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裏社会の取材で怒られまくった編集者が教える、「怒られ」が平気になる方法

  • 2023.4.26

ミスやトラブルなどで、人から怒られるのは気が滅入るもの。どうしたら怒られても平気になる?

その極意を教えてくれる本が、『怒られの作法 日本一トラブルに巻き込まれる編集者の人間関係術』(筑摩書房)。著者の草下シンヤさんは、なぜ「日本一トラブルに巻き込まれる編集者」なのか。それは、「裏社会の最前線を渡り歩いてきた」からだ。

草下さんは編集者・作家として、20年以上にわたって"裏社会"を取材してきた。たとえば、25歳のときに作った『裏のハローワーク』(彩図社)は、ヤミ金業者や大麻栽培などの「ヤクザのシノギ」を扱ったノンフィクション。その筋の人から「出版を中止しろ」と脅されたのだそうだ。初めての小説『闇稼業人』(双葉社)では北朝鮮問題を扱い、殺害予告めいた連絡を受けた。他にも拉致されかけたり、著者が逮捕されたりと、命がけのトラブルは枚挙にいとまがない。

ヤクザや半グレと付き合う中で、草下さんは、相手の怒りに対応する"作法"を自然と身につけていったという。相手が何に対して、どんな理由で怒るのか、どう受け止め、どう対峙すればよいかがわかってきたのだ。この"作法"は、決して特殊な状況に限ったものではないという。

友人や家族と接するのと同じように「相手が嫌がることをしない」という大前提を守っていれば、そうそうトラブルになることはありません。逆にナーバスになり過ぎて、言葉遣いが丁寧になり過ぎたり、へりくだった態度で接したりするほうが反感を買いやすい。
(「はじめに」より)

「相手の丁寧さに対して、自分も同じくらいの丁寧さで応える」「理不尽な要求や怒りには毅然とした態度で臨む」など、本書で紹介されているコツは、仕事や家族・友人関係にも役立つものばかり。"作法"を身につければ、「怒られ」にビクビクせず、事を荒立てることもなく、スマートに関係を築けるようになること間違いなしだ。

【目次】
第1章 「怒られ」とは何か
「怒られ」とは怒りの外在化である

第2章 人はなぜ怒るのか
怒りは「コミュニケーションの手段」でもある

第3章 人はなぜ怒られたくないのか
3つのリスクを正しく評価する

第4章 どのように謝罪するべきか
謝罪は勝ち負けではなく、相手との協同作業

第5章 炎上の傾向と対策
炎上に加担している人間は全体の約1%

第6章 人間の複雑さを見つめる
そもそも人は完全になどわかり合えない

■草下シンヤさんプロフィール
くさか・しんや/1978年、静岡県出身。彩図社書籍編集長、作家、漫画原作者。『ルポ西成』『売春島』『怒羅権と私』『雑草で酔う』『D.O自伝 悪党の詩』など多くの作品を手掛ける。著書に『裏のハローワーク』『半グレ』『常識として知っておきたい裏社会』(共著)など。そのほか漫画原作に『ハスリンボーイ』『私刑執行人』など、取材協力に『ごくちゅう!』などがある。YouTubeチャンネル『丸山ゴンザレスの裏社会ジャーニー』のプロデューサーとしても活躍。

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