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世界からお届け!SDGs通信 メルボルン編。シンガーソングライター、エライザ・ハルの障がい者支援

  • 2023.4.29
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世界からお届け!SDGs通信 メルボルン編。 シンガーソングライター、エライザ・ハルの障がい者支援

音楽業界をアクセシブルに変えるために、さまざまなアプローチからサポート

エライザ・ハルはメルボルンを拠点に活動するシンガーソングライター。音楽活動に加え、国際障がい者デーの大使を務め、音楽業界における障がい者支援、メンタルヘルスの啓発やLGBTQ+コミュニティのサポートなど、さまざまな社会貢献活動を行っていることでも知られている。

シャルコー・マリー・トゥース病と呼ばれる難病(末梢神経障害による筋力・感覚低下を伴う障がい)を幼い頃から患って生きてきた彼女が、堂々と障がい者であることを認め始めたのはここ数年のこと。自身も物理的な障壁や差別を多く受けてきたというが、それらを隠さずに公表することで音楽業界を変えたいという思いから、積極的に意見を発信し始めた。

パンデミックの影響で大きな打撃を受けたオーストラリアの音楽シーンを支えた、オンライン音楽フェス「Isol-Aid」の一環として行われたイベント「Accessible all Areas」ではキュレーターを務め、世界各地の障がいのあるミュージシャンをフィーチャーした。音楽を愛するすべての人にとってアクセシブルであることを目指し、手話通訳や字幕、副音声解説を導入。コロナ禍がもたらしたオンライン配信は、アーティスト支援のほか、新しい音楽の発見にも繋がり、新たなプラットフォームとして大きな支持を得た。より多くの障がいのある人々が音楽を楽しめる重要な一歩になったのだ。

実にオーストラリア人の6人に1人は、何らかの障がいがあると言われている。エライザが推進しているこれらのアプローチは決して難しいことではない。むしろ、私たちが一緒に推し進めるべき変化なのである。

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昨年末よりミュージック・ビクトリアの理事会メンバーに加わった。
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ポッドキャストシリーズ「WE’VE GOT THIS:障害のある人の子育て」を制作。同作は後に書籍化された。
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障がいとともに生きる子どもたちや家族の暮らしを描いた絵本『COME OVER TO MY HOUSE』を、児童文学作家サリー・リッピンと共同執筆。
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ライブ演奏中のエライザ。
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アドボカシー活動を通して、さまざまな組織や団体とともに小さな変革を起こしている。

profile

エライザ・ハル

メルボルン郊外を拠点に活動するミュージシャンであり作家、障がい者権利活動家。2023年5月にはイギリスでのライブ公演を控えている。

HP:https://www.elizahull.com
Instagram:@elizahull

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MIFUMI OBATA

おばた・みふみ/コーディネーター。東京都出身、メルボルン在住。日豪企画のプロジェクトを中心に、写真・アート・音楽などカルチャー全般の撮影をコーディネート。報道取材・視察のアテンド通訳も手がけている。

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