なす:3本
・ レモン汁:小さじ1
・ バター:大さじ1
・ 小麦粉:大さじ1
・ 牛乳:100ml
・ シュレッドチーズ:1/3カップ
・ 塩:少々
・ 胡椒:少々
・ タイム:適量(飾り用)


(1)ミートシチューの下ごしらえ
牛肉は一口大に切り、塩と胡椒各少々(分量外)をまぶす。肉の部位は特に限定しないが、ある程度サシの入った柔らかい肉だと、煮込み時間が短縮できる。

ミートシチューの下ごしらえ
ミートシチューの下ごしらえ

(2)玉ねぎと牛肉を炒める
鍋にバターと植物油を入れて中火にかけ、玉ねぎを炒める。薄く色づくまでしっかりと炒めたら、玉ねぎを端に寄せ、あいたところで牛肉を炒める。

玉ねぎと牛肉を炒める
玉ねぎと牛肉を炒める

(3)小麦粉を加える
肉の色が変わったら、小麦粉をふり入れてさらに炒める。

小麦粉を加える
小麦粉を加える

(4)煮込む
Aを加えてざっと混ぜ合わせ、沸いたら弱火にして煮込む。塩はここでは全量入れず、調整用に残しておく。

煮込む
煮込む

(5)ソースを塩で整える
肉が柔らかくなり、ソースにとろみがついたら完成。味をみて残しておいた塩で調える。

ソースを塩で整える
ソースを塩で整える

(6)なすのピューレをつくる
なすは直火または網の上にのせて焼き、中心まで柔らかくなったらヘタと皮を取り除く。包丁で細かくたたいてペースト状にし、レモン汁をふりかけておく。

なすのピューレをつくる
なすのピューレをつくる

(7)小麦粉を炒める
フライパンにバターを入れて弱火にかける。溶けたら小麦粉を加えて焦がさないように炒め、牛乳を加えてよく混ぜ合わせ、とろみがつくまで加熱する。

みじん切り
みじん切り

(8)仕上げ
7に6のなすとチーズを加えて混ぜ、塩、胡椒で味を調える。皿に平たく盛り、その上に5のミートシチューを流し入れ、タイムを添える。

仕上げ
仕上げ
完成
完成

――教える人

「荻野恭子」

おぎの・きょうこ●料理研究家。栄養士。世界65カ国以上を訪れて家庭料理を学び、食文化を研究している。料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」主宰。『家庭で作れるトルコ料理』(河出書房新社)、『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)など著書多数。


※この記事の内容は、四季dancyu「春のレシピ」に掲載したものです。

文:鹿野真砂美 撮影:宗田育子

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